到達目標
(ア)18電子則を用いて錯体の構造を説明できる。
(イ)混成軌道について具体例をあげ形状を説明できる。
(ウ)金属イオンの性質(反応性・色調・沈殿形成条件)が理解でき、系統分離が説明できる。
(エ)気体の発生と性質が理解できる。
(オ)溶液の酸性度が計算できる。
(カ)反応速度解析から諸量が算出できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目(ア) | 金属錯体間の安定度を含め、18電子則を用いて構造を説明できる。 | 18電子則を用いて錯体の構造を説明できる。 | 18電子則を用いた錯体の構造説明ができない。 |
評価項目(イ) | 軌道の概念図やその形状図双方を明示し説明できる。 | 混成軌道について具体例をあげ形状を説明できる。 | 混成軌道についての説明すらできない。 |
評価項目(ウ) | 金属イオンの性質(反応性・色調・沈殿形成条件)が理解でき、系統分離を順次添加する化合物を含め説明できる。 | 金属イオンの性質(反応性・色調・沈殿形成条件)が理解でき、系統分離が説明できる。 | 金属イオンの性質を理解できておらず、系統分離による沈殿化学種すら表記できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学Iー化学IIIで学習した化学基礎事項に加え、無機化学の領域に関する講義を中心に行う。講義の主な分野は、周期表の典型元素群(1族ー3族・13族ー17族)ならびに遷移金属元素(3d元素)である。特に1年生で学習した原子モデル(エネルギー準位モデル)は基本となるので復習しておくことを望みます。また、現代化学工業プロセスについても講義を行うので、日常生活で使用している化学商品(化成品)について学習し、編入試験レベルの問題を解けるようになることを目的とします。
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが、適宜化学図録を参照に用いながら必要な資料はプリント配布を行う。
注意点:
編入試験レベルの問題解法を目的とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業の概要説明および周期律と原子モデル |
原子の電子軌道,電子配置を表記し周期律を理解する。
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2週 |
典型元素(金属・非金属元素) |
族ごとに性質や特徴を理解し、化合物の名称や典型的な化学反応を表記できる。
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3週 |
遷移金属元素 |
遷移金属元素の性質や特徴を理解し、典型的な化学反応を表記できる。
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4週 |
錯体の命名および性質 |
金属錯体の名称やその性質を理解し、18電子則を用いて安定性を説明できる。
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5週 |
分光化学系列と錯体の反応 |
金属錯体の配位子置換反応を分光化学系列を用いて説明できる。
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6週 |
演習 |
上記の範囲の演習をを中心に行い、補足説明する。
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7週 |
反応速度と平衡定数 |
質量作用の法則を用いて平衡定数を求められ、速度因子が理解できる。
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8週 |
複雑な反応 |
二次・三次といった反応速度理論が理解でき、グラフの概形を表記できる。
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4thQ |
9週 |
反応速度解析 |
アレニウスプロットを用いて反応速度解析を行うことができる。
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10週 |
溶液の解離平衡と酸性度 |
酸塩基の解離平衡の現象が理解でき、酸性度の産出ができる。
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11週 |
緩衝溶液と酸性度・イオン積 |
緩衝溶液の酸性度算出が理解でき、その性質が表記できる。また、難容性塩の諸量をイオン積より算出できる。
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12週 |
演習 |
上記の範囲の演習をを中心に行い、補足説明する。
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13週 |
気体の発生 |
主要気体の発生手法を化学反応式で表記できる。
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14週 |
金属イオンの沈殿分析 |
金属イオンの沈殿分析手法を理解している。
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15週 |
演習 |
上記の範囲の演習をを中心に行い、補足説明する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 50 | 100 |