化学ⅠB

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 化学ⅠB
科目番号 01228 科目区分 一般 / 必履修,選択必修(理)
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「化学基礎」 辰巳敬ら(数研出版), 「化学」 辰巳敬ら(数件出版) / 「改訂版リードα化学基礎+化学」 数研出版編集部(数研出版), 「フォトサイエンス化学図録」 数研出版編集部(数研出版)
担当教員 今 徳義

到達目標

(ア)ボイルーシャルルの法則,および気体の状態方程式を純気体ならびに混合気体に適用し,計算できる。
(イ)溶液と溶解度の関係から溶液中に存在する溶質量,ならびに,再結晶(析出)してくる結晶量を算出できる。
(ウ)ヘンリーの法則を純粋気体ならびに混合気体について適用し,溶存量を計算できる。
(エ)沸点上昇と凝固点降下の現象を理解し,溶液の沸点や凝固点の算出,並びに物質量との関係から分子量を算出できる。
(オ)浸透圧を理解し,ファントホフの法則を用いることができる。
(カ)コロイドの分類ができるとともに,その性質を正しく説明できる。
(キ)化合物や化学変化を化学式で表記できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体に関する基本概念や諸法則について,複合的な事例においても活用できる気体に関する基本概念や諸法則について,典型的な事例について理解できる気体に関する基本概念や諸法則が理解できない
評価項目2溶液に関する基本概念や濃度の定義,諸法則について,複合的な事例においても活用できる溶液に関する基本概念や濃度の定義,諸法則について,典型的な事例について理解できる溶液に関する濃度計算ができず,基本概念や諸法則が理解できない
評価項目3化学反応について,反応式を表記でき,複合的な事例においても化学量論の計算ができる化学反応について,典型的な事例の反応式が表記でき,基本的な化学量論の計算ができる化学変化を反応式で表記できず,化学量論的な計算ができない

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
化学IAで履修した事項を基礎に諸法則を学習する。特に,気体・液体については近似的な法則が数多く発見され現代科学の基礎となっている。この講義では気体や液体に関する現象を化学的に理解し,これから化学を学習していく上で最も基礎となる法則を一般文字式として理解し,諸条件で計算する適用力をつける。また,論理的な化学変化の組み立て方や物質量などとの関係を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の進め方:授業内容解説後,演習を行う。教科書の図・表を用いて解説し,演習プリントを配布する。また,単元ごとに課題を課す。
注意点:
電卓を使用する。課題の提出期限を厳守すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 気体の性質1(ボイルーシャルルの法則) 気体の圧力,温度,体積の関係を理解し,ボイルーシャルルの法則をつかうことができる。
2週 気体の性質2(気体の状態方程式) 気体の圧力,温度,体積,物質量の関係を理解し,気体の状態方程式をつかうことができる。
3週 気体の性質3(混合気体と分圧の法則(ドルトンの法則) 混合気体における全圧と分圧を理解し,気体の状態方程式などをつかうことができる。
4週 溶解のしくみ 溶解のしくみを理解することができる。また,電解質と非電解質の区別ができる。
5週 固体の溶解度1 固体の溶解度の温度との関係を理解し,溶解量や析出量を算出することができる。
6週 固体の溶解度2 水和物の溶解量の算出ができる。
7週 気体の溶解度(ヘンリーの法則)1 気体の溶解度の温度や圧力との関係を理解し,溶解量や体積を算出することができる。
8週 気体の溶解度(ヘンリーの法則)2 混合気体において,溶解量を算出することができる。
4thQ
9週 溶液の濃度1(モル濃度,質量モル濃度,質量パーセント濃度) それぞれの濃度の定義を覚え,濃度を算出することができる。
10週 溶液の濃度2 必要な情報から濃度変換を行うことができる。また,濃度を薄めるために必要な計算ができる。
11週 沸点上昇と凝固点降下(ラウールの法則)1 沸点上昇や凝固点降下のしくみが理解できる。
12週 沸点上昇と凝固点降下(ラウールの法則)2 溶液の沸点や凝固点を算出することができる。
13週 浸透圧(ファントホッフの法則) 浸透圧のしくみを理解し,溶液の浸透圧を算出することができる。
14週 化学反応式とその量的関係 化学変化を化学反応式で表記でき,質量や体積など,化学量論的な計算ができる。
15週 後期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3後1
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3後2
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3後2,後3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後14
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後14
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3後4
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3後9
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3後9

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
基礎的能力502030100