熱力学ⅠB

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学ⅠB
科目番号 14202 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「例題でわかる工業熱力学」 平田哲夫、田中誠、熊野寛之 共著 (森北出版) ISBN:978-4-627-67341-0
担当教員 鬼頭 俊介

到達目標

(ア)サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率および冷凍機・熱ポンプの成績係数を計算できる。
(イ)カルノーサイクルの状態変化、性質を理解し、熱効率を計算できる。
(ウ)クラウジウスの積分およびクラウジウスの不等式を理解する。
(エ)エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。
(オ)固体、液体および理想気体の基本的な変化に対して、エントロピーの変化量を計算できる。
(カ)サイクルをT-S線図で表現できる。
(キ)有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギーについて説明できる。
(ク)基本的なガスサイクルの性質を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1カルノーサイクルの状態変化、性質について説明でき、カルノーサイクルに関する計算ができる。カルノーサイクルの状態変化、性質について説明できる。カルノーサイクルの状態変化、性質について説明できない。
評価項目2エントロピーについて説明でき、エントロピーに関する計算ができる。エントロピーについて説明できる。エントロピーについて説明できない。
評価項目3有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事について説明でき、これらに関する計算ができる。有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事について説明できる。有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C2-3 「エネルギーと流れ」に関する専門知識の修得
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
日常生活の中で、熱エネルギーを動力に変換するための熱機関は欠くことのできない機械である。このような熱機関は、熱力学の法則により制約を受けており、これらの法則を理解することが重要となる。また、エネルギーの利用に関しては、エントロピーの理解が重要となる。そこで、本科目では熱力学第二法則、エントロピー、サイクル等について学ぶ。本科目では前期の熱力学ⅠAの内容を基礎として、熱機関でのエネルギー変換に際して重要な法則である熱力学第二法則をもとにして、基本的なサイクルであるカルノーサイクルの性質を説明する。また、新しい状態量のエントロピーについて、その求め方や、意義などについて説明する。さらに、第二法則の応用として、最大仕事、有効エネルギーについて考える。そして、具体的な内燃機関のサイクルの説明をする。
授業の進め方・方法:
前期の熱力学ⅠAの内容を基礎として、熱機関でのエネルギー変換に際して重要な法則である熱力学第二法則をもとにして、基本的なサイクルであるカルノーサイクルの性質を説明する。また、新しい状態量のエントロピーについて、その求め方や、意義などについて説明する。さらに、第二法則の応用として、最大仕事、有効エネルギーについて考える。そして、具体的な内燃機関のサイクルの説明をする。
注意点:
事前に履修、修得しておくことが望ましい科目:熱力学ⅠA
(自学自習内容)授業後に必ず復習し,学習内容の理解を深めること。また授業内容に関連する課題を毎回提出すること。教科書各章の章末問題を解いておくこと。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修2

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 熱機関、冷凍機および熱ポンプのサイクル
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率および冷凍機・熱ポンプの成績係数を計算できる。
2週 カルノーサイクルの性質
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
カルノーサイクルの状態変化、性質を理解し、熱効率を計算できる。
3週 カルノーサイクルの性質
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
カルノーサイクルの状態変化、性質を理解し、熱効率を計算できる。
4週 カルノーサイクルの性質
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
カルノーサイクルの状態変化、性質を理解し、熱効率を計算できる。
5週 クラウジウスの積分、クラウジウスの不等式、エントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
クラウジウスの積分およびクラウジウスの不等式を理解する。
6週 クラウジウスの積分、クラウジウスの不等式、エントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
クラウジウスの積分およびクラウジウスの不等式,エントロピーの定義式を理解する。
7週 クラウジウスの積分、クラウジウスの不等式、エントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
クラウジウスの積分およびクラウジウスの不等式,エントロピーの定義式を理解する。
8週 エントロピーの計算、固体、液体および理想気体のエントロピー、不可逆変化のエントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
固体、液体および理想気体の基本的な変化に対して、エントロピーの変化量を計算できる。
4thQ
9週 エントロピーの計算、固体、液体および理想気体のエントロピー、不可逆変化のエントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
固体、液体および理想気体の基本的な変化に対して、エントロピーの変化量を計算できる。
10週 エントロピーの計算、固体、液体および理想気体のエントロピー、不可逆変化のエントロピー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
固体、液体および理想気体の基本的な変化に対して、エントロピーの変化量を計算できる。
11週 有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギー、エクセルギー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギーについて説明できる。
12週 有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギー、エクセルギー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギーについて説明できる。
13週 有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギー、エクセルギー
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
有効エネルギー、無効エネルギー、最大仕事、自由エネルギーについて説明できる。
14週 ガスサイクル、オットーサイクル、ディーゼルサイクル、サバテサイクル
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
基本的なガスサイクルの性質を理解する。
15週 ガスサイクル、オットーサイクル、ディーゼルサイクル、サバテサイクル
自学自習内容として講義内容についての課題を提出すること。
基本的なガスサイクルの性質を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4後6
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4後1
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4後1,後14,後15
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4後2,後3,後4,後11,後12,後13
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
サイクルをT-s線図で表現できる。4後6,後7,後14,後15

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100