最適制御工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 最適制御工学
科目番号 2018-824 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:とくに指定しない。 参考書: Optimal Control(3rd Edition),Frank L. Lewis, John Wiley & Sons, Inc.[2012]
担当教員 長谷 賢治

到達目標

最適制御システムの設計能力を身につけることを授業目標とする。具体的には、以下のことが実行可能となる。
(1)[問題の定式化]最適制御問題への定式化
(2)[解法]最適制御問題の解法
(3)[検証]シミュレーションを用いた結果の評価
(4)[設計能力]制御系設計能力(C3-4)
目標へのアプローチ:
3つのレベルの問題、すなわち、例題、事例研究、そして発展問題の解決を図ることにより設計能力の養成を行なう。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1: [問題の定式化] 最適制御問題への定式化□現実世界の制約条件を検討できる。(試験評価点17点から20点に相当)□最適制御問題への定式化ができる。(試験評価点12点から16点に相当)□対象の運動方程式を途中までしか導けない。 □運動方程式を状態空間モデルに正確に変換できない。 □最適制御問題へ部分的にしか定式化できない。 (試験評価点12点未満)
評価項目2: [解法] 最適制御問題の解法□解法アルゴリズムをプログラム言語で実装化できる。(試験評価点17点から20点に相当)□解法のアルゴリズムが述べられる。(試験評価点12点から16点に相当)□解法のアルゴリズムが一部分しかわからない。(試験評価点12点未満)
評価項目3:[検証] シミュレーションを用いた結果の評価□シミュレーション結果を現実世界に翻訳し、さらなる改善を図ることができる。(試験評価点17点から20点に相当)□シミュレーションを用いた最適制御の検証ができる。(試験評価点12点から16点に相当)□シミュレーションを用いた検証が部分的にしかできない。(試験評価点12点未満)

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C3) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C3-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年、人工物の創成は大規模かつ複雑化の方向にあり、システム設計、運用のフェイズにおいて 最適制御理論の果たす役割がますます重要になってきている。 本講義では、最適制御性の原理に関する基礎概念の解説ならびに最適制御システムの設計手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は板書による解説を基本とする。授業展開は問題ドリブンな形でおこなう。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 教育目標・授業概要・評価方法等の理解。
2週 制御理論の基礎概念(復習):
動的システム、可到達性、可制御性、可観測性、可再現性、安定性
基礎概念群の理解。
3週 制御理論の基礎概念(復習):
検証方法:計算機シミュレーション
検証の仕方を理解。
4週 最適制御問題1:
Bolza型最適制御問題
問題を定式化することができる。
5週 最適制御問題2 問題を定式化することができる。
6週 Pontryaginの最大原理1 数学的基礎:変分法の理解
7週 Pontryaginの最大原理2 Pontryaginの最大原理の導出ならびに適用ができる。
8週 LQ最適制御問題とその解法 LQ最適制御問題が定式化できてそれを解くことができる。
4thQ
9週 最適制御問題の数値解法(勾配法) 勾配法がプログラム言語で実装化できる。
10週 事例研究1. 飛行船の軟着陸問題 軟着陸問題が解ける。
11週 事例研究2. Quadrotorの最適軌道制御問題 Quadrotorのモデルの導出ができる。
12週 続き 最適軌道制御問題が解ける。
13週 事例研究3. スイングアップ制御問題 台車-振子系のモデリングができる。
14週 続き スイングアップ制御問題が解ける。
15週 討論会と総括  
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000