生体材料工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 生体材料工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 岩田博夫・加藤功一・木村俊作.田畑泰彦著(2013)バイオマテリアル(化学マイスター講座 丸善出版
担当教員 山根 説子

到達目標

1. 生体材料の解析法の原理、および生体材料と生体分子間に生じる相互作用とその相互作用から生じる問題が説明できる。
2. 高分子、セラミックス、金属からなる生体材料の構造、合成方法、一般的な性質が説明できる。
3. 生体材料に求められる機能が答えられ、目的に適した生体材料とその性質が説明できる。(C3-4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 生体材料の解析法の原理、および生体材料と生体分子間に生じる相互作用とその相互作用から生じる問題が説明できる。□生体材料の解析法の原理、および生体材料と生体分子間に生じる相互作用とその相互作用から生じる問題と解決方法が説明できる。□生体材料の解析法の原理、および生体材料と生体分子間に生じる相互作用とその相互作用から生じる問題が説明できる。□生体材料の解析法の原理、および生体材料と生体分子間に生じる相互作用とその相互作用から生じる問題が説明できない。
評価項目2 高分子、セラミックス、金属からなる生体材料の構造、合成方法、一般的な性質が説明できる。□高分子、セラミックス、金属からなる生体材料の構造、合成方法、一般的な性質、さらに各生体材料の応用例が説明できる。□高分子、セラミックス、金属からなる生体材料の構造、合成方法、一般的な性質が説明できる。□高分子、セラミックス、金属からなる生体材料の構造、合成方法、一般的な性質が説明できない。
評価項目3 生体材料に求められる機能が答えられ、目的に適した生体材料とその性質が説明できる。(C3-4)□生体材料に求められる機能が答えられ、目的に適した生体材料の具体例を挙げてその性質と課題、および解決方法が説明できる。□生体材料に求められる機能が答えられ、目的に適した生体材料とその性質が説明できる。□生体材料に求められる機能が答えられず、目的に適した生体材料とその性質が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C3) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C3-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
医療において欠かせない生体材料(バイオマテリアル)は主に、金属、セラミックス、高分子から合成される。本科目では生体内外で使用する種々のバイオマテリアルの役割、特徴、必要条件、設計と合成について学習する。さらに、バイオマテリアルと生体分子との相互作用を学び、バイオマテリアルの取扱いに必要な基礎知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
試験と課題レポートから評価する。授業目標5(C3-4)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表による。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス バイオマテリアルの概要
2週 表面・界面の解析 各種形態観察の原理、表面張力と接触角を説明できる。
3週 材料に作用する分子間力 生体分子に作用する疎水性相互作用、静電的相互作用、水素結合を説明できる。
4週 材料と血液の相互作用 血小板血栓、血液凝固のしくみを説明できる。
5週 材料と生体との相互作用 タンパク質の吸着、人工材料への細胞接着を説明できる。
6週 材料と体細胞との相互作用 細胞を取り巻く環境、細胞結合、細胞外マトリックス、細胞接着分子を説明できる。
7週 高分子の合成方法 高分子の重合方法、高分子の性質を説明できる。
8週 高分子バイオマテリアル 合成高分子、天然高分子からなるバイオマテリアル、高分子ゲル・粒子を説明できる。
2ndQ
9週 無機バイオマテリアル 生体不活性・生体活性セラミックスを説明できる。
10週 金属バイオマテリアル 金属材料の表面とタンパク質の吸着、人体になじむ金属を説明できる。
11週 バイオマテリアルの種類 高分子・無機・金属バイオマテリアルの分類および使用例、有機ー無機ハイブリッドバイオマテリアルを説明できる。
12週 タンパク質合成 タンパク質の生合成と機能、タンパク質工学を説明できる。
13週 再生医療 再生医療に必要なバイオマテリアルを説明できる。
14週 ドラッグデリバリーシステム DDSに必要な材料、DDSキャリア、コントロールド・リリースシステムを説明できる。
15週 細胞工学 細胞増殖因子を用いた細胞工学、細胞足場材料を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力200000020
専門的能力200000020
分野横断的能力4020000060