生物化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物化学Ⅰ
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 生物化学序論,泉屋信夫 他,化学同人
担当教員 後藤 孝信

到達目標

1.単糖の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。                                          2.アミノ酸,ペプチド,タンパク質の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。                          3.脂質の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。                                          4.酵素と補酵素について,その特異性や役割を説明できる。
5.生理活性物質について,その化学構造の特徴や生理作用を説明できる。

ルーブリック

未到達基準最低基準標準基準優秀基準
1.単糖や糖質の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。(C1-2)    □単糖や糖質の化学構造や化学的性質の特徴を説明できない。 □単糖や糖質の生体での役割を説明できない。□代表的な単糖や糖質の化学構造や化学的性質の特徴を少し説明できる。 □代表的な単糖や糖質の生体での役割を少し説明できる。 □単糖や糖質の化学構造や化学的性質の特徴を幾つか説明できる。 □単糖や糖質の生体での役割を幾つか説明できる。 □単糖や糖質の化学構造や化学的性質の特徴を数多く詳細に説明できる。 □単糖や糖質の生体での役割を特徴を数多く詳細に説明できる。
2.アミノ酸,ペプチド,タンパク質の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。(C1-2) □アミノ酸の化学構造や化学的性質の特徴を説明できない。 □アミノ酸,ペプチド,タンパク質の生体での役割を説明できない。□代表的なアミノ酸の化学構造や化学的性質の特徴を説明できる。 □アミノ酸,ペプチド,タンパク質の生体での役割をどれか一つ説明できる。□タンパク質を構成するアミノ酸の化学構造や化学的性質の特徴を説明できる。 □アミノ酸,ペプチド,タンパク質の生体での役割を一つずつ例を挙げて説明できる。□生体を構成するアミノ酸の化学構造や化学的性質の特徴を詳しく説明できる。 □アミノ酸,ペプチド,タンパク質の生体での役割を数多く例を挙げて説明できる。
3.脂質の化学構造や化学的性質の特徴と生体での役割を説明できる。(C1-2) □脂質の名称,化学構造や化学的性質の特徴を説明できない。 □脂質の生体での役割を説明できない。□グリセロ脂質化学構造や化学的性質の特徴を説明できる。 □グリセロ脂質の生体での役割を説明できる。□グリセロ脂質や極性脂質の化学構造や化学的性質の特徴を幾つか例を挙げて説明できる。 □グリセロ脂質や極性脂質の生体での役割を幾つか例を挙げて説明できる。□テルペンやステロイドを含む脂質全体の化学構造や化学的性質の特徴を数多く例を挙げて説明できる。 □テルペンやステロイドを含む脂質全体の生体での役割を数多く例を挙げて説明できる。
4.酵素と補酵素について,その特異性や役割を説明できる。(C1-2)   □酵素がどのようなものか説明できない。 □酵素を分類し,働きや特異性について説明できる。□酵素を分類し,その働きや特異性を説明できる。 □酵素の阻害剤や調節機構について説明できる。 □酵素のミカエリス定数や最大反応速度について説明できる。□酵素の分類と働きや特異性の説明できる。 □酵素について,ミカエリス定数や最大反応速度について説明できる。 □酵素の阻害剤や活性の調節機構について説明できる。 □補酵素の役割を説明できる。
5.生理活性物質について,その化学構造の特徴や生理作用を説明できる。(C1-2)   □生理活性物質がどのようなものか説明できない。□生理活性物質を大まかに分類し,分類した物質の名称,特徴や生体でのそれぞれの役割を説明できる。□生理活性物質を詳細に分類し,それぞれの名称,化学構造の特徴や生体での役割を詳しく説明できる。□生理活性物質を様々な方向から詳細に分類し,自然界での分布を含め,その化学構造の特徴や生体での役割について詳しく説明できる。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-2) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生体は化学物質により構成されている。本講義では,生体を構成する主要な化学物質について,その名称,化学構造の特徴,物理化学的性質,および生体での主な役割りを取り扱う。食品,医療,健康,運動などの各分野との関連を学習しながら,「生きているシステム」を担う物質の特徴を学ぶ。生物化学は,生体を取り扱う職種(医薬品,食品など)を希望する学生にとってはその基礎であり,必須の科目である。
授業の進め方・方法:
1.授業は講義形式で,スライドと教科書を用いて実施する。
2.評価は4回の試験の平均を100%の重みとして評価し,評価点が60点以上の場合に合格とする。評価基準については,成績評価基準表による。
注意点:
1. 試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2. 授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,直流機 講義の目的・概要・評価方法を説明する
2週 生物化学序論 細胞小器官や生元素を説明できる
3週 糖質の化学 糖質の種類と単糖類を説明できる
4週 糖質の化学 単糖類の化学構造とその誘導体を説明できる
5週 糖質の化学 オリゴ糖類の名称,構成単糖,化学構造を説明できる
6週 糖質の化学 多糖類の種類とその役割りを説明できる
7週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 アミノ酸の化学構造と立体化学を説明できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 試験解説,核酸性タンパクアミノ酸について説明できる
10週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 アミノ酸の物理化学や生物化学的な性質について説明できる
11週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 ペプチドの分類と表現方法について説明できる
12週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 天然生理活性ペプチドを分類し,その作用を説明できる
13週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 タンパク質を分類し,その機能について説明できる
14週 アミノ酸・ペプチド・タンパク質の化学 ペプチドとタンパク質の立体構造と生物学的・物理化学的性質について説明できる
15週 前期末試験
16週 酵素の化学 試験解説。酵素の定義,触媒作用,酵素の分類と命名法について説明できる
後期
3rdQ
1週 酵素の化学 酵素の物理化学的作用の特徴と,酵素作用の制御と阻害について説明できる
2週 酵素の化学 補酵素の種類と生体内での役割について説明できる
3週 脂質の化学 高級脂肪酸と単純脂質(名称,化学構造,自然界での分布,役割など)について説明できる
4週 脂質の化学 油脂のケン化価とヨウ素価,および複合脂質(リン脂質と糖脂質の種類,化学構造,および自然界での分布)について説明できる
5週 脂質の化学 イソプレノイド(テルペンとステロイドの化学構造とその生理作用)について説明できる
6週 核酸の化学 核酸の種類と構成成分(糖、塩基、ヌクレオチド、ヌクレオシド)について説明できる
7週 後期中間試験 到達度チェック
8週 核酸の化学 核酸の種類を始め,その化学構造や構成分子の特徴について説明できる
4thQ
9週 核酸の化学 RNAの種類と役割,及び核酸の物理化学的性質(変性)について説明できる
10週 生理活性物質 生理活性物質の定義と分類,およびビタミンについて大まかな説明ができる。
11週 生理活性物質 ビタミン(種類,生体での役割や欠乏症)について説明できる
12週 生理活性物質 ホルモンの名称と分類,及び生体での役割について説明できる
13週 生理活性物質 オータコイドと神経伝達物質,および植物や昆虫のホルモンについて,名称とその働きを説明できる
14週 生理活性物質 毒と抗生物質について,その種類と作用機構について説明できる
15週 後期末試験 到達度チェック
16週 まとめ 試験解説,1年間のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000