到達目標
1.パワーエレクトロニクスにおけるトランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて説明できる.
2.コンバータ回路の動作について説明できる.
3.インバータ回路の動作について説明できる.
4.チョッパ制御の動作について説明できる.
5.三相正弦波PWMの生成方法について説明できる.
6.パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を挙げ,そのシステムについて説明できる.(C1-4)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.パワーエレクトロニクスにおけるトランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて説明できる. | □トランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて,パワーエレクトロニクス回路の動作と対応させて正しく説明できる. | □パワーエレクトロニクスにおけるトランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて説明できる. | □パワーエレクトロニクスにおけるトランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて説明できない. |
2.コンバータ回路の動作について説明できる. | □コンバータ回路の動作原理について図を用いて詳細に説明できる.
□コンバータ回路に用いられる素子の働きを説明できる. | □コンバータ回路の動作について説明できる. | □コンバータ回路の動作について説明できない. |
3.インバータ回路の動作について説明できる. | □インバータ回路の動作原理について図を用いて詳細に説明できる.
□インバータ回路に用いられる素子の働きを説明できる. | □インバータ回路の動作について説明できる. | □インバータ回路の動作について説明できない. |
4.チョッパ制御の動作について説明できる. | □チョッパ制御の動作原理について図を用いて詳細に説明できる. | □チョッパ制御の動作について説明できる. | □チョッパ制御の動作について説明できない. |
5.三相正弦波PWMの生成方法について説明できる. | □三相正弦波PWMの生成方法について図を用いて詳細に説明できる.
□三相正弦波PWMの特徴を説明できる. | 三相正弦波PWMの生成方法について説明できる. | 三相正弦波PWMの生成方法について説明できない. |
6.パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を挙げ,そのシステムについて説明できる.(C1-4) | □パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を複数挙げられる.
□用いられているシステムについてその特徴を説明できる. | □パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を挙げられる.
□用いられているシステムについて説明できる. | □パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を挙げられない. |
学科の到達目標項目との関係
実践指針 (C1)
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実践指針のレベル (C1-4)
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【プログラム学習・教育目標 】 C
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教育方法等
概要:
安全で快適な社会を実現するためには,効率的なエネルギー利用と,環境負荷の小さな安定電源の確保が重要である.エネルギーの中でも電気エネルギーは,目的に応じて自由に変換して利用することに適した優れたエネルギー形態である.このような背景から,電気エネルギーを緻密に制御して利用するパワーエレクトロニクス(パワエレ)技術の発展は,持続的な社会発展のために今後益々重要となる.
電力の変換・制御を行うパワーエレクトロニクスは,大電力を高速に入り切り可能なパワー半導体デバイスの出現によって発展してきた.パワー半導体デバイスの基本動作は繰り返し高速スイッチングであり,これによって高効率な交流/直流の変換や電圧,電流,周波数の自由な制御が可能となる.本講義では,簡単なパワーエレクトロニクス回路について,その基本的な考え方や,原理,特性を理解する.
この科目は、企業でパワエレ機器の設計開発を担当していた教員が、その経験を生かし、電力変換機器の動作原理や高調波問題、環境エネルギー分野への適用事例について、アクティブラーニング形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
専攻科の少人数クラスのメリットを生かし、アクティブ・ラーニング形式を取り入れる。
・授業の中で“問い”(ディスカッションのテーマ)を投げかけ、議論する機会を設ける
・授業開始時に交代でプレゼン(10分間)を行い、前回の授業を復習する
・数学や基礎電気回路の前提知識が必要なものについては、理解を助けるための予習課題を提示する
・授業中に参加型のデモ(実演)を取り入れる
・回路製作・回路シミュレータ(PSIM)の利用を推奨する(任意)
注意点:
1. 評価については、評価割合に従って行います。ただし、 適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2. 中間試験を授業時間内に実施することがあります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
パワエレが暮らしの中でどのように役立っているのか例をあげて説明できる
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2週 |
パワエレにおける受動素子の働き |
回路素子の働きについて物理的意味を説明できる
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3週 |
パワエレを応用したシステムの例 |
電力制御システムにおいてどのように電力を制御するか説明できる
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4週 |
パワエレの基礎 |
電力制御における高調波の重要性とその対策を説明できる
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5週 |
パワエレの基礎 |
フーリエ級数展開を用いた高調波の解析ができる
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6週 |
電力増幅と電力変換 |
電力増幅と電力変換の違いを説明できる
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7週 |
電力増幅と電力変換 |
トランジスタのスイッチング作用による電力変換の原理と、その時に発生する損失について説明できる
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8週 |
直流-直流変換 |
Lの電圧定常特性とCの電流定常特性を元にチョッパ回路の動作原理を説明できる
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2ndQ |
9週 |
直流-直流変換 |
昇降圧チョッパの動作原理を説明できる
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10週 |
直流-交流変換 |
単相インバータの動作原理を説明できる
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11週 |
直流-交流変換 |
三相インバータの動作原理とデッドタイム誤差について説明できる
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12週 |
交流-直流変換 |
整流回路の動作原理とリアクトルの作用について説明できる
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13週 |
交流-直流変換 |
三相ダイオードブリッジによる整流の原理を説明できる
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14週 |
システムとしてのパワエレ |
パワエレの環境エネルギー分野への適用事例を複数挙げられる
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15週 |
システムとしてのパワエレ |
理想的なデバイスと実システムの差異によって、アプリケーションにどのような制約が生まれるか説明できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 課題(発表含む) | テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
1.パワーエレクトロニクスにおけるトランジスタ,キャパシタ,インダクタの働きについて説明できる. | 10 | 5 | 15 |
2.コンバータ回路の動作について説明できる. | 10 | 5 | 15 |
3.インバータ回路の動作について説明できる. | 10 | 5 | 15 |
4.チョッパ制御の動作について説明できる. | 10 | 5 | 15 |
5.三相正弦波PWMの生成方法について説明できる. | 10 | 5 | 15 |
6.パワーエレクトロニクスの環境エネルギー分野への適用事例を挙げ,そのシステムについて説明できる.(C1-4) | 20 | 5 | 25 |