誘電体材料工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 誘電体材料工学
科目番号 2024-753 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 新機能材料工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気学会大学講座「誘電体現象論[改訂版]」 大木義路、大久保仁、鈴置保雄、穂積直裕著 電気学会
担当教員 遠山 和之

到達目標

1.高分子固体絶縁材料の誘電特性を説明できる。(C1-4)
2.高分子固体絶縁材料の高電界電気伝導機構を例を挙げて説明できる。(C1-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.高分子固体絶縁材料の誘電特性を説明できる。(C1-4)高分子絶縁材料の誘電分極、誘電率、誘電損について、共鳴形分散、緩和形分散、デバイの式、緩和時間、アレニウスの式などの専門用語を用いて説明することができる。高分子絶縁材料の誘電分極、誘電率、誘電損について、定性的に説明することができる。誘電分極、誘電率、誘電損という用語について説明することができる。
2.高分子固体絶縁材料の高電界電気伝導機構を例を挙げて説明できる。(C1-4) 高分子固体絶縁材料に直流や交流などの様々な電圧が印加された際に予測される電気伝導機構をエネルギー帯モデル、キャリア密度、キャリア移動度等の用語を用いて定性的に説明することができる。高分子固体絶縁材料に直流電圧が印加された際の電気伝導機構を例を挙げて定性的に説明することができる。高分子固体絶縁材料に高電圧を印加するとオーム則から逸脱した非線形な特性となることを知っている。

学科の到達目標項目との関係

【プログラム学習・教育目標 】  C 説明 閉じる
実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子分野における材料は、電気伝導という観点から絶縁・誘電体、半導体、導電体に分類する。本講義で扱う絶縁材料と誘電材料は、本来同じものである。使用目的が電気絶縁ならば「絶縁材料」、センサなどの誘電体ならば「誘電材料」と区別する。本講義では、誘電体に電界を印加したときに生じる分極現象や内部電界の考え方について扱い、固体絶縁材料の試験方法、部分放電現象、絶縁破壊現象について定性的に説明する。
授業の進め方・方法:
座学を中心に進めるが、絶縁体の評価方法については、自ら本を読んで調べる、実際に実験装置を扱ってみる等の演習も用意し、より深い理解を促す。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方について説明する。
2週 第2章 誘電体の種類と基本的性質
2.1 誘電体の種類
2.2 合成有機高分子固体誘電体
誘電体の分類(気体・液体・固体)無機材料、有機材料、合成有機高分子固体誘電体(重合体、共重合体、縮重合体)、分子の形態(鎖状高分子、網目状高分子)、高分子固体の構造(無定形構造、多結晶構造)について簡単に説明できる。
3週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.1 誘電分極とは
3.2 誘電体の巨視的性質
誘電分極、誘電体の巨視的性質(誘電率、分極)、誘電分極の種類(電子分極、原子分極、双極子分極、界面分極、空間電荷分極)、分極の速さ、複素誘電率と誘電損について簡単に説明できる。
4週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.2 誘電体の巨視的性質(続き)
誘電体の巨視的性質(誘電率、分極)、誘電分極の種類(電子分極、原子分極、双極子分極、界面分極、空間電荷分極)、分極の速さ、複素誘電率と誘電損について簡単に説明できる。
5週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.3 誘電率の分子理論
分極率と内部電界、分極率、分子分極、電子分極率の計算について簡単に説明できる。
6週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.4 均質誘電体の分散と吸収
気体の静誘電率、液体の誘電的性質と誘電率、固体の誘電的性質と誘電率について簡単に説明できる。
7週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.5 絶縁材料の誘電特性
3.6 複素電気的モジュラスと複素導電率
3.7 複合誘電体
電気絶縁に使われる複合誘電体(電気機器における複合絶縁構成、高分子ナノコンポジット)の例を挙げることができる。
8週 第3章 誘電分極、誘電率および誘電損
3.8 強誘電体
強誘電性を発現するメカニズム、圧電体、強誘電体の応用例について簡単に説明できる。
2ndQ
9週 高分子フィルムの高電界誘電特性実験体験 直流および交流高電界下での高電界誘電特性を安全に測定するために注意するべき事項を説明できる。
10週 第4章 電気伝導
4.1 はじめに
4.2 固体誘電体の電気伝導現象
固体誘電体の直流高電界下での電気伝導現象について簡単に説明できる。
11週 第4章 電気伝導
4.3 固体誘電体の電気伝導機構(1)
固体誘電体の電気伝導機構を「キャリア密度」と「移動度」に分けて説明することができる。
12週 第4章 電気伝導
4.3 固体誘電体の電気伝導機構(2)
固体誘電体の電気伝導機構を「キャリア密度」と「移動度」に分けて説明することができる。
13週 第4章 電気伝導
4.5 電気伝導に関する測定法
固体絶縁材料の高電界下での誘電特性を測定する方法を説明できる。
14週 第5章 誘電体の絶縁破壊
5.1 総説
5.2 固体誘電体の絶縁破壊現象
絶縁体の厚さ効果、温度特性、印加電圧波形(直流、交流、インパルス)、印加時間が絶縁性能に与える影響、極性効果、絶縁破壊の強さ、空間電荷の影響について学び、これらの学習を通して、絶縁破壊の試験方法を簡単に説明することができる。
15週 第5章 誘電体の絶縁破壊
5.3 固体誘電体の絶縁破壊理論
絶縁体の厚さ効果、温度特性、印加電圧波形(直流、交流、インパルス)、印加時間が絶縁性能に与える影響、極性効果、絶縁破壊の強さ、空間電荷の影響について学び、これらの学習を通して、絶縁破壊の試験方法を簡単に説明することができる。
16週 定期試験
レポート提出期限
授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
絶縁・誘電材料に関する専門的知識6040100