医用工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 医用工学
科目番号 2024-691 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境エネルギー工学コース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 臨床工学シリーズ6 医用工学概論 嶋津秀昭他著(発行元 コロナ社)
担当教員 鈴木 尚人

到達目標

1.生体物性の基礎を理解し,生体に対する様々な物理的性質(電気・力学・流体・音・熱・光・放射線等)を説明できる.
2.生体信号と処理の基礎を理解し,生体信号の特徴・計測方法・処理原理を説明できる.主要な特性計算が出来る.
3.計測・診断用医療機器の基礎を理解し,様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を説明できる.
4.治療用医療機器の基礎を理解し,様々な治療用医療機器の原理や扱い方を説明できる.
5.最新の計測・診断用医療機器や治療用医療機器の操作方法とトラブル対処法について調査し,説明できる.(C1-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.生体物性の基礎を理解し,生体に対する様々な物理的性質(電気・力学・流体・音・熱・光・放射線等)を説明できる.□生体物性の基礎を正確に理解できる. □生体に対する様々な物理的性質を詳しく説明できる.□生体物性の基礎を理解できる. □生体に対する様々な物理的性質を説明できる.□生体物性の基礎を理解できない. □生体に対する様々な物理的性質を説明できない.
2.生体信号と処理の基礎を理解し,生体信号の特徴・計測方法・処理原理を説明できる.主要な特性計算が出来る.□生体信号と処理の基礎を詳しく説明できる. □生体信号の特徴・計測方法・処理原理を詳しく説明できる. □主要な特性計算が正確に求められる.□生体信号と処理の基礎を説明できる. □生体信号の特徴・計測方法・処理原理を説明できる. □主要な特性計算が求められる.□生体信号と処理の基礎を説明できない. □生体信号の特徴・計測方法・処理原理を説明できない. □主要な特性計算が求められない.
3.計測・診断用医療機器の基礎を理解し,様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を説明できる.□計測・診断用医療機器の基礎を正確に理解できる. □様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を詳しく説明できる.□計測・診断用医療機器の基礎を理解できる. □様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を説明できる.□計測・診断用医療機器の基礎を理解できない. □様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を説明できない.
4.治療用医療機器の基礎を理解し,様々な治療用医療機器の原理や扱い方を説明できる.□治療用医療機器の基礎を正確に理解できる. □様々な治療用医療機器の原理や扱い方を詳しく説明できる.□治療用医療機器の基礎を理解できる. □様々な治療用医療機器の原理や扱い方を説明できる.□治療用医療機器の基礎を理解できない. □様々な治療用医療機器の原理や扱い方を説明できない.
5.最新の計測・診断用医療機器や治療用医療機器の操作方法とトラブル対処法について調査し,説明できる.(C1-4)□最新の計測・診断用医療機器や治療用医療機器の操作方法とトラブル対処法について調査し,詳しく説明できる.□最新の計測・診断用医療機器や治療用医療機器の操作方法とトラブル対処法について調査し,説明できる.□最新の計測・診断用医療機器や治療用医療機器の操作方法とトラブル対処法について調査し,説明できない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
医療は日進月歩の発展を続けており,高精度な診断と高度な治療が実現している.医療技術者は新しい治療法や医療機器を正しく理解し,扱うことが重要になっている.医用工学は医学と工学の総合的な知識を含んでおり,医学に工学が積極的に関わり,理工学の知識を臨床に活かす考え方や方法を扱う領域の学問である.授業内容は生体物性から始まり,生体信号と処理,計測・診断用医療機器,治療用医療機器の原理や扱い方等を学習する.
授業の進め方・方法:
本講義は生体に対する様々な物理的性質(電気・力学・流体・音・熱・光・放射線等),生体信号の特徴・計測方法・処理原理を学習する.さらに,計測・診断用医療機器(心電計・心電図モニタ・脳波計・筋電計・血圧計・血流計・心拍出量計・呼吸流量計・パルスオキシメータ・血液ガス分析装置・超音波診断装置・X線CT,MRI)と治療用医療機器(血液浄化装置・人工透析・体外循環装置・人工心肺・人工呼吸器・ペースメーカー・除細動器・電気メス・レーザー治療機器)の原理や操作手法を学習する.
注意点:
1.試験を70%,課題レポートを30%の重みとして評価する.
2.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,医用工学の基礎 医用工学の基礎を理解し,説明出来る.
2週 生体物性
(電気的性質,力学的性質,流体的性質)
生体物性(電気・力・流体)を理解し,説明出来る.
3週 生体物性
(音波に対する性質,熱・光に対する性質,放射線に対する性質)
生体物性(音波・熱・光・放射線)を理解し,説明出来る.
4週 生体信号と処理
(生体信号とその種類,生体信号の特徴と計測)
生体信号の種類,特徴及び計測法を理解し,説明出来る.
5週 生体信号と処理
(生体信号の処理原理)
生体信号の処理原理を理解し,説明出来る.
6週 計測・診断用医療機器
(心電計,心電図モニタ)
心電図と心電図モニタを理解し,説明出来る.
7週 計測・診断用医療機器
(脳波形,筋電計)
脳波計と筋電計を理解し,説明出来る.
8週 計測・診断用医療機器
(血圧計,血流計,心拍出量計)
血圧計,血流計,心拍出量計を理解し,説明出来る.
4thQ
9週 計測・診断用医療機器
(呼吸流量計,パルスオキシメータ,血液ガス分析装置)
呼吸流量計,パルスオキシメータ,血液ガス分析装置を理解し,説明出来る.
10週 計測・診断用医療機器
(超音波診断装置,X線CT,MRI)
超音波診断装置,X線CT,MRIを理解し,説明出来る.
11週 治療用医療機器
(血液浄化装置と人工透析)
血液浄化装置と人工透析を理解し,説明出来る.
12週 治療用医療機器
(体外循環装置と人工心肺)
体外循環装置と人工心肺を理解し,説明出来る.
13週 治療用医療機器
(人工呼吸器)
人工呼吸器を理解し,説明出来る.
14週 治療用医療機器
(ペースメーカー,除細動器)
ペースメーカーと除細動器を理解し,説明出来る.
15週 治療用医療機器
(電気メス,レーザー治療機器)
電気メスとレーザー治療機器を理解し,説明出来る.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

生体の物理的性質生体信号計測・診断用医療機器治療用医療機器その他合計
総合評価割合202030300100
1.生体物性の基礎を理解し,生体に対する様々な物理的性質(電気・力学・流体・音・熱・光・放射線等)を説明できる.20000020
2.生体信号と処理の基礎を理解し,生体信号の特徴・計測方法・処理原理を説明できる.主要な特性計算が出来る.02000020
3.計測・診断用医療機器の基礎を理解し,様々な計測・診断用医療機器の原理や扱い方を説明できる.00300030
4.治療用医療機器の基礎を理解し,様々な治療用医療機器の原理や扱い方を説明できる.00030030