応用物理実験

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理実験
科目番号 73142 科目区分 専門 / 必履修,選択
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜,プリントを配布する
担当教員 榎本 貴志,小山 博子

到達目標

(ア)実験値の相対誤差を評価できる。
(イ)精密測定機器(ノギス・マイクロメータ・読み取り顕微鏡)を使いこなせる。
(ウ)実験誤差について考察できる。
(エ)両対数グラフの使い方を修得している。
(オ)実験値の数値的妥当性を判断できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)実験値の相対誤差を計算し,実験値の数値的妥当性を判断して,考察することができる。実験値の相対誤差を計算することができる。実験値の相対誤差を評価することができない。
評価項目(イ)精密測定機器(ノギス・マイクロメータ・読み取り顕微鏡)を使い,適切な測定精度の測定を行うことができる。精密測定機器(ノギス・マイクロメータ・読み取り顕微鏡)を使うことができる。精密測定機器(ノギス・マイクロメータ・読み取り顕微鏡)を使うことができない。
評価項目(ウ)両対数グラフにデータをプロットし,傾きから物理量の間のべき乗則を決定することができる。両対数グラフにデータをプロットすることができる。両対数グラフにデータをプロットすることができない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力

教育方法等

概要:
物理実験に引き続き,応用物理実験を設ける。本講義では,実験を通して,物理現象の観察・物理量の測定を行う。測定原理と実験精度の理解を深めることを狙いとする。物理実験では,基本的な物理量の測定を行ってきたが,本講義では原子物理学的なテーマが加わっており,より近代的な内容となっているので,教科書などを使って,測定原理の予習をしてくることが望ましい。
授業の進め方・方法:
1,8,15週目に設定した「応用物理実験の概要」では,ガイダンスを実施する。
注意点:
課題は期日までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 応用物理実験の概要:
応用物理実験の概要と注意点
応用物理実験の注意点について説明できる。
2週 基礎測定・力学実験:
二本吊りによる慣性モーメントの測定
二本吊りによる慣性モーメントの測定を行いデータを取得する。
3週 基礎測定・力学実験:
二本吊りによる慣性モーメントの測定
二本吊りによる慣性モーメントの測定についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
4週 基礎測定・力学実験:
ヤング率の測定
Ewingの方法によりヤング率の測定を行いデータを取得する。
5週 基礎測定・力学実験:
ヤング率の測定
ヤング率の測定についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
6週 基礎測定・力学実験:
水の表面張力の測定
水の表面張力の測定を行いデータを取得する。
7週 基礎測定・力学実験:
水の表面張力の測定
水の表面張力の測定についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
8週 応用物理実験の概要:
両対数グラフの使い方
両対数グラフの使い方を説明できる。
2ndQ
9週 基礎測定・力学実験:
液体の粘性係数測定
液体の粘性係数測定を行いデータを取得する。
10週 基礎測定・力学実験:
液体の粘性係数測定
液体の粘性係数測定についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
11週 光学実験:
レーザーの回折実験
レーザーの回折実験を行いデータを取得する。
12週 光学実験:
レーザーの回折実験
レーザーの回折実験についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
13週 熱力学実験:
熱電対温度計による固液相転移温度の測定
熱電対温度計による固液相転移温度の測定を行いデータを取得する。
14週 熱力学実験:
熱電対温度計による固液相転移温度の測定
熱電対温度計による固液相転移温度の測定についてデータをもとに解析・考察を行いレポートを提出する。
15週 応用物理実験の概要: 物理実験・応用物理実験の全内容について振り返る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前1,前15
安全を確保して、実験を行うことができる。3前1,前15
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前1,前8,前15
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前1,前8,前15
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,前7,前9,前10,前13,前14
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前11,前12
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前11,前12
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前13,前14
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前13,前14
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100