電磁エネルギー変換工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電磁エネルギー変換工学
科目番号 2024-699 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境エネルギー工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし 参考書を初回の授業で紹介する
担当教員 西村 賢治

到達目標

1.電磁現象の基礎となる電磁界中での運動を方程式を立てて定量的に解析できる。
2.電磁エネルギーの特徴に習熟し、他のエネルギーへの変換を体系的に理解し、電磁エネルギーの有効で安全な平和利用を考察できる(C1-4)。
3.核反応について理解できる。
4.放射線の基本的性質を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.簡単な電界、磁界、電磁界中の荷電粒子の運動方程式が立てられる。それを解ける。答を物理的に理解できる。□運動方程式を立てられ、数式の意味を説明できる □運動方程式を解け、初期条件も正しく適用できる □運動方程式の解の物理的意味を正しく理解でき、概要を説明できる□運動方程式を立てられる □運動方程式を解ける □運動方程式の解の物理的意味をほぼ理解できる□運動方程式を立てられない □運動方程式を解けない □運動方程式の解の物理的意味を理解できない
2.運動方程式に関する問を理解し、正しく解答できる。□設問の意味を理解でき、問に答えられる □与式または与えられた条件の意味を理解し、正しく反映させて解答につなげられる □運動方程式ないしは解答に必要な式を立てられ、解を出せる □設問の意味を理解できる □与式または与えられた条件の意味を理解し解答につなげられる □運動方程式ないしは解答に必要な式を立てられる □設問の意味を理解できず、問に答えられない □与式または与えられた条件の意味を理解できない □運動方程式ないしは解答に必要な式を立てられない
3.反応によるエネルギーの発生機構を理解し、エネルギー変換の仕組みを理解できる(C1-4)。□化学反応や核反応によるエネルギー変換を理解し、図や式などを使って説明できる □電気エネルギーに変換する機構を理解し、定量的な計算ができる□化学反応や核反応によるエネルギー変換を理解できる □電気エネルギーに変換する機構を理解できる□化学反応や核反応によるエネルギー変換を理解できない □電気エネルギーに変換する機構を理解できない
4.核反応に関してその違いとその特質を正しく理解できる。各種発電システムを理解し説明できる。□核分裂、核融合の違いを理解できる、特徴を説明できる □核反応の利点と欠点を理解でき、その特徴を説明できる □核反応を用いた種々の発電システムが理解でき、特徴を説明できる□核分裂、核融合の違いを理解できる □核反応の利点と欠点を理解できる □核反応を用いた種々の発電システムが理解できる□核分裂、核融合の違いを理解できない □核反応の利点と欠点を理解できない □核反応を用いた種々の発電システムが理解できない
5.放射線の種類とそれらに対する基本的な性質と違いを理解できる。□放射線が何かを理解し、特徴を説明できる □放射線の違いがわかり、周囲への影響を説明できる□放射線が何かを理解できる □放射線の違いがわかる□放射線が何かを理解できない □放射線の違いがわからない

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
核分裂、核融合といった原子力と原子力発電一般について学ぶ。主に核融合を扱うが、その際にまず電磁気の基礎の復習から始める。これをふまえて核融合一般に話を進め、その反応エネルギーが機械的エネルギーや運動エネルギーに変換される理論を体系的に講義する。これにより電磁エネルギーを工学的・産業的に応用できる力を育てる。また、最近の社会情勢をかんがみて放射線に関する基礎的な内容も扱う。
授業の進め方・方法:
教科書を指定しないので、随時関係資料や時事的な話題を資料として配布し、それに沿って授業を行う。前半の3週から5週は、講義した内容について演習課題を出す。
注意点:
この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施する。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明 エネルギーの需要と環境問題の話
2週 衝突現象 衝突断面積と平均自由行程について理解できる
3週 電界中の運動 荷電粒子の電界中での運動について運動方程式を立てて解き、その意味が理解できる
4週 磁界中の運動 荷電粒子の磁界中での運動について運動方程式を立てて解き、その意味が理解できる
5週 電磁界中の運動 荷電粒子の電磁界中での運動について運動方程式を立てて解き、その意味が理解できる
6週 原子と原子核 原子と原子核について理解できる
7週 日本の原子力発電 日本の原子力発電について理解できる
8週 日本の原子力発電 原子力発電(プルサーマル発電、高速増殖炉)について理解できる
2ndQ
9週 核反応 核分裂と核融合について理解できる
10週 プラズマ プラズマの諸性質、核融合とプラズマについて理解できる
11週 核融合 D + T → He + n + 17.58MeVの核反応について理解できる
12週 核融合開発 核融合炉について理解できる
13週 核融合開発 核融合炉について理解できる
14週 核融合開発 核融合炉について理解できる
15週 核反応に伴う放射線とこの講義のまとめ 核反応に伴う放射線について理解できる。この講義のまとめ。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習合計
総合評価割合6040100
1.簡単な電界、磁界、電磁界中の荷電粒子の運動方程式が立てられる。それを解ける。答を物理的に理解できる。04040
2.運動方程式に関する問を理解し、正しく解答できる。10010
3.反応によるエネルギーの発生機構を理解し、エネルギー変換の仕組みを理解できる(C1-4)。20020
4.核反応に関してその違いとその特質を正しく理解できる。各種発電システムを理解し説明できる。20020
5.放射線の種類とそれらに対する基本的な性質と違いを理解できる。10010