電気数学A

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気数学A
科目番号 72141 科目区分 専門 / 必履修,選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「新編 高専の数学 2」(森北出版) ISBN978-4627048232
担当教員 西澤 一

到達目標

(ア)空間中の直線と平面を示すベクトル方程式を導出することができる。
(イ)ベクトル方程式を使って、空間中の平面と離れた点との距離を計算することができる。
(ウ)速度と加速度の関係を理解し、簡単な力学の計算に用いることができる。
(エ)基本的な数列と関数の極限を計算することができる。
(オ)基本的な代数関数、および、三角関数の導関数を計算により求めることができる。
(カ)指数・対数関数、三角関数の微分、および、乗除形の関数、合成関数の微分を計算することができる。
(キ)接線の方程式を求めることができる。
(ク)微分係数、導関数と関数のグラフの関係を理解し、極大点、変曲点等、グラフの特徴点を特定することができる。
(ケ)高専1年と2年前期の数学系科目で学んだ知識を用いて、基本的な問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)空間中の直線と平面を示すベクトル方程式の導出過程を分かりやすく説明することができる。空間中の直線と平面を示すベクトル方程式を導出することができる。空間中の直線と平面を示すベクトル方程式を導出することができない。
評価項目(イ)ベクトル方程式を使って、空間中の平面と離れた点との距離を計算する過程を分かりやすく説明することができる。ベクトル方程式を使って、空間中の平面と離れた点との距離を計算することができる。ベクトル方程式を使って、空間中の平面と離れた点との距離を計算することができない。
評価項目(ウ)速度と加速度の関係を理解し、一般的な力学の計算に用いることができる。速度と加速度の関係を理解し、簡単な力学の計算に用いることができる。速度と加速度の関係を理解し、簡単な力学の計算に用いることができない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
電気電子工学の専門科目を履修するに際し不可欠な三角関数の合成、微分と極限の考え方、計算手法を解説し、演習を通して定着させる。本講では特に、物理、および工学との接点を重視し、そこで使われる実例を通じて数学を学ぶ。
授業の進め方・方法:
基礎数学は、道具のように使いこなせるまで習熟することが大切であるので、「電気基礎数学A, B」、および、数学系科目で履修した分野も含めて、豊富な演習を行う。
注意点:
原則として、毎回、演習(高専2年前期までの数学系科目で学んだ内容を含む)を行い、演習得点が指定水準未満の学生には、課外に進度別演習を行う。また、演習の累積得点は、小テスト受験の条件とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの内積、空間図形(直線、平面)のベクトル方程式 空間中の直線と平面を示すベクトル方程式を導出することができる。
2週 ベクトルの内積、空間図形(直線、平面)のベクトル方程式 空間中の直線と平面を示すベクトル方程式を導出することができる。
3週 平面と点の距離 ベクトル方程式を使って、空間中の平面と離れた点との距離を計算することができる。
4週 極限の考え方:基本的考え方、発散と収束、極限の計算法 基本的な数列と関数の極限を計算することができる。
5週 微分の定義:グラフとの対応、定義からの導出の具体例 基本的な数列と関数の極限を計算することができる。
6週 力学と微分:速度と加速度、平均速度と瞬間速度、加速と減速、物体の落下 速度と加速度の関係を理解し、簡単な力学の計算に用いることができる。
7週 代数関数の微分:定義を用いた計算法、法則性 基本的な代数関数、および、三角関数の導関数を計算により求めることができる。
8週 三角関数の微分:グラフを用いた説明、微分と位相変化の関係 基本的な代数関数、および、三角関数の導関数を計算により求めることができる。
2ndQ
9週 指数・対数関数の微分、陰関数の微分法、対数微分法 指数・対数関数、三角関数の微分、および、乗除形の関数、合成関数の微分を計算することができる。
10週 乗除形の微分法、合成関数の微分法:正弦波交流の場合 指数・対数関数、三角関数の微分、および、乗除形の関数、合成関数の微分を計算することができる。
11週 微分計算の技法、接線の方程式:微分係数と接線の傾き 接線の方程式を求めることができる。
12週 関数の極大・極小と微分:極大・極小点、変曲点、凹凸と2階微分 微分係数、導関数と関数のグラフの関係を理解し、極大点、変曲点等、グラフの特徴点を特定することができる。
13週 「電気基礎数学A, B」で学んだ内容の演習 高専1年と2年前期の数学系科目で学んだ知識を用いて、基本的な問題を解くことができる。
14週 「電気基礎数学A, B」で学んだ内容の演習 高専1年と2年前期の数学系科目で学んだ知識を用いて、基本的な問題を解くことができる。
15週 「電気基礎数学A, B」で学んだ内容の演習 高専1年と2年前期の数学系科目で学んだ知識を用いて、基本的な問題を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前1,前2
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前1,前2
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前1,前2
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3前4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前5,前6,前7
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前10
合成関数の導関数を求めることができる。3前10
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前8,前9
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前12
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前12
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前11
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100