工学倫理

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学倫理
科目番号 2022-746 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境エネルギー工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 技術者倫理の世界-第3版-:藤本温著:森北出版,その他事例検討のための関連書籍は適宜紹介する.
担当教員 山中 仁

到達目標

1. 技術者と社会の関連を複数の例を挙げて説明できる.
2. 最近の工学倫理上の事例を複数挙げることができる.
3. 工学倫理が扱う分野についての知識,用語を理解できる.
4. 様々な分野の学・協会の倫理規定に従って工学倫理上の問題点を整理し,可能な複数の行動計画を考えることができる. (A2-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 技術者と社会の関連を複数の例を挙げて説明できる. □技術者と社会の関連の例を図・表を用いて複数挙げることができる. □技術者と社会の関連の例を適切な文献に基づき正しく説明できる.□技術者と社会の関連の例を複数挙げることができる. □技術者と社会の関連の例をほぼ正しく説明できる.□技術者と社会の関連の例を複数挙げることができない. □技術者と社会の関連の例をほぼ正しく説明できない.
2. 最近の工学倫理上の事例を複数挙げることができる. □最近の工学倫理上の事例を複数挙げ,詳しく説明することができる. □指定された期限内に工学倫理上の事例を,わかりやすくまとめることができる. □工学倫理上の事例の対応について,複数の様々な文献から客観的に調査ができる.□最近の工学倫理上の事例を複数挙げることができる. □指定された期限内に工学倫理上の事例をまとめることができる. □工学倫理上の事例の対応について,様々な文献から調査ができる.□最近の工学倫理上の事例を複数挙げることができない. □指定された期限内に工学倫理上の事例をまとめることができない. □工学倫理上の事例の対応について,様々な文献から調査ができない.
3. 工学倫理が扱う分野についての知識,用語を理解できる.□工学倫理が扱う分野の応用分野まで広く知っている. □工学倫理で用いる専門的な用語が正しく理解できる. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき正しい行動を判断できる.□工学倫理が扱う分野を知っている. □工学倫理で用いる基本的な用語が理解できる. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき行動を理解できる.□工学倫理が扱う分野を知らない. □工学倫理で用いる用語が理解できない. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき行動を理解できない.
4. 様々な分野の学・協会の倫理規定に従って工学倫理上の問題点を整理し,可能な複数の行動計画を考えることができる. (A2-4)□自分の所属する,あるいは関連する学・協会,およびNSPEの倫理規定を知っており,その違いを説明できる. □倫理規程に基づき,工学倫理上の問題点を複数の視点から整理できる. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき行動を複数挙げ,客観的な視点から順位付けすることができる.□自分の所属する,あるいは関連する学・協会,およびNSPEの倫理規定を知っている. □倫理規程に基づき,工学倫理上の問題点を整理できる. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき行動を複数挙げることができる.□自分の所属する,あるいは関連する学・協会,およびNSPEの倫理規定を知らない. □倫理規程に基づき,工学倫理上の問題点を整理できない. □工学倫理上の問題点に対し,技術者が取るべき行動を複数挙げることができない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (A2) 説明 閉じる
実践指針のレベル (A2-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
幾多の工業製品,エネルギ供給,情報提供等,今日の社会は工学の成果物による便益を抜きにしては成立たないほど工学の発展に強く依存している.当然,工学を学び,実行する主体となる技術者の社会的責任は重く,その影響する範囲は広範に及ぶ.さらに昨今では産業のグローバル化が進行し,国際的に通用する技術者の持つ資質の一つとして工学倫理が大切になってきている.本授業は工学倫理が求められる社会的背景を理解すると共に,工学倫理の専門的体系,工学倫理の諸問題,法律と倫理問題の関連などについて学習する.また,この科目では企業で海外向け商業用輪転機の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,安全設計・PL対応設計についての最新の設計事例を工学倫理のテーマとして扱い,講義形式で授業を行う.
授業の進め方・方法:
座学(講義),事例検討,およびグループワーク
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。
2.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 工学倫理概要(ガイダンス) 工学倫理,工学・技術と社会の関わり,技術業と工学倫理について説明できる.
2週 倫理と法,公衆の安全,健康,福利 法律と倫理の関係,工学と法の関わり,公衆,インフォームドコンセント,情報公開,説明責任について説明できる.
3週 安全性とリスク リスク,ハインリッヒの法則,フールプルーフ・フェイルセーフ,安全設計について説明できる.
4週 費用便益分析とPL法 費用便益分析,製造物責任法について説明できる.
5週 事例検討(1) 工学倫理の事例について調査を行い,工学倫理上の問題点を整理できる.
6週 組織とエンジニアの倫理 リコール,コンプライアンスとCSR,組織におけるエンジニアの役割について説明できる.
7週 内部告発と倫理 内部告発の条件,公益通報者保護法について説明できる.
8週 事例検討(2) 工学倫理の事例について調査を行い,工学倫理上の問題点を整理できる.
2ndQ
9週 事例検討(2) 工学倫理の事例について調査を行い,工学倫理上の問題点を整理できる.
10週 情報倫理,技術リテラシー 不正アクセス,個人情報保護法,技術リテラシーについて説明できる.
11週 知的財産 知的財産について説明できる.
12週 学協会の倫理綱領 国内外の倫理綱領,技術士プロフェッション宣言,について説明できる.
13週 グループディスカッション 工学倫理事例についてのグループワークを行い,グループの意見を適切に集約することができる.
14週 グループディスカッション 工学倫理事例についてのグループワークを行い,事例検討発表資料として適切な資料にまとめることができる.
15週 グループディスカッション 工学倫理事例についてのグループワークの成果について発表を行い,表現することができる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題レポートグループワーク態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合305020000100
授業目標1020000020
授業目標210201000040
授業目標3200000020
授業目標40101000020