数理解析学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数理解析学
科目番号 2021-827 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 常微分方程式(朝倉書店)高野恭一著,複素領域における線形微分方程式(数学書房叢書)原岡喜重著 
担当教員 鈴木 正樹

到達目標

1.微分方程式の基礎定理を理解できる.
2.具体的な問題を微分方程式の問題としてとらえ解くことができる.(B1-4)
3.ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.微分方程式の基礎定理を理解できる.□複素領域における微分方程式の正則な解の存在を理解できる.□解の存在と単独性を理解できる. □初期値とパラメータに関する連続性を理解できる. □初期値とパラメータに関する微分可能性を理解できる.□解の存在と単独性を理解できない. □初期値とパラメータに関する連続性を理解できない. □初期値とパラメータに関する微分可能性を理解できない.
2.具体的な問題を微分方程式の問題としてとらえ解くことができる.(B1-4)□具体的な問題について微分方程式の問題としてとらえ,解を求めるまでの過程を筋道を立てて記述することができる.□具体的な問題について微分方程式の問題としてとらえ,解を求めることができる.□具体的な問題について微分方程式の問題としてとらえ,解を求めることができない.
3.ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できる.□Fuchs型線形微分方程式の基本的な性質を理解できる.□ガウスの超幾何級数の基本的な性質を理解できる. □ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できる.□ガウスの超幾何級数の基本的な性質を理解できない. □ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (B1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (B1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
微分方程式は,工学・物理・情報等に現れる自然現象や社会現象を数理的に表現し,解明することに重要な役割を成しており,微積分の誕生以来,数理解析の中心的な役割のひとつを担っている.この講義では,微分方程式の基礎定理,線形微分方程式の一般論の他に,具体的な諸問題を微分方程式の問題としてとらえ,その解法を学習する.また,1変数の超幾何微分方程式およびその一般化であるフックス型微分方程式を学習する.
授業の進め方・方法:
授業は輪講形式で行う.積極的に議論に参加すること.
適宜,レポート課題を課すので,翌週の授業の開始時に提出すること.
注意点:
評価については,評価割合に従って行う.ただし,適宜再試や追加課題を課し,加点することがある.
この科目は学修単位科目であり1単位あたり15時間の対面授業を実施する.併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 序論(1) 微分方程式のいくつかの例を理解できる.
3週 序論(2) 偏微分方程式,特殊な常微分方程式のいくつかの例を理解できる.
4週 基礎定理(1) 解の存在と単独性を理解できる.
5週 基礎定理(2) 初期値とパラメータに関する連続性と微分可能性を理解できる.
6週 基礎定理(3) 複素解析的微分方程式の正則な解の存在と解の解析接続を理解できる.
7週 線形微分方程式(1) 単独高階定数係数斉次線形微分方程式の解法を理解できる.
8週 線形微分方程式(2) 連立一階定数係数斉次線形微分方程式の解法を理解できる.
2ndQ
9週 線形微分方程式(3) 連立一階実変数線形微分方程式の一般的性質を理解できる.
10週 線形微分方程式(4) 単独高階実変数線形微分方程式の一般的性質を理解できる.
11週 線形微分方程式(5) 複素領域における線形微分方程式の一般的性質を理解できる.
12週 線形微分方程式(6) モノドロミー表現を理解できる.
13週 Fuchs 型微分方程式(1) ガウスの超幾何級数とガウスの超幾何方程式を理解できる.
14週 Fuchs 型微分方程式(2) ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できる.
15週 Fuchs 型微分方程式(3) Fuchs型微分方程式およびリーマンのP関数を理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート課題合計
総合評価割合502525100
1.微分方程式の基礎定理を理解できる.20101040
2.具体的な問題を微分方程式の問題としてとらえ解くことができる.(B1-4)20101040
3.ガウスの超幾何微分方程式の基本的な性質を理解できる.105520