概要:
河川は人間生活にとってなくてはならない水資源の一つであり、飲料水はもとより、農業用水、工業用水、発電等に利用されてきた。河川は人間にとって恵みをもたらす一方で、水害をもたらしてきた。そこで人間たちは河川にさまざまな工事を施すことで河川を制御してきたが、近年では持続可能な社会の構築の視点から、これまでの治水対策にかわる新しい技術の創造が求められている。現代における課題を考える上で、過去の人々の営為(成功/失敗)を学ぶことは、未来にむけての地域政策や、新技術を創造する際の思考力の育成に資すると考える。そこで本講義では、日本の近世・近代における治水対策として、為政者による政策および土木技術の開発等に迫り、工事を実施した結果、地域にどのような影響が及ぼされたのかを地理学的視点から述べることにする。受講生の積極的な取り組みに期待したい。
授業の進め方・方法:
講義、ディスカッション、発表等。
注意点:
授業内容に該当する項目について、科目担当教員の薦める文献等で予め調べてくること。また、継続的に授業内容の復習を行うこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション |
治水と文明の発展について理解する。
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2週 |
日本の地形 |
日本列島の形成と地形的特性について説明することができる。
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3週 |
日本の気候 |
日本各地における気候分布について説明することができる。
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4週 |
水資源 |
日本列島における水資源について理解することができる。
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5週 |
河川と水害 |
自然条件による水害と人為的水害について理解することができる。
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6週 |
近世の治水技術 |
近世に展開された治水技術について理解することができる。
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7週 |
近世の治水技術 |
近世に展開された治水技術について理解することができる。
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8週 |
近代の治水技術 |
近代に展開された治水技術について理解することができる。
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2ndQ |
9週 |
近代の治水技術 |
近代に展開された治水技術について理解することができる。
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10週 |
近世の治水政策 |
近世の治水政策について理解することができる。
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11週 |
近代の治水政策 |
近世の治水政策について理解することができる。
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12週 |
植民地への治水技術の利用 |
植民地への治水技術の利用と展開の過程について理解することができる。
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13週 |
自然と共存する治水政策 |
自然環境に配慮した治水対策について理解することができる。
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14週 |
自然と共存する治水政策 |
自然環境に配慮した治水対策について理解することができる。
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15週 |
まとめ |
これまでの内容を整理し、理解を深める。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |