専攻科実験

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 専攻科実験
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 医療福祉機器開発工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 前期:6
教科書/教材 必要に応じてマニュアル等の貸し出しを行う
担当教員 横山 直幸,専攻科 実験担当教員

到達目標

1.実験の目的を理解し、安全な方法で医療機器を取り扱ってデータ収集・処理と結果の考察を行い、報告書にまとめることができる
2.PBL課題に対し、共同研究者と協力しながら自主的に役割分担を決めて実施し、担当の仕事をこなすと同時にメンバーと連携して進める事ができる(E1-4)
3.成果をまとめてプレゼンテーションし、期限までに報告書を作成して提出できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1: 実験の目的を理解し、安全な方法で医療機器を扱ってデータを収集・処理し、結果に対する適切な考察を行い、報告書にまとめることができる□実験の目的を理解し、関連する文献を用いた詳細な調査を行うことができる □装置を安全に使用してデータを収集・処理することができ、危険個所や課題点を指摘することができる □医療機器を扱った実験のデータを整理して、工学レポートとして適切な形の報告書を期限内に作成・提出することができる□実験の目的を理解し、目的を自分の言葉で述べることができる □装置を安全に使用してデータを収集・処理することができる □医療機器を扱った実験のデータを整理して報告書を作成することができる□実験の目的が理解できず、目的を自分の言葉で述べることができない □装置を安全に使用してデータを収集・処理することができない □医療機器を扱った実験のデータを整理して報告書を作成することができない
評価項目2: PBL課題に対し、共同実験者と協力しながら自主的に役割分担を定めて実施し、担当の仕事をこなすと同時にチームメンバーと連携して作業を進めることができる(E1-4)□PBL課題に対しリーダーとしてチームをまとめ、または分担者としてリーダーやメンバーとコミュニケーションをとりながら、円滑に作業を遂行することができる □自主的にPBL課題に取り組み、メンバーにアドバイスすることができる□PBL課題に対し分担者としてメンバーとコミュニケーションをとり、与えられた役割を遂行することができる □自主的にPBL課題に取り組むことができる□PBL課題を分担者として実施することができない (チームとして作業することができない) □自主的に課題に取り組むことができない(意欲がない/保てない)
評価項目3: 成果をまとめてプレゼンテーションし、ワープロ等を用いて期限までに報告書を作成して提出できる□期日までに必要事項を正確に記入した報告書を作成・提出することができる □期日までにプレゼンテーション資料を作成し、聴衆の大半が納得するプレゼンテーションを行うことができる □リーダーとして率先的に成果資料をまとめ、成果報告を行うことができる□期日までに報告書を作成・提出することができる □期日までにプレゼンテーション資料を作成することができる □チームの一員として成果報告を行うことができる□期日までに報告書を作成・提出することができない □期日までにプレゼンテーション資料を作成することができない □チームの一員として成果報告を行うことができない

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (E1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (E1-4) 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
臨床現場には様々な医療機器(計測、治療、機能代行、人工臓器)と福祉機器が存在する。これらの機器に触れてみると、医療機器メーカが行った試行錯誤が理解できるとともに、医療関係者が使用する際に生じる不都合や課題点が見えてくる。
本演習では実際の医療福祉機器のハンドリングや分解、文献調査等を行った後、チームに分かれて医療機器の改良案の提案・設計・試作・評価・発表を行う。これにより、医療機器の開発者に必要な問題分析能力、解析能力、問題解決能力、プレゼンテーション能力の修得を目指す。
授業の進め方・方法:
本実験は、①医療生体計測機器解析実験 ②医療福祉機器解析実験 ③医療機器開発設計実験Ⅰ ④医療機器開発創造設計実験Ⅱ の4つにより構成されている。
①~③のテーマでは、実際の医療福祉機器に触れる事で、既存製品の課題や特徴について体験的に考察を行う。
④では医療現場における課題に対して工学的アプローチによる解決方法を提案・検討する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
3.加工などの危険を伴う作業時は、安全靴や安全眼鏡、作業着を着用するようにしてください。
4.授業目標(E1-4)が60%以上で、かつ全体で60点以上の場合に合格とします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の進め方や実施日程、評価方法についての説明を受けて理解できる
2週 医療生体計測機器解析実験①
 心電計、生体モニタ
12誘導心電計測を行い、報告書にまとめることができる
生体モニタにより血圧、SpO2の計測などを行うことで、医療機器に施された工夫点などを報告書にまとめることができる
3週 医療生体計測機器解析実験②
 筋電計、超音波エコー
マニュアルを参考に筋電計測プログラムを立ち上げて、筋電位の計測を行うことができる
簡易エコー装置を使って、肝臓の超音波像を撮像することができる
4週 医療生体計測機器解析実験③
 体験的実測定実験
 報告書作成
心電計、生体モニタ、筋電計、超音波モニタを用いた実験や事前調査の内容を報告書にまとめることができる
5週 医療福祉機器解析実験①
 点滴台、ナースコール
 離床センサ
臨床で用いられている福祉機器であるナースコールシステムや離床センサの使用を体験することで、福祉医療の課題点について考え、報告書にまとめることができる
6週 医療福祉機器解析実験②
 シリンジポンプ
 人工心肺
輸液ポンプと人工心肺、ドレーンポンプのハンドリングを通じて、流体を取り扱う医療機器の特徴を知り、各々の機器に設置されたセンサや警報機も含めて報告書にまとめる事ができる
7週 医療福祉機器解析実験③
 体験的実計測実験
 報告書作成
福祉機器や輸液ポンプ、人工心肺に関する実験結果や調査結果を報告書にまとめることができる
8週 医療機器開発創造設計実験Ⅰ
①医療機器の解析
シリンジポンプとドレーンポンプ、ペリスタルティック式の輸液ポンプを分解して解析を行う事ができる
2ndQ
9週 医療機器開発創造設計実験Ⅰ
②医療機器の原理調査
機器を分解して知り得た内容と文献調査の結果を、報告書にまとめることができる
10週 医療機器開発創造設計実験Ⅰ
③改良案の検討
実験で取り扱った機器や、医療現場から寄せられたニーズ課題に対して、改良案を提案できる
11週 医療機器開発創造設計実験Ⅱ
①改良設計
提案した改良案を設計に落とし込み、書類としてまとめることができる
12週 医療機器開発創造設計実験Ⅱ
②改良製作
改良案の設計書を基に、実際に部品や機器を製作することができる
13週 医療機器開発創造設計実験Ⅱ
実験と評価
試作した機器を実験的に評価することができる
14週 PBL報告書整理 医療機器の改良・設計・試作・評価について報告書とスライドの形でまとめることができる
15週 発表会 演習を通じて作成した医療機器の改良案と結果について、スライドを用いてプレゼンテーションできる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ報告書とプレゼンテーション合計
総合評価割合00030070100
基礎的能力000300030
専門的能力000007070
分野横断的能力0000000