到達目標
以下に示す5項目について修得する.(1) 反応率をもちいて反応速度を標記できる(C1-2), (2) 定常状態近似法および律速段階近似法をもちいて反応速度式を導入できる(C1-2), (3) 実験データより反応速度式を決定できる, (4) 代表的な反応器の設計方程式を理解する(C1-2), (5) 設計方程式を用いて反応器の設計ができる(C1-2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.反応率をもちいて反応速度を標記できる. | □反応率をもちいて反応速度を表記でき,得られた結果を考察できる. | □反応率をもちいて反応速度を表記できる. | □反応率をもちいて反応速度を表記できない. |
2.定常状態近似法および律速段階近似法をもちいて反応速度式を導入できる. | □定常状態近似法および律速段階近似法をもちいて反応速度式を導入でき,得られた結果を考察できる. | □定常状態近似法および律速段階近似法をもちいて反応速度式を導入できる. | □定常状態近似法および律速段階近似法をもちいて反応速度式を導入できない. |
3.実験データより反応速度式を決定できる. | □実験データより反応速度式を決定でき,得られた結果を考察できる. | □実験データより反応速度式を決定できる. | □実験データより反応速度式を決定できない. |
4.代表的な反応器の設計方程式を理解する. | □代表的な反応器の設計方程式を理解し,その特徴を説明できる. | □代表的な反応器の設計方程式を理解できる. | □代表的な反応器の設計方程式を理解できない. |
5.設計方程式を用いて反応器の設計ができる. | □設計方程式を用いて反応器の設計ができ,得られた結果を考察できる. | □設計方程式を用いて反応器の設計ができる. | □設計方程式を用いて反応器の設計ができない. |
学科の到達目標項目との関係
実践指針 (C1)
説明
閉じる
実践指針のレベル (C1-2)
説明
閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3
説明
閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C
説明
閉じる
教育方法等
概要:
化学工学を学ぶ目的は実験室で得た発見・発明を工業化することにある.具体的には,化学反応,分離・精製等のステップからなるプロセスを集約し,安全に運転させるための設計をおこなうものである.特に反応工学では,化学反応や生物化学反応の速度過程を,物質移動,熱移動などの物理現象を考慮して解析し,その結果に基づいて反応装置を安全かつ合理的に設計するための知識を体系化する.前半では反応速度論を主に学び,それを均一反応を対象とした反応装置の設計に利用する.後半では代表的な3つの反応器の設計について理解する.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について議論を行なう.講義中は集中して聴講すると共に,積極的に議論に参加すること.適宜,レポート・演習課題を課すので,翌週の授業開始時までに週番が回収し,番号順に並び替えて提出すること.
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
3.定期試験を75%、課題レポート25%の重みとして評価する。授業目標(C1-2)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表(ルーブリック)による。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明:反応工学の体系 |
・反応工学の体系を説明できる.
|
2週 |
反応速度式と反応次数:演習(演習の残りを宿題) |
・反応速度式を定義できる. ・反応次数と反応の分子数について説明できる.
|
3週 |
定常状態近似法による反応速度式の導入:演習(演習の残りを宿題) |
・定常状態近似法による反応速度式を導出できる.
|
4週 |
律速段階近似法による反応速度式の導入:演習(演習の残りを宿題) |
・律速段階近似法による反応速度式を導出できる.
|
5週 |
反応率と物質収支 |
・反応率を用いて反応速度式を表記できる.
|
6週 |
回分反応器の設計方程式 |
・反応器の物質収支より回分反応器の設計方程式を導出できる.
|
7週 |
連続槽型反応器と管型反応器の設計方程式 |
・反応器の物質収支より連続槽型反応器と管型反応器の設計方程式を導出できる.
|
8週 |
確認試験 |
・これまでの講義内容について筆記試験を通して確認する.
|
2ndQ |
9週 |
試験解説 |
・試験の解説を通して反応速度論の基礎を確認する.
|
10週 |
回分反応器による反応速度解析 |
・回分反応器の設計方程式を用いて反応速度式を導出できる.
|
11週 |
回分反応器と管型反応器の設計 |
・回分反応器と管型反応器の設計方程式を用いて反応器を設計できる.
|
12週 |
連続槽型反応器の設計 |
・連続槽型反応器の設計方程式を用いて反応器を設計できる.
|
13週 |
直列多段連続槽型反応器の設計 |
・連続槽型反応器の設計方程式を応用して,直列多段連続槽型反応器を設計できる.
|
14週 |
自触媒反応の反応操作 |
・連続槽型反応器と管型反応器の特性を理解し,自触媒反応の反応操作を提案できる.
|
15週 |
期末試験 |
・第9週以降の講義内容について筆記試験を通して確認する.
|
16週 |
試験解説と授業アンケート |
・試験の解説を通して反応器の設計法を確認する.
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 75 | 25 | 100 |
化学工学Ⅱの基礎理解力 | 75 | 25 | 100 |