社会科学特論Ⅰ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 社会科学特論Ⅰ
科目番号 05108 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 一般教育 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 テキストは特に指定しない。/テーマに応じて資料を配布する。
担当教員 長谷川 拓彌

到達目標

(ア)歴史的・地理的背景を踏まえつつ、経済思想の展開に関して理解できる。
(イ)思想家や経済学者たちが取り組んだ問題の多様性を理解することができる。
(ウ)思想家や経済学者が取り上げた問題を捉えなおすことができる。
(エ)経済思想の歴史を学ぶことで、現代の社会や経済学を相対化して捉えられる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)現代の社会・経済理解を、思想的背景を踏まえて考察できる。経済思想の展開とその歴史的・地理的背景について理解できる。経済思想の展開とその歴史的・地理的背景について理解できない。
評価項目(イ)思想家や経済学者たちが取り組んだ問題の多様性を理解し、現代の経済問題について考察できる。思想家や経済学者たちが取り組んだ問題の多様性について理解できる。思想家や経済学者たちが取り組んだ問題の多様性を理解できない。
評価項目(ウ)思想家や経済学者が扱った主題を、現代社会の問題との関連で捉えなおし、考察できる。思想家や経済学者が扱った主題を捉えなおすことができる。思想家や経済学者が扱った主題を捉えなおすことができない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
人間の経済活動は古代から論じられてきた。とはいえ、その主題や論じられ方は時代や地域、または論者により大きく異なる。本講義では、思想家や経済学者たちが取り組んだ問題について、地理的・時代的背景を踏まえつつ振り返り、社会や経済に関する認識の多様な面を考察する。特に社会と経済の関係についての議論を中心的に扱う。
授業の進め方・方法:
基本的に毎回資料を配布し、その内容に沿って授業を進める。また状況に応じて、授業内容に関する発言を受講者に求めることがある。
注意点:
授業内容に該当する項目について,科目担当教員の紹介する文献などを中心として、継続的に復習を行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
経済思想の多様性について理解できる。
2週 中世の経済論:トマス
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
トマス・アクィナスの思想の概要について理解できる。
3週 労働と所有:ロック、ルソー
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
ロック、ルソーの思想の概要について理解できる。
4週 再生産の秩序:ケネー
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
ケネーの思想の概要について理解できる。
5週 商業社会の認識(1):スミス
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
スミス『道徳感情論』の概要について理解できる。
6週 商業社会の認識(2):スミス
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
スミス『国富論』の概要について理解できる。
7週 自由と功利主義:J. S. ミル
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
J. S. ミルの思想の概要について理解できる。
8週 発展と限界:リカード
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
リカードの思想の概要について理解できる。
2ndQ
9週 生産と人口:マルサス
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
マルサスの思想の概要について理解できる。
10週 限界革命:ワルラス、メンガー、ジェヴォンズ
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
限界革命の概要について理解できる。
11週 市場と政府:ケインズ
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
ケインズの思想の概要について理解できる。
12週 経済活動と自由:ハイエク
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
ハイエクの思想の概要について理解できる。
13週 経済学批判:マルクス
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
マルクスの思想の概要について理解できる。
14週 経済と政治:レーニン
(配布資料や紹介した文献を参照し講義内容を復習する。)
レーニンの思想の概要について理解できる。
15週 理解度の確認 様々な思想や社会認識の地理的・歴史的特殊性を踏まえつつ、現代社会の特質などに関する問題を設定し、人文・社会科学の観点から適切に論述できる。配布資料や紹介した文献を参照し講義全体の内容を復習する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100