電気数理演習A

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気数理演習A
科目番号 73143 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない
担当教員 熊谷 勇喜

到達目標

(ア) 整式・分数式・指数関数・複素数の計算,連立方程式や連立不等式の計算,三角関数の方程式や不等式を理解している。
(イ) 関数の性質やグラフとの関係を理解し,関数グラフの平行移動や拡大・縮小,対称移動を理解している。
(ウ) 順列・組み合わせの基本問題を理解している。また,等差数列や等比数列に関する諸計算ができる。
(エ) 基本的な関数の微分や積分の計算ができ,その応用として曲線の接線や法線,関数の極値や最大・最小,図形の面積や立体の体積が計算できる。
(オ) 平面や空間での直線や円のベクトル表現を理解している。また,行列の計算や行列を用いた連立方程式の計算ができる。
(カ) 直線・平面・重力下での運動の計算ができる。また,運動に関する諸法則を利用して力のつりあいを説明できる。
(キ) 運動エネルギーや位置エネルギーについて理解している。また,等速円運動や単振動の各種計算ができる。
(ク) 熱量保存の法則やボイル・シャルルの法則を理解し,理想気体の状態方程式を用いることができる。
(ケ) 正弦波を理解し,波の反射や定常波・屈折を計算できる。また,音や光の基礎的な特性について計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)整式・分数式・指数関数・複素数の計算,連立方程式や連立不等式の計算,三角関数の方程式や不等式、関数の性質やグラフとの関係、順列・組み合わせの基本問題をを理解し、計算できる。整式・分数式・指数関数・複素数の計算,連立方程式や連立不等式の計算,三角関数の方程式や不等式、関数の性質やグラフとの関係、順列・組み合わせの基本問題をを理解している。整式・分数式・指数関数・複素数の計算,連立方程式や連立不等式の計算,三角関数の方程式や不等式、関数の性質やグラフとの関係、順列・組み合わせの基本問題を理解していない。
評価項目(イ)基本的な関数の微分や積分の計算、平面や空間での直線や円のベクトル表現をを理解し、計算できる。基本的な関数の微分や積分の計算、平面や空間での直線や円のベクトル表現を理解している。基本的な関数の微分や積分の計算、平面や空間での直線や円のベクトル表現を理解していない。
評価項目(ウ)直線・平面・重力下での運動、運動エネルギーや位置エネルギー、ボイル・シャルルの法則、波の反射や定常波・屈折に関する諸計算ができる。直線・平面・重力下での運動、運動エネルギーや位置エネルギー、ボイル・シャルルの法則、波の反射や定常波・屈折が理解できる。直線・平面・重力下での運動、運動エネルギーや位置エネルギー、ボイル・シャルルの法則、波の反射や定常波・屈折が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
電気工学に関わる技術者にとって数学や物理学の修得は不可欠である。とりわけ1年次や2年次で履修する基礎解析や線形代数,力学や波動といった分野における基礎的な諸計算に関する深い理解が必要となる。本科目では,数多くの演習問題を解くことで,これまでに学んできた中で苦手とする問題を克服し,また得意とする問題をより深く理解することで,数学や物理学のより深い理解を目的とする。毎回の授業で演習用プリントを配布するが,授業時間内で終えることができない問題は全て課題とするため,日頃から継続的な学習に努めること。
授業の進め方・方法:
注意点:
事前の予告なしに小テストを実施することがあるので,日頃から予習・復習に努めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数と式の計算: 整式・分数式の因数分解や有理化,指数関数や複素数に関する四則演算 整式・分数式の因数分解や有理化,指数関数や複素数に関する四則演算が理解できる。
2週 数と式の計算: 整式・分数式の因数分解や有理化,指数関数や複素数に関する四則演算 整式・分数式の因数分解や有理化,指数関数や複素数に関する四則演算が理解できる。
3週 方程式・不等式: 2次・高次の連立方程式や連立不等式,三角関数の方程式・不等式 2次・高次の連立方程式や連立不等式,三角関数の方程式・不等式の計算が理解できる。
4週 関数とグラフ: 関数グラフの平行移動・拡大・縮小・対称移動,基本的な関数の性質とグラフ 関数グラフの平行移動・拡大・縮小・対称移動,基本的な関数の性質とグラフについて理解できる。
5週 場合の数と数列: 順列・組み合わせの基本問題,等差数列や等比数列の計算 順列・組み合わせの基本問題,等差数列や等比数列の計算について理解できる。
6週 微分・積分の計算: 基本的な関数の微分や不定積分・定積分,部分積分や置換積分を用いた積分の計算 基本的な関数の微分や不定積分・定積分,部分積分や置換積分を用いた積分の計算について理解できる。
7週 微分・積分の応用: 曲線の接線や法線,関数の極値や最大・最小,図形の面積や立体の体積 曲線の接線や法線,関数の極値や最大・最小,図形の面積や立体の体積について理解できる。
8週 平面ベクトルの性質: ベクトルの和・大きさ・内積,直線や円のベクトル表現 ベクトルの和・大きさ・内積,直線や円のベクトル表現について理解できる。
2ndQ
9週 空間ベクトル・行列の計算: 空間の直線ベクトル,2次や3次の行列計算,行列を用いた連立方程式の計算 空間の直線ベクトル,2次や3次の行列計算,行列を用いた連立方程式の計算について理解できる。
10週 速度・加速度・変位: 直線および平面での運動,重力下での運動の計算 直線および平面での運動,重力下での運動の計算について理解できる。
11週 力のつりあいと運動方程式: 力のつりあい,慣性の法則・運動の法則・作用反作用の法則,ばねの弾性力 力のつりあい,慣性の法則・運動の法則・作用反作用の法則,ばねの弾性力について理解できる。
12週 力学的エネルギー・衝突: 仕事・仕事率の計算,運動エネルギーや位置エネルギー,エネルギー保存則の計算 仕事・仕事率の計算,運動エネルギーや位置エネルギー,エネルギー保存則の計算について理解できる。
13週 円運動・万有引力・単振動: 等速円運動や単振動の各種計算,万有引力の法則 等速円運動や単振動の各種計算,万有引力の法則について理解できる。
14週 熱: 熱量保存の法則やボイル・シャルルの法則,気体の状態変化や分子運動 熱量保存の法則やボイル・シャルルの法則,気体の状態変化や分子運動 について理解できる。
15週 波動: 正弦波の計算,波の反射・定常波・屈折,音波の計算,光の波に関する諸特性についての基礎的な計算 正弦波の計算,波の反射・定常波・屈折,音波の計算,光の波に関する諸特性についての基礎的な計算について理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前1,前2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前1,前2
分数式の加減乗除の計算ができる。3前1,前2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前1,前2
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前1,前2
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3前3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3前3
簡単な連立方程式を解くことができる。3前3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3前3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3前4
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3前4
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前2
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前2
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3前2
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前2
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前2
角を弧度法で表現することができる。3前3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3前3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3前3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3前3
2点間の距離を求めることができる。3前8
内分点の座標を求めることができる。3前8
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3前8
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3前8
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3前5
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3前5
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前5
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3前5
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3前5
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前5
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前8
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前8
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前8
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前8
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前8
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前9
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前9
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3前9
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3前6
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前6
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前6
合成関数の導関数を求めることができる。3前6
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前6
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前4
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3前6
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前6
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3前6
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前10
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前10
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前10
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前10
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前10
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前10
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前10
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前10
物体に作用する力を図示することができる。3前10,前11
力の合成と分解をすることができる。3前11
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前11
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前11
慣性の法則について説明できる。3前11
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前11
運動方程式を用いた計算ができる。3前11
運動の法則について説明できる。3前11
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前11
最大摩擦力に関する計算ができる。3前11
動摩擦力に関する計算ができる。3前11
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前12
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前12
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前12
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前13
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前13
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前13
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前13
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前13
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前13
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前13
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前13
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前14
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前14
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前14
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前15
横波と縦波の違いについて説明できる。3前15

評価割合

定期試験小テスト課題合計
総合評価割合404020100
基礎的能力404020100