電子材料工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子材料工学
科目番号 2022-808 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 新機能材料工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気電子材料工学 西川宏之著(数理工学社)
担当教員 野毛 悟

到達目標

(1) 金属、絶縁体、半導体、磁性体といった主たる電気電子材料の電気電子的特性を簡潔に説明でき,課題への応用を想定できる(C1-4).
(2) 半導体の種類(不純物,化合物半導体)や特性について例を挙げることができる.
(3) 半導体材料の応用例(pn接合,トランジスタなど)について,特性を簡潔に説明できる.
(4) 各種(ガラス、カーボン、有機半導体等)の機能性材料について,応用例を挙げて特徴を簡潔に説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 金属、絶縁体、半導体、磁性体といった主たる電気電子材料の電気電子的特性を簡潔に説明でき,課題への応用を想定できる(C1-4).□エネルギーギャップについて説明できる □絶縁体の電気電子的特性をエネルギーバンド構造をもとに簡潔に説明できる □磁性体の電気電子的特性を簡潔に説明できる□金属と絶縁体の電気電子的特性を簡潔に説明できる □半導体の電気電子的特性を簡潔に説明できる□金属と絶縁体の電気電子的特性を簡潔に説明できない □半導体の電気電子的特性を簡潔に説明できない
2.半導体の種類(不純物,化合物半導体)や特性について例を挙げることができる□製造方法などを含め、不純物半導体の種類と特性について例を挙げることができる □製造方法などを含め、化合物半導体の種類と特性について例を挙げることができる□不純物半導体の種類と特性について例を挙げることができる □化合物半導体の種類と特性について例を挙げることができる□不純物半導体の種類と特性について例を挙げることができない □化合物半導体の種類と特性について例を挙げることができない
3.半導体材料の応用例(pn接合,トランジスタなど)について,特性を簡潔に説明できる□物性的な観点からpn接合の特性を簡潔に説明できる □物性的な観点からトランジスタの特性を簡潔に説明できる□pn接合について特性を簡潔に説明できる □トランジスタについて特性を簡潔に説明できる□pn接合について特性を簡潔に説明できない □トランジスタについて特性を簡潔に説明できない

学科の到達目標項目との関係

【プログラム学習・教育目標 】  C 説明 閉じる
実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 新機能材料分野において、電気電子材料に関する諸特性の理解は最重要項目の一つである。本講義では、金属、絶縁体、半導体、磁性体といった種々の材料の電気電子的特性について講義する。また、工業応用の観点から、新機能材料や複合機能材料へのアプローチの初歩として、集積回路の作製では常識である薄膜化技術を概説する。合わせて薄膜化による特異性の発現や薄膜形成プロセス、電子デバイス等での応用技術についても講義する。
授業の進め方・方法:
 講義形式で授業を進める。
 適宜、課題レポート(テーマに対する文献等の調査)を課し、受講生が調査結果について、その概要の発表を行なう。
 自学自習をチェックするための宿題を課す。


 試験の平均を80%、課題レポートを20%の重みとして評価する。
 授業目標1(C1-4)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。
 評価基準については、成績評価基準表による。
注意点:
 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業概要・目標,スケジュール,評価方法と基準等の説明,元素と周期表
2週 物質の構造と性質 材料の種類と抵抗率,電気伝導,物理定数と単位の換算
3週 導電体材料(1) 金属の電気伝導
4週 導電体材料(2) π電子と電気伝導,シュレーディンガー波動方程式
5週 半導体材料(1) 半導体の基本的性質,エネルギーギャップ
6週 半導体材料(2) エネルギーバンド構造,金属と半導体
7週 半導体材料(3) 半導体の電気伝導,キャリヤ,真性半導体と不純物半導体
8週 誘電体材料 誘電体材料の基礎,物質と極性,物質の分極,強誘電体,液晶
2ndQ
9週 絶縁体材料 絶縁体とは?,絶縁体の電気伝導,絶縁体の応用
10週 磁性体材料 磁化現象,磁気モーメント,常磁性材料と反磁性材料,磁気ヒステリシス,スピントロニクス
11週 超伝導材料 超伝導体,超伝導体の開発の歴史,超伝導体の特徴,
12週 固体の光学的性質 光吸収と反射,発光と発色現象,光電効果
13週 新しい材料と応用 カーボン系新材料,有機半導体と導電性高分子,ディスプレイ応用
14週 電子材料工学総論 電子材料総論
15週 総括 講義内容の整理と確認
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題(調査)課題(発表)宿題ポートフォリオその他合計
総合評価割合80105500100
基礎的能力555550070
専門的能力255000030
分野横断的能力0000000