化学工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 化学工学Ⅲ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 化学工学会編 「基礎化学工学」 培風館(1999)
担当教員 竹口 昌之

到達目標

 以下に示す4項目について修得する.(1)熱交換装置の設計ができる(C1-2), (2)蒸発缶の設計ができる(C1-2), (3)ろ過装置の設計ができる(C1-2), (4)抽出操作を理論的に説明できる(C1-2).

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 熱交換装置の設計ができる(C1-2)□熱交換装置の設計ができ,得られた結果を考察できる.□熱交換装置の設計ができる.□熱交換装置の設計ができない.
2. 蒸発缶の設計ができる(C1-2)□蒸発缶の設計ができ,得られた結果を考察できる.□蒸発缶の設計ができる.□蒸発缶の設計ができない.
4. ろ過装置の設計ができる(C1-2)□ろ過装置の設計ができ,得られた結果を考察できる.□ろ過装置の設計ができる.□ろ過装置の設計ができない.
4. 抽出操作を理論的に説明できる(C1-2)□抽出操作を理論的に説明でき,得られた結果を考察できる.□抽出操作を理論的に説明できる.□抽出操作を理論的に説明できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 化学工学を学ぶ目的は実験室で得た発見・発明を工業化することにある.具体的には,化学反応,分離・精製等のステップからなるプロセスを集約し,安全に運転させるための設計をおこなうものである.特に化学工学Ⅰではヒーターや熱媒体を用いた熱交換器の設計,抽出操作およびろ過分離操作について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について議論を行なう.講義中は集中して聴講すると共に,積極的に議論に参加すること.適宜,レポート・演習課題を課すので,翌週の授業開始時までに週番が回収し,番号順に並び替えて提出すること.
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明:本講義の概要, 熱伝導の復習 ・伝熱工学の必要性について説明できる.
・熱伝導に係る計算ができる.
2週 二重管式熱交換器の設計 ・二重管式熱交換器に係るエネルギー収支計算ができる.
・並流型・向流型二重管式熱交換器の設計ができる.
3週 多管式熱交換器の設計 ・NTU法またはExcelを用いて多管式熱交換器の設計ができる.
4週 蒸発操作 ・非理想溶液における沸点を求めることができる.
5週 蒸発缶の設計 ・定常状態における蒸発缶の物質収支とエネルギー収支が理解でき,それに係る計算ができる.
・単一蒸発缶の設計ができる.
6週 多重効用缶の設計 ・定常状態における多重効用缶の物質収支とエネルギー収支が理解でき,それに係る計算ができる.
・多重効用缶の設計ができる.
7週 試験 ・これまでの講義内容について筆記試験を通して確認する.
8週 試験解説,ろ過装置とろ過速度式 ・これまでの講義内容について概要を説明できる.
・ろ過装置について説明できる.
・ろ過速度式について説明ができる.
4thQ
9週 フィルタープレスとオリバーフィルタの設計 ・定圧ろ過について説明ができる..
・フィルタープレスの設計ができる.
・オリバーフィルタの設計ができる.
10週 抽出平衡と溶解度曲線 ・3成分系の平衡関係について説明ができる.
・溶解度曲線を作成できる.
11週 てこの原理と単抽出 ・てこの原理について説明できる.
・単抽出操作を溶解度曲線上で説明できる.
12週 並流多段抽出 ・並流多段抽出装置を設計できる.
13週 向流多段抽出 ・向流多段抽出装置を設計できる.
14週 演習 ・本講義で行なった装置設計について,実際のデータを用いて計算できる.
15週 試験 ・第8週以降の内容について筆記試験を通して確認する.
16週 試験解説 ・試験の解説を通してろ過と抽出の取扱いを確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題レポート合計
総合評価割合7525100
化学工学Ⅲの基礎理解力7525100