医療品質安全工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 医療品質安全工学
科目番号 2021-865 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「MEの基礎知識と安全管理(改訂第6版)」、(社)日本生体医工学会ME技術教育委員会著、南江堂発行
担当教員 (専攻科 非常勤講師),永田 靖

到達目標

1.医薬品医療機器等法における、医療分野の理解、全体概要が分かる。
2.特に医療現場で使用する医療機器の種類、特性、使用方法の理解ができる。
3.診断、治療、予防に不可欠である医療機器の品質、性能、安全に関わる技術の基礎を習得する。
4.医療機器の使用上のリスク、医療機器の開発と実務で運用できるように取得する。
5.医療機器の現状の課題、将来に向けてのニーズとクリアーすべき法的要件に対し、適切な対応を工学倫理に基づいた観点から分析、応用できる。(A2-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.医薬品医療機器等法における、医療分野の理解、全体概要が分かる。 □医薬品医療機器等法とは何かが理解でき、医療機器への応用が出来る。 □医療機器のクラス分類等が理解でき、各クラスごとの特性が説明できる。 □医療分野の業態が理解でき、それぞれの役割とつながりが説明できる。           □医薬品医療機器等法とは何かが理解できる。 □医療機器のクラス分類等が理解できる。 □医療分野の業態が理解できる。 □医薬品医療機器等法とは何かが理解できない。 □医療機器のクラス分類等が理解できない。 □医療分野の業態が理解できない。
2.特に医療現場で使用する医療機器の種類、特性、使用方法の理解ができる。□医薬品医療機器等法における機器類の分野が理解でき、それぞれの代表的なものの特長が説明できる。 □医療機器のクラスにおいての特性が理解でき応用できる。 □医療分野の業態における法的役割が取り扱いが理解でき、関連するJIS等も理解し説明できる。 □医薬品医療機器等法における機器類の分野が理解できる。 □医療機器のクラスにおいての特性が理解できる。 □医療分野の業態における法的役割が取り扱いが理解できる。 □医薬品医療機器等法における機器類の分野が理解できない。 □医療機器のクラスにおいての特性が理解できない。 □医療分野の業態における法的役割が取り扱いが理解できない。    
3.診断、治療、予防に不可欠である医療機器の品質、性能、安全に関わる技術の基礎を習得する。□医療機器のジャンルごとの安全に係る内容が理解でき、他の機器に応用できる。 □医療機器のクラス分類における品質、有効性、安全性が理解でき、各クラスごとの特性が説明できる。 □医療分野の各業態における品質管理が理解でき、各業態固有の品質管理が説明できる。□医療機器のジャンルごとの安全に係る内容が理解できる。 □医療機器のクラス分類における品質、有効性、安全性が理解できる。 □医療分野の各業態における品質管理が理解できる。□医療機器のジャンルごとの安全に係る内容が理解できない。 □医療機器のクラス分類における品質、有効性、安全性が理解できない。 □医療分野の各業態における品質管理が理解できない。
4.医療機器の使用上のリスク、医療機器の開発と実務で運用できるように取得する。 □医薬品医療機器等法における、各機器の使用方法が理解でき、やってはいけないことが理解でき対応できる。 □医療機器のクラスごとのリスクが理解でき、リスクの低減処置及びマネジメントができる。            □医療分野の業態におけるリスク運用が理解でき、業態ごとのリスク分析、応用ができる。   □医薬品医療機器等法における、各機器の使用方法が理解できる。 □医療機器のクラスごとのリスクが理解できる。 □医療分野の業態におけるリスク運用が理解できる。□医薬品医療機器等法における、各機器の使用方法が理解できない。 □医療機器のクラスごとのリスクが理解できない。 □医療分野の業態におけるリスク運用が理解できない。
5.医療機器の現状の課題、将来に向けてのニーズとクリアーすべき法的要件に対し、適切な対応を工学倫理に基づいた観点から分析、応用できる。(A2-4) □医療機器の現状と将来へのニーズが何かが理解でき、医療現場等に対し新しい機器などの提案ができる。 □医療機器の診療科目における機器の特性、応用技術、関連する法的要求事項が理解でき、機器改良、機能付加の提案と関連する法的要求事項、リスクがわかる。 □医療機器の改良、応用に対する機器の選択、安全、JIS等の技術的な要件に対し、工学論理に基づく観点から分析、応用が出来るだけでなく、新医療機器等の提案が法的要求事項を踏まえて工学的論理に基づき、分析できる。  □医療機器の現状と将来へのニーズが何かが理解できる。 □医療機器の診療科目等における機器の特性、応用技術、関連する法的要求事項が何であるかが理解でる。 □医療機器の改良、応用に対する機器の選択、安全、JIS等の技術的な要件に対し、工学論理に基づく観点から分析、応用が出来る。 □医療機器の現状と将来へのニーズが何かが理解できない。 □医療機器の診療科目等における機器の特性、応用技術、関連する法的要求事項の何かが理解できない。 □医療機器の改良、応用に対する機器の選択、安全、JIS等の技術的な要件に対し、工学論理に基づく観点から分析、応用が出来ない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (A2) 説明 閉じる
実践指針のレベル (A2-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
医療は国民にとって安全保障とも言える社会的インフラであり、さらにそれを支えるME機器と医療機器産業は、日本にとっての最高の摩擦なき輸出を維持できる戦略産業であること。日本の公的医療保険制度が、自動車会社や家電メーカ等の輸出競争力を支え、さらにはその波及効果で日本の内需をも支えている「日本経済を支える医療」という実態から、医療を提供する医師や看護師が、「疾病の診断、治療、予防に不可欠なのが医療機器である」。その医療機器の品質、性能、安全が不可欠であり、この授業でME技術の原理運用と安全、リスクマネジメントを学び知識とともに、基本的な医療経済の基礎知識を理解する。
授業の進め方・方法:
Teamsの講義を中心に授業を実施する。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 医薬品医療機器等法と医療機器の概要説明
2週 Ⅰ ME総論  1.MEとは、2.クリニカルエンジニアリング、3.MEに関係する諸団体と情報、4.MEの将来
3週 ⅡMEに必要な医用材料 1.医療材料の必要条件、
2.医療材料の安全性試験
4週 ⅡMEに必要な医用材料 3.生体反応と生体的合性、4.各種医用材料
5週 ME 機器・設備の安全管理 1.電撃事故と人体反応、2.安全基準
6週 ME 機器・設備の安全管理 3.安全管理、4.システム安全
7週 ME 機器・設備の安全管理 5.医療ガス事故と安全基準、6.電磁環境
8週 生体の治療と治療機器 1.資料に用いる物理エネルギーの考え方
2ndQ
9週 生体の治療と治療機器 2.今後の治療方法の発展方向
10週 医療におけるITの応用と情報工学 1.医療と情報技術、2.情報工学と医療応用
11週 医療におけるITの応用と情報工学 3. 医療情報システム
12週 ME機器の滅菌・消毒 1.滅菌・消毒とは、2.滅菌・消毒法の種類と作用機序
13週 ME機器の滅菌・消毒 3.代表的なME機器の滅菌・消毒法、4.院内感染症対策
14週 日本産業規格(JIS) 1.医用電気機器,第1部 安全に関する一般的要求事項
15週 日本産業規格(JIS) 病院電気の安全基準、ME関係JIS一覧、リスクマネジメント
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000