電磁波工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電磁波工学
科目番号 2024-738 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 新機能材料工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 光・電磁波工学(工学基礎シリーズ) 西原・岡村・森下著 オーム社
担当教員 芹澤 弘秀

到達目標

1.電磁波の伝搬と放射に関する基本的な計算を行うことができる。
2.平面波の知識を複合・融合領域の課題(人体等を想定した導電性媒質の問題)に応用できる。(C1-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.電磁波の伝搬と放射に関する基本的な計算を行うことができる。□平面波・伝送路・アンテナの基礎事項を説明でき、ほとんど誤りなしで電磁波の伝搬と放射に関する基本的な計算が正確にできる(課題レポート評価48点以上に相当)。□平面波・伝送路・アンテナの基礎事項を説明でき、重大な誤りなしで電磁波の伝搬と放射に関する基本的な計算ができる(課題レポート評価36点~47点に相当)。□平面波・伝送路・アンテナの基礎事項をほとんど説明できず、電磁波の伝搬と放射に関する基本的な計算において重大な誤りやレポートの未提出・遅延がある(課題レポート評価36点未満に相当)。
2.平面波の知識を複合・融合領域の課題(人体等を想定した導電性媒質の問題)に応用できる。(C1-4)□導電性媒質に関する平面波の反射・透過の問題を解くことができ、解の性質を説明できる(確認試験32点以上に相当)。□導電性媒質に関する平面波の表示式と境界条件を書くことができ、反射・透過の問題を解くことができる(確認試験24点~31点に相当)。□導電性媒質に関する平面波の表示式と境界条件を書くことができず、反射・透過の問題を解くことができない(確認試験24点未満に相当)。

学科の到達目標項目との関係

【プログラム学習・教育目標 】  C 説明 閉じる
実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年の電子機器の著しい高周波化、および無線LANや携帯電話に見られるような情報伝達手段としての無線通信システムの普及に伴い、電磁波に関する知識はさまざまな方面から要求されている。本講義では電磁現象の理解にとって必要不可欠である平面波の学習(電磁気学の復習から波動方程式導出までの流れも含む)に多くの時間を割き、電磁波工学の基本となる平面波の性質を十分に理解する。さらに、導波路とアンテナの基礎についても学習し、それらの基本的性質を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に行い、適宜、レポート課題を課す。
注意点:
この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施する。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となる。評価については、評価割合に従って行う(課題レポートを60%、確認試験を40%の重みとして評価する)。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、電磁波基礎 教育目標・授業概要・評価方法等について理解し、電磁波工学の概要を説明できる。
2週 ベクトル解析 ベクトル演算の基礎を説明できる。
3週 電磁気学の基礎 電磁気学の基礎(Coulombの法則から電磁誘導まで)を説明できる。
4週 Maxwell方程式1 電磁気学の基本式(積分系)からMaxwell方程式を導出できる。さらに、それを用いて境界条件を導出できる。
5週 Maxwell方程式2 Maxwell方程式を用いて波動方程式を導出できる。さらに、その一般解を導出できる。
6週 平面波1 平面波の性質を説明でき、損失媒質内を伝搬する平面波の表示式を導出できる。
7週 平面波2 平面波の反射と透過の問題(垂直入射)を解くことができる。
8週 平面波3 平面波の反射と透過の問題(斜め入射)を解くことができる。
2ndQ
9週 平面波4(まとめ)、確認試験 平面波の反射・透過現象を式に基づいて詳しく説明できる。確認試験
10週 答案返却(試験解説)、伝送路1 試験解説。伝送路の基本式を導出できる。
11週 伝送路2 平行平板導波路の電磁界とモードについて説明できる。
12週 伝送路3 平行平板導波路の電磁界の平面波分解を説明できる。導波管の基礎を説明できる。
13週 アンテナ1 電流源(交流)とベクトルポテンシャルの関係を説明できる。
14週 アンテナ2 微小ダイポールアンテナの放射界を説明できる。アンテナの基礎を説明できる。
15週 電磁波解析法 電磁波解析法の基礎事項を説明できる。まとめ。授業アンケート。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート確認試験合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000