流体エネルギー変換工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 流体エネルギー変換工学
科目番号 2024-698 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境エネルギー工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考図書:「流体機械」大橋秀雄著・森北出版
担当教員 大庭 勝久

到達目標

1.流体力学の基礎的事項を理解し、その特徴を説明することができる。
2.非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について説明することができる。
3.流体機械を活用したエネルギーの利用・変換について説明することができる。(C1-4)
4.流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、概要を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.流体力学の基礎的事項を理解し、その特徴を説明することができる。 □流体力学の基礎的事項を理解し、具体例を挙げながら特徴を説明することができる。□流体力学の基礎的事項を理解し、その特徴について少なくとも一つを説明することができる。□流体力学の基礎的事項を理解し、その特徴を説明することができない。
2.非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について説明することができる。□非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について、数式等を用いて具体的に説明することができる。□非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について説明することができる。□非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について説明することができない。
3.流体機械を活用したエネルギーの利用・変換について説明することができる。(C1-4)□流体機械を活用したエネルギーの利用・変換について理解し、有効仕事や効率等を具体的に求めることができる。□流体機械を活用したエネルギーの利用・変換についての概要を説明することができる。□流体機械を活用したエネルギーの利用・変換について説明することができない。
4.流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、概要を説明することができる。□流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、概要を説明することができる。□流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、少なくとも一つの手法について説明することができる。□流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、概要を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
様々な工学機器・装置は、空気・水などの気体・液体を媒介としたエネルギー伝達により駆動されることが多く、流体力学や熱力学との関わりが深い。効率的なエネルギー伝達・供給とも関連して、流体現象に対して渦・波動・乱れ等の形態が共存する乱流としての理解が不可欠となる。本授業では、粘性流体を中心に流体力学に関する基礎事項と、流体エネルギーと機械的エネルギーの変換技術に関して講義する。さらに、装置の定量的評価手法として各種流体計測法についても学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について議論を行う。講義中は集中して聴講すると共に、積極的に議論に参加すること。
適宜、レポート課題を課すので、翌週の授業の開始時に提出すること。
注意点:
この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
流体と流体機械について
流体エネルギーの概要と流体機械との関係性について説明できる。
2週 流体力学の基礎(1) 流体の分類が説明できる。
流体の基礎方程式(連続の式、オイラーの運動方程式)を導出できる。
3週 流体力学の基礎(2) 粘性流体、非圧縮性・圧縮性流体について説明できる。
ナビエ・ストークス(N-S)方程式について説明できる。
4週 流体力学の基礎(3) 平行平板流れ(二次元Couette流)に対してN-S方程式を解くことができる。
5週 流体力学の基礎(4) 環内流(Hagen-Poiseuille流)に対してN-S方程式を解くことができる。
6週 流体力学の基礎(5) 層流と乱流の違いについて説明できる。
乱流の性質と運動について説明できる。
Re数を導出し、物理的意味を説明することができる。
7週 流体エネルギーと流体機械 エネルギーの利用形態と変換について説明できる。
流体機械の種類と概要について説明できる。
8週 流体のエネルギー 位置・速度・内部エネルギーについて説明できる。
2ndQ
9週 流体によるエネルギー伝達 気体の内部エネルギー、流体により伝達されるエネルギーを求めることができる。
10週 流体機械におけるエネルギー保存 エンタルピの概念、流体機械のエネルギーバランスについて説明できる。
11週 流体機械における仕事 比仕事と有効仕事、効率の定義について説明できる。
12週 非圧縮流体の有効仕事 全エネルギー、全ヘッドを導出できる。
ベルヌーイの定理、よどみ点について説明できる。
13週 圧縮流体の有効仕事 非圧縮流体と圧縮流体、ポリトロープ圧縮、断熱圧縮、等温圧縮の概要を説明できる。
14週 流体計測法(1) 流体計測の概要を理解し、流量計測・圧力計測法について説明できる。
15週 流体計測法(2) 流速計測法(ピトー管・熱線流速計)についての計測原理を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート課題その他合計
総合評価割合70300100
1.流体力学の基礎的事項を理解し、その特徴を説明することができる。155020
2.非圧縮性・圧縮性流体、粘性流体の特徴について説明することができる。155020
3.流体機械を活用したエネルギーの利用・変換について説明することができる。(C1-4)3015045
4.流体機械等の装置の性能を評価するための各種流体計測法について、概要を説明することができる。105015