無機分析化学実験

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 無機分析化学実験
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 学科作成の実験書,化学を学ぶ人のレポート・論文・発表マスターガイド
担当教員 藁科 知之

到達目標

(1)実験に取り組む基本姿勢を理解することができる.
(2)実験に必要な基本的操作,実験ノートの書き方(実験の記録,溶液の濃度計算など),データ処理(有効数字の扱い方,実験値の統計処理など),レポートの作成など,技術者として身に着けなければならない基本的かつ重要な技能を体験を通して理解し身に着けることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1実験に取り組む基本姿勢を理解しきちんと実践することができる.実験に取り組む基本姿勢を理解することができる.実験に取り組む基本姿勢を理解することができない.
到達目標2実験に必要な基本的操作,実験ノートの書き方(実験の記録,溶液の濃度計算など),データ処理(有効数字の扱い方,実験値の統計処理など),レポートの作成など,技術者として身に着けなければならない基本的かつ重要な技能を体験を通して理解し身に着けることができる.実験に必要な基本的操作,実験ノートの書き方(実験の記録,溶液の濃度計算など),データ処理(有効数字の扱い方,実験値の統計処理など),レポートの作成など,技術者として身に着けなければならない基本的かつ重要な技能を体験を通して理解することができる.実験に必要な基本的操作,実験ノートの書き方(実験の記録,溶液の濃度計算など),データ処理(有効数字の扱い方,実験値の統計処理など),レポートの作成など,技術者として身に着けなければならない基本的かつ重要な技能を体験を通して理解できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今後行う様々な化学実験の基礎をなす.基礎的な定性・定量分析,無機化合物の合成およびその分析を通して,ガラス器具や天秤など様々な器具や装置の取り扱い方,実験データの記録およびデータ処理,レポート作成など以後の実験に不可欠な事項について学ぶ.
授業の進め方・方法:
実験実習を行うにあたって,それに関する講義や演習も取り混ぜながら授業を実施する.
注意点:
1.試験や課題レポート等は,JABEE ,大学評価・学位授与機構,文部科学省の教育実施検査に使用することがあります.
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの内容を理解できる。
実験時に安全が最優先されることを理解できる。
2週 容量器具・天秤の扱い方講習,基礎化学実験1「器具の洗浄・乾燥,秤量,器具の精度の違いを知る」 容量器具の名称を言うことができる。
天秤を正しく扱うことができる。
器具の使い方や洗い方を理解できる。
容量器具の精度の違いを理解できる。
3週 基礎化学実験2「秤量瓶の恒量,ビュレットの1滴の体積」 秤量瓶・ビュレットの使い方を理解できる。
ビュレットの1滴の体積を知ることができる。
4週 基礎化学実験3「NaCl水溶液の調製,NaCl水溶液の密度測定1」 塩の水溶液を調製できる。
溶液の密度を計算することができる。
5週 基礎化学実験4「NaCl水溶液の密度測定2」 溶液の密度を計算することができる。
6週 分析化学実験の概要説明 分析化学実験では何が求められるのかを理解することができる。
7週 定量分析に関する講義,実験ノートの作成方法 定量分析とは何かを説明することができる。
実験ノートを正しく書くことができる。
8週 中間試験 前期1~7週までに学んだことを理解できる。
2ndQ
9週 試験返却・解説,中和滴定に関する講義および演習(溶液の濃度計算) 中和滴定の原理を理解できる。
溶液の濃度を計算できる。
10週 実験ノートの実験前チェック,実験器具の配布・準備,中和滴定(標準溶液の調製,塩酸溶液の標定) 実験ノートを計画に沿って正しく書くことができる。
実験器具を正しく扱うことができる。
溶液の調製ができる。
中和滴定実験ができる。
塩酸溶液を標定することができる。
11週 実験内容の整理およびデータ処理について:有効数字,実験値の統計処理など 実験で得られたデータを正しく処理することができる。
12週 レポートの書き方 実験結果をもとにレポートをきちんと書くことができる。
13週 中和滴定(水酸化ナトリウム溶液の標定,ソーダ灰の定量:ワルダー法) 正確に実験(中和滴定)を行い、溶液中の酸や塩基の物質量を正確に求めることができる。
14週 重量分析に関する講義,重量分析実験準備 重量分析の原理を説明できる。
15週 重量分析①(硫酸銅中の硫酸イオンの定量) 丁寧に実験操作ができる。
16週 重量分析②(硫酸銅中の硫酸イオンの定量) 実験結果から正確に物質量を計算することができる。
後期
3rdQ
1週 定性分析に関する講義 定性分析とは何かを説明することができる。
2週 第1属陽イオンの分離・検出,第3属陽イオンの分離・検出 第1属および第3属の陽イオンを分離・検出することができる。
3週 酸化還元滴定に関する講義および演習,酸化還元滴定(過マンガン酸カリウム滴定) 酸化還元滴定の原理を理解できる。
酸化還元に関する演習問題を解くことができる。
酸化還元滴定実験より、酸化剤や還元剤の物質量を正確に求めることができる。
4週 酸化還元滴定(ヨウ素滴定) 酸化還元滴定実験より、酸化剤や還元剤の物質量を正確に求めることができる。
5週 キレート滴定に関する講義および演習,レポート作成,キレート滴定の準備(亜鉛標準溶液,EDTA溶液の調製) キレート滴定の原理を理解できる。
キレート滴定に関する演習問題を解くことができる。
キレート滴定の実験準備のための溶液調製が正確にできる。
6週 キレート滴定(直接滴定法),キレート滴定(置換滴定法,選択滴定法),片付け 直接滴定、置換滴定、選択滴定の原理を理解することができる。
溶液中に含まれる金属イオンの物質量を正確に求めることができる。
7週 無機化学実験ガイダンス・安全教育・レポート指導・実験に関する演習 無機化学実験に関するガイダンスを理解できる。
8週 後期中間試験 ここまでの既習事項に関して理解できる。
4thQ
9週 講義・演習「配位化合物(金属錯体)の合成と組成分析」 配位化合物の合成に関して反応を理解できる。
10週 実験「配位化合物(金属錯体)の合成と組成分析」(1), (2) 配位化合物を合成することができる。
11週 実験「配位化合物(金属錯体)の合成と組成分析」(3), (4) 配位化合物の組成を正しく求めることができる。
12週 実験「配位化合物(金属錯体)の合成と組成分析」(5), (6) 配位化合物の組成を正しく求めることができる。
13週 講義・演習「シュウ酸鉄錯体の合成と配位数の決定」 シュウ酸鉄錯体の反応を理解することができる。
14週 実験「シュウ酸鉄錯体の合成と配位数の決定」(1), (2) シュウ酸鉄錯体を合成することができる。
15週 実験「シュウ酸鉄錯体の合成と配位数の決定」(3), (4) シュウ酸鉄錯体の組成を正しく求めることができる。
16週 実験「シュウ酸鉄錯体の合成と配位数の決定」(5), (6) シュウ酸鉄錯体の組成を正しく求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

前期中間試験後期中間試験レポート合計
総合評価割合101080100
基礎的能力101080100
専門的能力0000
分野横断的能力0000