到達目標
遺伝子の機能の解析方法と,遺伝子発現と物質生産の利用技術についての基礎的な方法を学び,最新の生命科学について理論を理解し応用できるようになる.そして遺伝子操作技術に対する社会的問題に正確に対応できうる能力を備える.遺伝子工学を利用した問題解決能力を養うための知識を身につけ,遺伝子工学の基礎を説明できるようになることを目標とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
遺伝子の機能の解析方法 | DNAの構造と機能を理解し、PCR等解析技術について説明でき、次世代シークエンサーの原理を説明できる。 | DNAの構造と機能を理解し、PCR等解析技術について説明できる。 | DNAの構造と機能を理解し、PCR等解析技術について説明できない。 |
遺伝子発現と物質生産の利用技術 | セントラルドグマおよびベクターと宿主の利用について説明でき、さらに改良点について考えを述べることができる。 | セントラルドグマおよびベクターと宿主の利用について説明できる。 | セントラルドグマおよびベクターと宿主の利用について説明できない。 |
遺伝子操作技術に関する知識と問題解決への思考 | 形質転換の手法について理解し、カルタヘナ法について説明でき、さらに具体的な社会問題を挙げることができる。 | 形質転換の手法について理解し、カルタヘナ法について説明できる。 | 形質転換の手法について理解し、カルタヘナ法について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2
説明
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教育方法等
概要:
物質生産において,化学的な合成手法のみならず生物の設計図である遺伝子を利用した技術が利用されている.核酸としてのDNAあるいはRNAの構造と性質を理解したうえで,遺伝子を工学的に活用できるようになることを目的に,生命現象であるセントラルドグマが工学的にどのように利用されているのかを学ぶ.具体的には遺伝子工学に用いられる特殊機能を持つ酵素,ベクター,遺伝子導入方法,ゲノム解読技術,PCRの原理について学ぶ.また,遺伝子工学に関する生命倫理やゲノム倫理についても考えるために必要な知識について学ぶ.
授業の進め方・方法:
100点満点の筆記試験を二回行い,その平均点を総合評価の92%ととし、別に課す遺伝子工学にまつわる文献調査レポートについて総合評価のうちの8%ととし、総合評価60点以上で本科目の合格とする.
文献調査レポートの評価項目は下記の(1)(2)(3)を達成したうえで、それぞれについて内容の充実度を評価する。
(1)〆切を厳守していること
(2)指定されている項目がすべて記載されていること
(3)自分の考えが記載されていること
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業ガイダンスと基礎知識 |
講義の目的・概要・評価方法の説明.遺伝子工学で何ができるのか講義の概要についての説明を理解できる.DNAの構造と遺伝子の機能について再確認できる。
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2週 |
DNAと遺伝子の基礎 |
遺伝子の発現調節について説明できる
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3週 |
DNAと遺伝子の基礎 |
DNAの変性について理解する。遺伝子工学に利用する酵素(制限酵素他)について説明できる。
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4週 |
遺伝子工学の基礎技術:PCRの基本 |
PCRにおけるDNA増幅を理解する
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5週 |
遺伝子工学の基礎技術:PCRの応用 |
PCRにおける諸条件を理解する。RT-PCRなど応用例を理解する。
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6週 |
DNA配列検出技術 |
ハイブリダイゼーション技術について理解する
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7週 |
後期中間試験 |
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8週 |
DNA配列検出技術 |
ハイブリダイゼーション技術におけるパラメーターを理解する
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4thQ |
9週 |
DNA塩基配列(シークエンス)解析技術 |
シークエンス解析開発の歴史とともに、古典法であるマキサムギルバート法およびサンガー法を理解する
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10週 |
DNA塩基配列(シークエンス)解析技術 |
自動化されたシークエンス解析技術についてその原理を理解する
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11週 |
遺伝子組換え実験の基礎 |
遺伝子組換え実験の概要および必要条件について理解する
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12週 |
遺伝子組換え実験の基礎 |
実際の宿主とベクターの機能を理解する。
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13週 |
遺伝子組換え実験の基礎 |
宿主へのベクターの導入方法について、宿主の特性とともに原理を理解する
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14週 |
遺伝子組換え実験の基礎 |
遺伝子ライブラリ―について理解する。また、一連の操作を規定するカルタヘナ法を理解する。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
試験のフィードバックおよびまとめ |
第15週の定期試験のフィードバックおよび遺伝子工学の展望について考察できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 文献調査レポート | 合計 |
総合評価割合 | 46 | 46 | 8 | 100 |
知識の定着度 | 46 | 46 | 0 | 92 |
知識の応用 | 0 | 0 | 8 | 8 |