分離工学Ⅱ

科目基礎情報

学校	沼津工業高等専門学校	開講年度	平成29年度 (2017年度)
授業科目	分離工学Ⅱ
科目番号	0010	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	物質工学科	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	1
教科書/教材	化学工学会編 「基礎化学工学」　培風館(1999)
担当教員	大島 一真

到達目標

以下に示す4項目について修得する．　(1) 膜分離装置の概要を理解し，分離膜の性能を評価できる．　(2) 晶析の概要を理解し，結晶成長機構が説明できる．　(3) 湿度図表を理解し，乾燥速度を計算できる．　(4) 単一粒子の運動を理解し，流体からの粒子の分離法を説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
1.膜分離装置の概要を理解し，分離膜の性能を評価できる．	☐膜分離装置の概要を理解し，分離膜の性能を評価でき，その応用を示すことができる．	☐膜分離装置の概要を理解し，分離膜の性能を評価できる．	☐膜分離装置の概要を理解し，分離膜の性能を評価できない．
2.晶析の概要を理解し，結晶成長機構が説明できる．	☐晶析の概要を理解し，結晶成長機構が説明でき，得られた結果を考察できる．	☐晶析の概要を理解し，結晶成長機構が説明できる．	☐晶析の概要を理解し，結晶成長機構が説明できない．
3.湿度図表を理解し，乾燥速度を計算できる．	☐湿度図表を理解し，乾燥速度を計算でき，得られた結果を考察できる．	☐湿度図表を理解し，乾燥速度を計算できる．	☐湿度図表を理解し，乾燥速度を計算できない．
4.単一粒子の運動を理解し，流体からの粒子の分離法を説明できる．	☐単一粒子の運動を理解し，流体からの粒子の分離法を説明でき，得られた結果を考察できる．	☐単一粒子の運動を理解し，流体からの粒子の分離法を説明できる．	☐単一粒子の運動を理解し，流体からの粒子の分離法を説明できない．

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標（本科のみ）】 2 （自然科学の成果を社会の要請に応えて応用する能力）

教育方法等

概要:

分離工学IIは，化学工学，分離工学Iに引き続き，輸送・熱交換・反応装置の設計が的確に行えるように単位操作の設計法習得を目標としている．分離操作は化学プロセスに必須の単位操作であり，種々の分離操作やその原理を学習することは重要である．分離工学IIでは，分離工学Iで習得した移動現象論の理解を深めるために，様々な分離操作法を学修する．具体的には，分離膜を用いた膜分離，液相からの晶析，調湿を含めた乾燥，流体からの粒子の分離法を学ぶ．

授業の進め方・方法:

授業は講義を中心に実施し，適宜学習内容に関して課題を与える．また化学工学のまとめとして，グループで課題解決型の演習に取り組む．

注意点:

1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	授業概要・目標，スケジュール，評価方法と基準等の説明，分離操作の概要	分離操作の概要について理解できる．
		2週	結晶生成・結晶成長	結晶生成・結晶成長機構を説明できる．
		3週	晶析装置	物質収支から晶析装置について説明できる．
		4週	限外濾過	限外濾過の原理について説明できる．
		5週	膜分離	分離膜の性能について評価できる．
		6週	調湿・湿度図表	調湿の原理を説明できる． 湿度図表を読み取ることができる．
		7週	乾燥操作	乾燥速度を求めることができる．
		8週	中間試験	これまでの授業内容について筆記試験にて確認する．
	4thQ
		9週	試験解説 粒子径	これまでの授業内容について説明できる． 様々な粒子径について説明できる．
		10週	粒度分布・平均径	粒度分布を作図でき、その種々の平均径を求めることができる．
		11週	単一粒子の運動	種々の条件での終末沈降速度を求めることができる．
		12週	気体からの粒子の分離	重力沈降分離装置について説明できる．
		13週	液体からの粒子の分離	サイクロンについて説明できる．
		14週	グループ演習発表	課題解決型のグループ演習の発表ができる．
		15週	演習	これまでの授業の演習課題を解くことができる．
		16週	試験解説と授業アンケート	これまでの授業内容について説明できる．

評価割合

	中間試験	期末試験	課題	受講業況	合計
総合評価割合	30	40	20	10	100
	30	40	20	10	100