エネルギー工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 エネルギー工学
科目番号 2022-713 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境エネルギー工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント:簡易製本したプリントを使用する。参考書としては「基礎電気機器学」電気学会(オーム社)
担当教員 高野 明夫

到達目標

1.基本型回転機の基本方程式を導出し、その等価回路を描くことができる。
2.回転機のトルクを基本方程式や等価回路から導出することができる。
3.回転機の統一モデルから個別回転機を導出できる。
4.エネルギー機器について調査し、問題点を明らかにして、その解決策について検討することができる。(C3-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.基本型回転機の基本方程式を導出し、その等価回路を描くことができる。 □基本型回転機の基本方程式を、複数の座標系について導出できる。 □基本型回転機の等価回路を、異なる座標系について描くことができる。□基本型回転機の基本方程式を導出できる。 □基本型回転機の等価回路を描くことができる。□基本型回転機の基本方程式を導出できない。 □基本型回転機の等価回路を描くことができない。
2.回転機のトルクを基本方程式や等価回路から導出することができる。                                                  □回転機のトルクを複数の座標系の基本方程式から導出できる。 □回転機のトルクを複数の座標系の等価回路から導出できる。□回転機のトルクを基本方程式から導出できる。 □回転機のトルクを等価回路から導出できる。□回転機のトルクを基本方程式から導出できない。 □回転機のトルクを等価回路から導出できない。
3.回転機の統一モデルから個別回転機を導出できる。□回転機の統一モデルから複数の個別回転機を導出できる。□回転機の統一モデルから個別回転機を導出できる。□回転機の統一モデルから個別回転機を導出できない。
4.エネルギー機器について調査し、問題点を明らかにして、その解決策について検討することができる。(C3-4)□エネルギー機器について調査し、その結果を図表を用いて分かりやすく報告できる。 □調査結果を元に、エネルギー機器の問題点を多面的視点から指摘できる。 □エネルギー機器の問題点の解決策を多面的視点から提案し、それが有効である理由を分かりやすく説明できる。□エネルギー機器について調査し、その結果を報告できる。 □調査結果を元に、エネルギー機器の問題点を指摘できる。 □エネルギー機器の問題点の解決策について提案できる。□エネルギー機器について調査できない。 □調査結果を元に、エネルギー機器の問題点を指摘できない。 □エネルギー機器の問題点の解決策について提案できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C3) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C3-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 エネルギーの多くは電気エネルギーに変換され利用されている。特に回転機は電気エネルギーと機械エネルギーを相互変換できるエネルギー変換器として重要であり、ロボット、工作機械、各種家電製品、自動車など、広く使用されている。本講義では、まずエネルギー変換器として特に重要な回転機に焦点を絞り、その統一モデルを機軸とした座標変換法による解析について講義する。これによって回転機の過渡現象を取り扱うことができる。
 次に、電気学会東京支部静岡東部支所主催の見学会に参加する。電気エネルギーを利用する立場ではなく、電気エネルギーを発生する立場から、エネルギー機器としての問題点を探り、その解決策について考察する。そして教室内で発表し、議論する。ただし、電気学会の見学会が実施されない場合、見学会に代えて電気機器に関する課題についてレポートを作成し、提出することとする。
授業の進め方・方法:
主として講義で授業を進行するが、授業の後半部では、電気学会の見学会に参加し、産業現場でのエネルギー機器の問題点を探り、教室内で発表して解決策等を議論する。ただし、電気学会の見学会が実施されない場合、見学会に代えて電気機器に関する課題についてレポートを作成し、提出することとする。
注意点:
1.試験を60%、報告会40%の重みとして評価する。授業目標4(C3-4)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表(ルーブリック)による。
2.評価については,評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
3.この科目は学修単位であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要になります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業目標、評価方法、授業の進め方を理解する。回転磁界の基礎について説明できる。
2週 電磁エネルギー変換器の基礎(1) 回転磁界の発生方法について説明できる。
3週 電磁エネルギー変換器の基礎(2) 回転機のインダクタンスについて説明できる。
4週 電磁エネルギー変換器の基礎(3) 回転機のトルクとエネルギーの関係について説明できる。
5週 電磁エネルギー変換機器の統一理論(1) 回転機の解析に使用するα―β座標系について説明できる。
6週 電磁エネルギー変換機器の統一理論(2) 回転機の解析に使用するd-q座標系について説明できる。
7週 電磁エネルギー変換機器の統一理論(3) 回転機の統一モデルについて説明できる。
8週 各種回転機(誘導機) 統一モデルから誘導機へ変換し、誘導機の定常特性の説明ができる。
2ndQ
9週 各種回転機(同期機)(1) 統一モデルから同期機への変換ができる。
10週 各種回転機(同期機)(2) 同期機の定常特性について説明できる。
11週 電気学会見学会参加とエネルギー機器に関する調査・検討(1) 見学会の見学機関に関する事前学習ができる。
12週 電気学会見学会参加とエネルギー機器に関する調査・検討(2) 見学会に参加して実際を知り、事前学習の内容を確認し、深めることができる。
13週 電気学会見学会参加とエネルギー機器に関する調査・検討(3) エネルギー機器に関する問題点を明らかにするとともに、その解決策を探ることができる。
14週 電気学会見学会参加とエネルギー機器に関する調査・検討(4) 報告会用パワーポイントを作成できる。
15週 報告会 教室でエネルギー機器に関する調査結果を報告し、問題点とその解決策について発表できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート(報告会含む)合計
総合評価割合6040100
1.基本型回転機の基本方程式を導出し、その等価回路を描くことができる。20020
2.回転機のトルクを基本方程式や等価回路から導出することができる。20020
3.回転機の統一モデルから個別回転機を導出できる。20020
4.エネルギー機器について調査し、問題点を明らかにして、その解決策について検討することができる。(C3-4)04040