概要:
我々が直接目にすることができる化学物質の多くが自然に存在する物質をまねることを出発点にして発展してきたものである。この講義では、自然界に存在する我々人間にとって有益なものの化学的性質、生物との関わりを含む物質代謝を含むエネルギー代謝を学ぶ。また、現在非常に多くの合成高分子にかこまれて生活しているので、それらの化学的性質や環境に与える負荷・リサイクルといった問題をも取り扱う。
授業の進め方・方法:
テキストとして「改訂版 化学」を、補足資料として「化学図録」を用いて授業を行う。ドリルや演習に関しては「リードα 化学基礎+化学」より適宜利用し、参照プリントや課題プリントを配布する。
注意点:
補足のためプリントを配付する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
講義説明ならびに天然有機化合物(単糖・二糖・アミノ酸) |
化合物の性質や構造的特徴を理解する。
|
2週 |
天然有機化合物(単糖・二糖・アミノ酸) |
天然有機化合物の分類と存在場所について説明できる。
|
3週 |
デンプン・グリコーゲン・セルロースとその利用 |
構造ならびに検出反応を記述でき,その利用法を説明できる。
|
4週 |
タンパク質の構成・高次構造・性質ならびに酵素 |
安定寄与因子をまじえ構造を説明でき,その特徴を表記できる。
|
5週 |
核酸の構造と働き |
安定寄与因子をまじえ構造を説明でき,その特徴を表記できる。
|
6週 |
天然繊維と合成繊維(ポリアミド系繊維とポリエステル繊維) |
単量体と重合体の化学式を表記でき,その利用例を説明できる。
|
7週 |
合成樹脂(熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂) |
単量体と重合体の化学式を表記でき,その利用例を説明できる。
|
8週 |
機能性高分子化合物とリサイクル |
汎用樹脂の特徴と機能性樹脂の相違点を理解し,その用途やリサクル方法を説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
高分子化合物の合成 |
試薬や器具を正しく用いてポリアミド系高分子化合物を合成し,その性質を理解する。
|
10週 |
機能性高分子化合物 |
工業に用いいられる機能性高分子化合物の性質と利用法を説明できる。
|
11週 |
天然ゴムと合成ゴム |
単量体と重合体の化学式を表記でき,ゴム弾性の機構とその利用例を説明できる。
|
12週 |
気体の発生実験 |
試薬や器具の正しい使用方法や気体の性質を理解する。
|
13週 |
水素・希ガス・ハロゲン元素(気体生成反応と酸化物) |
気体発生の化学式を表記でき,その性質を表記できる。
|
14週 |
酸素族元素・窒素族元素と関連化合物の性質と反応性,硫酸・アンモニア・硝酸の工業的製法 |
硫黄酸化物や窒素酸化物の性質を理解し,硫酸・アンモニア・硝酸の工業的製法を説明できる。
|
15週 |
前期のまとめ |
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | 前9,前10 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 前9,前10 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 前9,前10 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 前10,前12 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 前10,前12 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 前10 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 前9,前10 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 前9,前10 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 前9,前10 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 前10,前12 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 前10,前12 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前9,前10,前12 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前9,前10,前12 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前9,前12 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前9,前12 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前9,前12 |