化学B

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学B
科目番号 0014 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「化学」(東京書籍),ニューサポート「新編化学」(東京書籍),ニューグローバル「化学基礎・化学」(東京書籍),フォトサイエンス化学図録(数研出版)
担当教員 (化学・生物 非常勤講師),大石 忠秋

到達目標

(1) 気体,溶解,反応熱,電気分解,化学平衡について基本的な理論を理解し,定量的な扱いができる(理論的な計算ができる)。
(2) 基本的な無機物質の種類と性質について理解し,代表的な物質について名称や性質を示すことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体,溶解,反応熱,電気分解,化学平衡について基本的な理論を理解し,式の変形や組み合わせを行った上で,定量的な扱いができる。気体,溶解,反応熱,電気分解,化学平衡について基本的な理論を理解し,定量的な扱いができる。 気体,溶解,反応熱,電気分解,化学平衡について基本的な理論を理解し,定量的な扱いができない。
評価項目2基本的な無機物質の種類と性質について理解し,多くの物質について名称や性質を示すことができる。基本的な無機物質の種類と性質について理解し,代表的な物質について名称や性質を示すことができる。基本的な無機物質の種類と性質について理解し,代表的な物質について名称や性質を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目では,「化学基礎」で学んだ事項を基として,更に進んだ化学的方法で自然の事物・現象に関する問題を取り扱う。学生は実験なども通して,化学的に探究する能力と態度を身に付け,化学の基本的な概念や原理・法則の理解を深め,自然科学的なものの見方を身につける。
授業の進め方・方法:
物質の状態と平衡,化学反応とエネルギー,化学反応の速さと平衡,無機物質について扱う。講義は教室で,実験は一般化学実験室で行なう。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1回:ガイダンス,物質の状態(気体の圧力,気液平衡と蒸気圧,沸騰)
第2回:気体の性質(状態図,ボイルの法則,シャルルの法則)
蒸気圧曲線,状態図を読むことができる。ボイルの法則,シャルルの法則を用いて,定められた条件から指定された物理量を求めることができる。
2週 第3回:気体の性質(ボイル・シャルルの法則,気体の状態方程式,気体の分子量)
第4回:気体の性質(混合気体,理想気体と実在気体)
ボイル・シャルルの法則,気体の状態方程式,分圧の法則を用いて,定められた条件から指定された物理量を求めることができる。理想気体と実在気体の違いを示すことができる。
3週 第5回:溶液の性質(溶解のしくみ,固体の溶解度)
第6回:溶液の性質(溶液の濃度,気体の溶解度)
溶解度曲線を読むことができる。溶解度やヘンリーの法則を用いて,与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。
4週 第7回:溶液の性質(蒸気圧降下と沸点上昇,凝固点降下,沸点上昇度・凝固点降下度と分子量)
第8回:溶液の性質(浸透圧,浸透圧と分子量)
凝固点降下,沸点上昇,浸透圧に関して,与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。
5週 第9回:溶液の性質(コロイド粒子,コロイド溶液の性質)
第10回:溶液の性質(コロイド溶液の種類),実験「コロイド溶液」
コロイド溶液の種類と性質について示すことができる。観察から,コロイド溶液の性質を考察することができる。
6週 第11回:固体の構造(結晶の種類,金属結晶の構造)
第12回:固体の構造(イオン結晶の構造,非晶質)
代表的な固体の構造について示す事ができる。構造について与えられた条件から,指定された物理量を示すことができる。
7週 第13回:化学反応と熱(反応熱と熱の出入り,熱化学方程式)
第14回:第13回:化学反応と熱(いろいろな反応熱,ヘスの法則)
熱化学方程式を記述することができる。ヘスの法則を用いて,反応熱を計算できる。
8週 第15回:前期中間試験
学習内容の理解度を確認し,さらに定着させるために自ら学ぶことができる。
2ndQ
9週 第16回:化学反応と熱(生成熱と反応熱の関係,結合エネルギー)
第17回:電気分解(電気分解,電気分解における反応,電気分解の法則)
結合エネルギーから反応熱を求めることができる。電気分解により生成する物質を示すことができる。ファラデーの法則から,生成物の量を求めることができる。反応の速さを式で表し,値を求めることができる。
10週 第18回:化学反応の速さ(速い反応と遅い反応,反応の速さの表し方)
第19回:化学反応の速さ(反応速度と濃度,反応速度と温度,反応速度と触媒,反応速度を決める他の要因)
電気分解により生成する物質を示すことができる。ファラデーの法則から,生成物の量を求めることができる。反応の速さを式で表し,値を求めることができる。
11週 第20回:化学反応の速さ(粒子の衝突,活性化エネルギー)
第21回:化学平衡(可逆反応,化学平衡,平衡定数と化学平衡の法則)
反応速度に変化を与える要因とその影響を示すことができる。活性化エネルギーから反応機構を説明することができる。
12週 第22回:化学平衡(平衡移動の原理,圧力変化と平衡移動,温度変化と平衡移動,触媒と平衡の移動)
第23回:化学平衡(ルシャトリエの原理の工業への応用),実験「反応速度と温度」
化学平衡を用いて,与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。観察から,化学平衡の移動について考察することができる。外的要因から,平衡が移動する方向を示すことができる。
13週 第24回:水溶液中の化学平衡(電離平衡,水の電離平衡とpH)
第25回:水溶液中の化学平衡(塩の加水分解,緩衝液とpH)
ルシャトリエの原理の工業への応用について,実例を挙げることができる。電離平衡を用いて,与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。
14週 第26回:水溶液中の化学平衡(溶解平衡),水素と希ガス
第27回:ハロゲンとその化合物
電離平衡を用いて,与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。溶解度積に関する計算を行うことができる。水素,希ガス,ハロゲンに関する代表的な物質の名称と性質を示すことができる。
15週 第28回:酸素とその化合物,硫黄とその化合物(1)
第29回:硫黄とその化合物(2),窒素とその化合物
酸素,硫黄,窒素に関する代表的な物質の名称と性質を示すことができる。
16週 第30回:リンとその化合物,炭素とその化合物(1)
第31回:炭素とその化合物(2),ケイ素とその化合物
リン,炭素,ケイ素に関する代表的な物質の名称と性質を示すことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習,課題,実験レポート,積極姿勢合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000