計算力学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算力学
科目番号 2018-826 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 小林 隆志

到達目標

1.弾性解析の基礎理論を理解し、さらに有限要素法による数値計算法とのつながりを説明できる。
2.汎用有限要素解析ソフトを用いて適切な解析が行える。
3.工学上の問題に有限要素法を適用した解析ができ、結果の適切な評価ができる。
4.複合・融合領域における社会的ニーズに対して有限要素解析を適用できる問題を挙げて,解析結果をどのように役立てることができるかを説明できる。(B1-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1□弾性力学の基礎方程式の根拠を説明でき,導出できる。 □解析対象の要素分割の必要性を説明できる。要素の種類を複数挙げられる。 □仮想仕事の原理を適用し,全体剛性方程式を導出する方法を説明でき,導出できる。 □有限要素解析の一連の流れを詳細に説明できる。□弾性力学の基礎方程式の根拠を説明できる。 □解析対象の要素分割の必要性を説明できる。 □仮想仕事の原理を適用し,全体剛性方程式を導出する方法を説明できる。 □有限要素解析の一連の流れを説明できる。□弾性力学の基礎方程式の根拠を説明できない。 □解析対象の要素分割の必要性を説明できない。 □仮想仕事の原理を適用し,全体剛性方程式を導出する方法を説明できない。 □有限要素解析の一連の流れを説明できない。
評価項目2□プリプロセッシング,ポストプロセッシングについて説明でき,有限要素解析を実施し,解析結果を評価し,構造の問題点を指摘できる。 □要素分割が解析精度に与える影響を説明でき,解析精度を上げるための対策を説明できる。□プリプロセッシング,ポストプロセッシングについて説明でき,有限要素解析を実施し,解析結果を説明できる。 □要素分割が解析精度に与える影響を説明できる。□プリプロセッシング,ポストプロセッシングについて説明できない。有限要素解析を実施して得られた解析結果を説明できない。 □要素分割が解析精度に与える影響を説明できない。
評価項目3□工学上の問題に有限要素法を適用した解析ができ、解析結果により構造の強度を説明できる。構造の改善方法を提案できる。□工学上の問題に有限要素法を適用した解析ができ、解析結果により構造の強度を説明できる。□工学上の問題に有限要素法を適用した解析ができない、または解析が実施できても解析結果により構造の強度に関して説明できない。
評価項目4□複合・融合領域における社会的ニーズに対して有限要素解析を適用できる問題を複数挙げて,解析結果をどのように役立てることができるかを詳細に説明できる。□複合・融合領域における社会的ニーズに対して有限要素解析を適用できる問題を挙げて,解析結果をどのように役立てることができるかを説明できる。□複合・融合領域における社会的ニーズに対して有限要素解析を適用できる問題を挙げて,解析結果をどのように役立てることができるかを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (B1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (B1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年の工業製品の設計現場では、コンピュータによるシミュレーションが不可欠となっている。特に機械設計においては、有限要素法による解析が広く用いられている。本授業では、二次元弾性問題を中心に有限要素法の基礎理論を学ぶとともに、汎用有限要素解析システムANSYSによる演習も行ない、解析を体験することにより理解を深める。演習では静解析、振動解析、伝熱解析の例を通して、工学問題における有限要素解析の利用方法を身に付ける。
授業の進め方・方法:
前半の基礎理論の授業では,各週の授業範囲を予習し,授業時に解説を行う。課題レポートにより理解を深める。後半の汎用有限要素解析システムANSYSを用いた演習では,工学上重要な課題に取り組み,レポートにまとめることにより理解を深める。
注意点:
1.授業目標4(B1-4)が標準基準(6割)以上で,かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については,成績評価基準表による。
2.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
3.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 有限要素法による解析例および解析プロセスの概要を理解する。
2週 弾性解析の基礎1 弾性体の支配方程式(つりあい方程式)が説明できる。
3週 弾性解析の基礎2 弾性体の支配方程式(変位―ひずみ関係式)が説明できる。
4週 弾性解析の基礎3 弾性体の支配方程式(ひずみ―応力関係式)が説明できる。
5週 有限要素法の基礎1
有限要素法による解析の概要を理解し,説明できる。
6週 有限要素法の基礎2
仮想仕事の原理を理解し,説明できる。
7週 有限要素法の基礎3
三角形要素の剛性マトリックスを理解し,説明できる。
8週 有限要素法の基礎4
全体剛性方程式の組立を理解でき,説明できる。
2ndQ
9週 有限要素法の基礎5
剛性方程式の解法とひずみおよび応力の計算を理解でき,説明できる。
10週 解析演習1 ANSYSによる構造解析(はりの変形解析,要素分割の影響)を実施でき,レポートにまとめられる。
11週 解析演習2 ANSYSによる構造解析(要素タイプの影響)を実施でき,レポートにまとめられる。
12週 解析演習3 ANSYSを応用した解析を実施できる。
13週 解析演習4 ANSYSを応用した解析を実施できる。
14週 解析演習5 ANSYSを応用した解析を実施でき,発表用資料をまとめるられる。
15週 解析結果の発表 解析結果をまとめて発表できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート発表その他合計
総合評価割合6525100100
1.弾性解析の基礎理論を理解し、さらに有限要素法による数値計算法とのつながりを説明できる。65100075
2.汎用有限要素解析ソフトを用いて適切な解析が行える。05005
3.工学上の問題に有限要素法を適用した解析ができ、結果の適切な評価ができる。05005
4.複合・融合領域における社会的ニーズに対して有限要素解析を適用できる問題を挙げて,解析結果をどのように役立てることができるかを説明できる。(B1-4)0510015