到達目標
(ア)ヘスの法則を適用し,未知熱量が計算できる。
(イ)反応速度に変化を与える要因を現象をまじえ説明できる。
(ウ)ル・シャトリエの法則を理解し,平衡反応の進行方向を推定できる。
(エ)水溶液中の水素イオン濃度およびpHを算出することができる。
(オ)中和反応の化学反応式が表記でき,定量計算ができる。
(カ)酸化数を求めることができ,酸化剤と還元剤の判別ができる。
(キ)イオン化傾向から析出・発生する物質を類推できる。
(ク)電池の原理を理解し,電池の構造・電極反応を正しく表記できる
(ケ)電気分解で発生する物質の質量を計算することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 化学反応に関して,熱(エネルギー),速度,可逆性についての基本概念を理解できる | 化学反応に関して,熱(エネルギー),速度,可逆性についての基本的な概念が理解できる | 化学反応に関して,熱(エネルギー),速度,可逆性についての基本的な概念が理解できない |
評価項目2 | 酸・塩基や中和反応に関する概念が理解でき,日常生活や社会との事例,複合的な事例に活用できる | 酸・塩基や中和反応に関する基本的な概念が理解できる | 酸・塩基や中和反応に関する基本的な概念が理解できない |
評価項目3 | 酸化・還元に関する概念が理解でき,日常生活や社会との事例,複合的な事例に活用できる | 酸化・還元に関する基本的な概念が理解できる | 酸化・還元に関する基本的な概念が理解できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この講義は1学年で履修した化学的基礎事項をふまえ,実際にこの世の中でおこる化学的事象を反応論的に扱う。多くの反応が存在する中で,身の回りに見ることができる金属がさびるときに起こる酸化還元反応や酸塩基による中和反応を取り上げ,反応の際に派生する熱の取り扱いや化学反応の平衡系における法則を取り扱うことで,現在行われている工業生産プロセスの初歩的理解を行う。そして,化学反応の応用で使われている技術,電気分解による金属精錬・電池といったものの機構や原理についての理解を行う。
授業の進め方・方法:
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
結合エネルギーとヘスの法則 |
ヘスの法則を理解し,未知熱量の算出ができる
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2週 |
結合エネルギーとヘスの法則 |
結合エネルギーを理解し,それを用いて反応熱を算出できる
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3週 |
反応速度 |
反応速度を決める要因としくみが理解でき,説明することができる
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4週 |
化学平衡とル・シャトリエの法則 |
化学平衡を説明することができ,ルシャトリエの法則をつかって平衡移動の方向を推定できる
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5週 |
酸と塩基 |
酸と塩基およびその強弱の定義を理解し,説明できる
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6週 |
水素イオン濃度とpH |
pHの定義を理解し,水溶液中の水素イオン濃度とpHが算出できる
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7週 |
塩の分類とその液性 |
塩の分類ができ,液性を推測することができる
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8週 |
中和反応と中和滴定 |
中和反応の化学反応式を書くことができ,必要な酸や塩基の質量を算出することができる
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2ndQ |
9週 |
中和反応と中和滴定 |
中和滴定に関する濃度推定,必要な溶液量が算出でき,適切な指示薬を選択できる
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10週 |
酸化還元と酸化数 |
酸化と還元の定義を理解し,酸化数の変化から酸化や還元の判断ができる
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11週 |
酸化剤と還元剤と酸化還元反応 |
酸化剤や還元剤の定義を理解し,反応におけるはたらきを判別できる
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12週 |
酸化剤と還元剤と酸化還元反応 |
イオン反応式や化学反応式を立てることができ,モル濃度の推定や必要量の算出ができる
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13週 |
金属のイオン化傾向 |
イオン化傾向を説明でき,反応性と関連付けることができる
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14週 |
電池 |
電池の原理を理解し,電極での反応を表記できる。また,電池の分類ができる。
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15週 |
電気分解とファラデーの法則 |
電気分解の原理を理解し,ファラデーの法則を用いた生成物の質量や体積を算出することができる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 20 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 20 | 30 | 100 |