基礎電気磁気学A

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 基礎電気磁気学A
科目番号 14128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「電気磁気」 西巻正郎 著(森北出版) ISBN978-4-627-73070-0
担当教員 山田 早姫

到達目標

(ア)電気磁気現象と力について理解する。
(イ)静電現象と静電気力について理解し、電荷間に働く力の計算ができる。
(ウ)静電界について理解し、ガウスの定理を用いて電界の強さが計算できる。
(エ)電位について理解し、種々の分布電荷による電位を求めることができる。
(オ)導体と静電容量について理解し、各種電極による静電容量を求めることができる。
(カ)誘電体と電界のエネルギーについて理解する。
(キ)定常電流について理解し、オームの法則から電気回路の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目(ア)物理量の概念と電気磁気現象、力について理解し、説明できる。電気磁気現象と力について理解し、説明できる。電気磁気現象と力について理解しておらず、説明できない。
評価項目(イ)静電現象と静電気力、正電荷・負電荷について理解し、電荷間に働く力の計算ができる。静電現象と静電気力について理解し、電荷間に働く力の計算ができる。静電現象と静電気力について理解しておらず、電荷間に働く力の計算ができない。
評価項目(ウ)静電界と、電荷と電気力線の分布との関係について理解し、ガウスの定理を用いて電界の強さが計算できる。静電界について理解し、ガウスの定理を用いて電界の強さが計算できる。静電界について理解しておらず、ガウスの定理を用いて電界の強さが計算できない。
評価項目(エ)電位について理解し、エネルギーを用いて電位差を説明でき、種々の分布電荷による電位を求めることができる。電位について理解し、種々の分布電荷による電位を求めることができる。電位について理解しておらず、種々の分布電荷による電位を求めることができない。
評価項目(オ)導体と電荷中和の原理、静電容量について理解し、各種電極による静電容量を求めることができる。導体と静電容量について理解し、各種電極による静電容量を求めることができる。導体と静電容量について理解しておらず、各種電極による静電容量を求めることができない。
評価項目(カ)誘電体と電界のエネルギーについて理解し、誘電率を計算できる。誘電体と電界のエネルギーについて理解し、説明できる。誘電体と電界のエネルギーについて理解しておらず、説明できない。
評価項目(キ)定常電流について理解し、オームの法則から電気回路の計算と、導電率・抵抗率の計算ができる。定常電流について理解し、オームの法則から電気回路の計算ができる。定常電流について理解しておらず、オームの法則から電気回路の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気学の基礎的学習を通じて、機械工学系分野へ応用可能な基礎力を身に着けることを目標とする。本講義では、電界と電位、誘電体の電気現象および電流について学習する。クーロンの法則などを用いて、電界の様子、電位の定義および電位の求め方について学ぶ。また、電気分極や各種電極による静電容量、静電エネルギーについて理解する。そして、電流の意味や電気回路の基本法則であるオームの法則について学習する。これら電気磁気学における基礎的理解を深めることにより、基礎電気磁気学Bへの学習につなげる。
授業の進め方・方法:
授業資料を配布し、授業を進める。
注意点:
継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。授業内容に関する課題を課すので、決められた期日までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いた授業内容の説明,電気磁気現象と力(力の単位と基本物理量)(例題課題) 電気磁気現象を理解し、力の単位と基本物理量について確認する。
2週 静電現象(帯電現象,電荷)(例題課題) 帯電現象の機構と電荷について理解する。
3週 静電気力(クーロンの法則,電荷量の単位,素電荷)(例題課題) 電荷量の単位と電荷による静電気力、素電荷について理解する。
4週 静電界(1)(電界,電界の強さ,電界と静電気力)(例題課題) 電界と静電気力の関係を理解する。
5週 静電界(2)(電気力線,ガウスの定理)(例題課題) 電界と電気力線の関係、ガウスの定理を理解する。
6週 静電界(3)(電位差,電界と電位差)(例題課題) 電荷の受ける仕事、電位差、電界と電位差の関係を理解する。
7週 導体と電荷(キャリア,金属導体の電荷と電界)(例題課題) 物質中の電荷の移動とその分類、金属導体における電荷と電界の関係を理解する。
8週 静電容量(1)(導体系の電荷と電位,静電容量)(例題課題) 導体系の電荷と電位、静電容量の関係を理解する。
2ndQ
9週 静電容量(2)(コンデンサ)(例題課題) コンデンサと、コンデンサの接続と静電容量の合成について理解する。
10週 誘電体(誘電体,誘電体と静電容量,誘電率)(例題課題) 誘電体と静電容量の関係、誘電体の分極、比誘電率と誘電率について理解する。
11週 電界のエネルギー(コンデンサとエネルギー,電界とエネルギー,エネルギー密度)(例題課題) コンデンサ・電界に蓄えられるエネルギー、導体表面に作用する静電気力について理解する。
12週 定常電流(1)(電流密度,電界と移動速度,導電率)(例題課題) 電流と電流密度の関係、金属導体中の電流について理解する。
13週 定常電流(2)(電気抵抗,オームの法則,電力)(例題課題) 抵抗率と電気抵抗、オームの法則、抵抗に消費される電力について理解する。
14週 定常電流(3)(電気抵抗の組合せ)(例題課題) 電気抵抗の接続と合成抵抗について理解する。
15週 学習の総まとめ 定期試験の答案返却と学習の理解度の確認を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100