近代物理学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 近代物理学
科目番号 15111 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「現代物理学」 原康夫 (裳華房) ISBN 978-4-7853-2083-6/「現代物理学」 江沢洋 (朝倉書店) ISBN 978-4-2541-3068-3
担当教員 片岡 啓介

到達目標

(ア)電磁波をマクスウェル方程式から説明できる。
(イ)光の速さに近い物体の運動の理論を特殊相対性理論で説明できる。
(ウ)空洞内の電磁場の熱平衡状態、熱放射を説明できる。
(エ)不確定性関係によって、波動性と粒子性の二重性を持つことが説明できる。
(オ)シュレディンガー方程式によって、ミクロな世界で物質の振舞を説明できる。
(カ)原子核の構造やその反応機構について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)電磁波の波動方程式をマクスウェル方程式から導出し、電磁波を説明できる。電磁波をマクスウェル方程式から説明できる。マクスウェル方程式を理解していない。
評価項目(イ)光の速さに近い物体の運動の理論を特殊相対性理論で説明でき、関連した物理量を計算できる。光の速さに近い物体の運動の理論を特殊相対性理論により理解できる。特殊相対論を理解していない。
評価項目(ウ)空洞内の電磁場の熱平衡状態、熱放射を理解し説明できる。空洞内の電磁場の熱平衡状態、熱放射を理解している。空洞内の電磁場の熱平衡状態、熱放射を理解していない。
評価項目(エ)不確定性関係と粒子性と波動性の二重性の関係について理解し、説明ができる。不確定性関係と粒子性と波動性の二重性を理解している。不確定性関係と粒子性と波動性の二重性について理解していない。
評価項目(オ)シュレディンガー方程式を解くことにより、ミクロな世界で物質の振舞を説明できる。シュレディンガー方程式により、ミクロな世界で物質の振舞を理解している。シュレディンガー方程式を理解していない。
評価項目(カ)原子核の構造やその反応機構について理解し、説明できる。原子核の構造やその反応機構について理解している。原子核の構造やその反応機構について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、電磁気学、相対論、熱力学、量子論、原子核物理学について学ぶ。電磁気学では、電磁場の諸法則から電磁場の波動方程式を導出し、電磁波の性質について学ぶ。熱力学では、電磁波による熱放射について知り、古典論の破綻を見る。相対論では光の速さに近い世界において、量子論ではミクロな世界において、それぞれニュートンの運動の法則の限界を知る。原子核物理学では、化学反応との相違について知りその機構を学ぶ。
授業の進め方・方法:
指定した教科書と配布資料により授業を進める。
注意点:
継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。授業内容に関する課題(レポート)を課すので、決められた期日までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 マクスウェル方程式 : ベクトル解析、勾配、発散、回転 スカラー場とベクトル場、勾配、発散、回転の計算法を理解する。
2週 マクスウェル方程式 : ベクトル解析、ガウスの定理、ストークスの定理 ガウスの定理、ストークスの定理を理解する。
3週 マクスウェル方程式 : 電磁気学の諸法則のまとめ、マクスウェル方程式 マクスウェル方程式を理解し、ガウスの定理、ストークスの定理を利用する。
4週 マクスウェル方程式 : 電磁波の波動方程式 電磁波の波動方程式を導出し、電磁波について理解する。
5週 相対性理論 : 相対性原理、エーテル仮説、時間の概念 相対性原理、エーテル仮説、時間の概念を理解する。
6週 相対性理論 : 特殊相対論,ローレンツ変換 ローレンツ変換、ローレンツ収縮と時計の遅れを理解する。
7週 相対性理論 : 質量とエネルギー 相対性理論と力学の関係について理解する。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 熱放射 : 空洞放射、ステファン‐ボルツマンの法則と放射公式 黒体放射と空洞放射、電磁波の放射公式の関係を理解する。
10週 波動性と粒子の二重性 : 光の二重性、光電効果 光の二重性と光電効果を理解する。
11週 波動性と粒子の二重性 : 光の粒子性、コンプトン効果 光の粒子性によりコンプトン効果を理解する。
12週 波動性と粒子の二重性 : 電子の二重性、不確定性関係 電子の二重性と不確定性関係を理解する。
13週 量子力学 : シュレディンガー方程式と波動関数、トンネル効果 シュレディンガー方程式を解き、波動関数を求める。
14週 原子核 : 原子核の構成、核力、結合エネルギー、原子核の崩壊 原子核の構造、原子核の反応を理解する。
15週 学習の総まとめ 定期試験の試験返却を行い、全体の学習の理解を確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100