化学特論

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 化学特論
科目番号 04215 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じプリントを配布する/「化学基礎」 辰巳敬ら (数研出版) ISBN:978-4-410-81236-1、「化学」 辰巳敬ら (数研出版) ISBN:978-4-410-81291-0、「新課程リードα化学基礎+化学」数研出版編集部(数研出版) ISBN:978-4-410-27056-7・「フォトサイエンス化学図録」(数研出版) ISBN:978-4-410-27387-2
担当教員 篠原 浩美

到達目標

(ア)配位子の種類や配位様式を理解し、18電子則を基に遷移金属錯体の安定性を説明できる。
(イ)混成軌道について具体例をあげ形状を説明できる。
(ウ)金属イオンの性質(反応性・色調・沈殿形成条件)が理解でき、系統分離が説明できる。
(エ)気体の発生と性質が理解できる。
(オ)溶液の酸性度が計算できる。
(カ)反応速度解析から諸量が算出できる。
(キ)基本的な有機反応の生成物を予測できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1酸素分子の電子配置を示し、常磁性を示す理由を構造の観点から説明できる。電子配置・結合・極性など、物質の基本的な構造と性質の関係を理解し、典型的な例について説明できる。物質の構造と性質の関係を説明することが困難である。
評価項目2金属錯体、金属イオンの反応性、酸性度、平衡・速度などの情報を基に、反応の方向性や分離の可能性を適切に判断できる。典型的な状況において、平衡の向き、無機物質の沈殿の有無、酸性・塩基性など基本事項を判断できる。データや条件の扱いに不明瞭さがあり、反応や性質の判断ができない。
評価項目3 反応機構を踏まえ、主要な有機反応の生成物を自力で予測できる。条件による違いも説明できる。基本的な反応の生成物を予測できる。反応の種類や機構が不十分で、生成物の予測が困難である。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2-2 物理に関する知識とその工学的応用力の修得
JABEE c 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
本講義では、化学I〜IIIで学んだ基礎事項を土台に、無機化学を中心に、物理化学・有機化学を横断的に取り扱う。
原子・分子の電子構造、典型元素・遷移元素の性質、酸塩基や錯体化学に加え、化学平衡の計算や有機化学の反応機構まで幅広く扱う。
編入試験レベルの基礎問題も一部取り組む。
※実務との関連
この科目では、企業で有機系太陽電池関連材料の新規用途開拓や試験評価に関する研究開発業務に従事していた教員が、その経験を活かし、機能性材料がどのように設計され、評価されるのかについて講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが、適宜必要な資料はプリント配布を行う。
注意点:
課題は必ず提出すること。講義を欠席した場合でも必ず提出すること。未提出の場合は評価に反映される。

選択必修の種別・旧カリ科目名

規制技術に含まれるものはない

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義ガイダンス・原子と分子の電子軌道、結晶格子
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
後期全体のガイダンスと、原子・分子の電子軌道や混成軌道、結晶格子では単位格子中に含まれる原子の数を計算できるようにする。
2週 分子軌道法と分子の安定性
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
原子軌道と量子数の関係、エネルギー準位図と原子の電子配置、分子軌道と電子配置、等核二原子分子の電子配置を理解する。特に酸素分子がなぜ常磁性を示すのか説明できるようにする。
3週 典型元素(非金属・金属)
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
典型金属元素の性質を周期表の傾向と関連づけて理解する。
4週 遷移金属
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
遷移元素は同一周期でその性質が似ていることを理解し、身近な遷移金属の単体・化合物・イオンの特徴を理解する。
5週 金属の系統分析、酸と塩基の再定義、錯体
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
金属の系統分析を理解する。ルイス酸、ルイス塩基の考え方を導入する。18電子則を用いて錯体の安定性を評価する。
6週 有機化学基礎:
結合の極性・形式電荷・共鳴と酸塩基性
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
有機分子の結合の極性や形式電荷、共鳴構造の描き方を学び、それらを基に酸塩基反応の理解と反応予測を行う。
7週 物理化学: 化学反応のエネルギーと熱力学
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
化学反応における自由エネルギーと平衡定数との関係、反応速度とアレニウス式を用いた活性化エネルギーの算出方法を学ぶ。
8週 物理化学: 化学平衡の基礎と平衡計算
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
可逆反応と化学平衡の概念から出発し、平衡定数、pH計算、溶解度積といった溶液平衡の基礎計算を学ぶ。
4thQ
9週 有機化学: アルケンの構造と反応
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
アルケンの構造・立体化学・安定性を学び、カルボカチオンの生成と反応機構を理解する。
10週 有機化学: 付加反応・置換反応の選択性と立体化学
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
アルケンの反応性と立体化学的特徴を体系的に学ぶ。
11週 有機化学: 求核置換反応と脱離
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
求核置換反応と脱離反応の反応機構、反応条件の違い、立体化学、生成物の予測法を体系的に学ぶ。
12週 有機化学: 芳香族アミンの変換反応とカップリング
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
芳香族アミンの生成と反応性、ジアゾ化、カップリングなどを体系的に学ぶ。クロスカップリング反応にも触れる。
13週 有機化学: カルボニル化合物の反応:酸化・還元と誘導体変換
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
カルボニル化合物を中心とした酸化・還元と、誘導体変換の基礎を体系的に学ぶ。
14週 演習
(自学自習内容) 授業内容に関する課題を提示するので提出すること。
上記の範囲の演習をを中心に行い、補足説明する。
15週 後期のまとめ 後期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100