到達目標
(ア)C言語を用いて、以下の技法を用いた基本的なプログラムができる。
(イ)変数を使った計算と、型に応じた入出力処理、型変換(キャスト)を用いた計算を理解できる。
(ウ)標準入力のキーボードから入力した数値を変数に代入し、ある計算を行った結果を表示するプログラムを作ることができる。
(エ)分岐処理を実現するために、if文における関係演算子や論理演算子を用い、適切な条件を設定できる。
(オ)基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現(条件分岐や繰り返し処理などをフローチャートにより表現)できる。
(カ)条件分岐処理を用いたネスト(入れ子)構造のプログラムを作ることができる。
(キ)for、while、 do-whileといった繰り返し文を使った単ループおよび多重ループ処理について繰り返し条件を適切に設定でき、合計や平均を正しく計算できる。
(ク)配列における添え字を用いた繰り返しによる配列要素の参照ができる。
(ケ)関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを理解できる。
ルーブリック
| 最低限の到達レベルの目安(優) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 最低限の到達レベルの目安(不可) |
評価項目(ア) | C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する応用的なプログラムを作ることができる。 | C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する基本的なプログラムを作ることができる。 | C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する基本的なプログラムを作ることができない。 |
評価項目(イ) | 基本的なアルゴリズムやネスト構造などの応用的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いた応用的なプログラムを作成できる。また,ループ処理では合計や平均を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて応用的なプログラムが作成できる。 | 基本的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いた基本的なプログラムを作成できる。また,ループ処理では合計や平均を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて基本的なプログラムが作成できる。 | 基本的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いた基本的なプログラムを作成できない。また,ループ処理では合計や平均を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて基本的なプログラムが作成できない。 |
評価項目(ウ) | 関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,応用的なプログラムを作ることができる。 | 関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,基本的なプログラムを作ることができる。 | 関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,基本的なプログラムを作ることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気・電子工学に携わる技術者は、マイコンやパソコンなどのコンピュータを用いた数値解析、制御、情報処理、ネットワーク等のプログラムを開発することになる。本講義ではプログラミング言語として、現状多くのプログラム開発で利用されているC言語の文法とプログラミングの手法を、マルチメディア情報教育センターでの演習を行うことで、習得する。なお、学習した内容を復習してレポートを提出することで、学習内容の定着を目指す。
授業の進め方・方法:
注意点:
マイクロコンピュータ工学Aおよびマイクロコンピュータ工学B を修得しているものとして講義を行う。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
プログラム開発環境の使い方・エラーへの対処、画面への出力、変数と代入、四則演算、キーボードからの入力 |
プログラム開発環境の使い方・エラーへの対処、画面への出力、変数と代入、四則演算、キーボードからの入力に関するプログラムを作成できる。
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2週 |
整数型変数と実数型変数の違い、演算順序、デバッグ |
整数型変数と実数型変数の違い、演算順序に関するプログラムを作成できる。
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3週 |
割り算と型変換(キャスト)、条件分岐処理 if -else命令、関係演算子 |
割り算と型変換(キャスト)、条件分岐処理 if -else命令、関係演算子に関するプログラムを作成できる。
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4週 |
条件分岐処理 ifのネスト(if-else-if)、フローチャートの描き方 |
条件分岐処理 ifのネスト(if-else-if)によるプログラムを作成でき、それらのフローチャートの描き方を理解する。
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5週 |
スワップアルゴリズム(elseがない場合)、複合条件における論理演算子、 |
スワップアルゴリズム(elseがない場合)、複合条件における論理演算子に関するプログラムを作成できる。
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6週 |
switch-caseによる条件分岐処理、繰り返し処理 while命令、フローチャートの描き方 |
switch-caseによる条件分岐処理、繰り返し処理 while命令に関するプログラムを作成でき、それらのフローチャートの描き方を理解する。
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7週 |
繰り返し処理 合計・平均の計算、増減演算子、do-while命令 |
繰り返し処理 合計・平均の計算、増減演算子、do-while命令に関するプログラムを作成できる。
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8週 |
繰り返し処理 for命令、1次元配列型変数 |
繰り返し処理 for命令、1次元配列型変数に関するプログラムを理解する。
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2ndQ |
9週 |
1次元配列型変数 |
1次元配列に関するプログラムを作成できる。
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10週 |
2次元配列 多重ループによる繰り返し処理、フローチャートの描き方 |
2次元配列、多重ループによる繰り返し処理を理解し、それらのフローチャートの描き方を理解する。
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11週 |
2次元配列演習 |
2次元配列に関するプログラムを作成できる。
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12週 |
関数 関数の定義と呼び出し方法(引数と返却値がある場合) |
関数の定義と呼び出し方法(引数と返却値がある場合)を理解する。
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13週 |
関数 演習 |
関数の定義と呼び出し方法(引数と返却値がある場合)を作成できる。
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14週 |
2次元配列および関数の総合演習 |
2次元配列および関数の応用的なプログラムを作成できる。
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15週 |
総まとめ |
C言語を用い、問題のアルゴリズムによる基本的なプログラムを作成できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 3 | |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
専門的能力 | 60 | 20 | 20 | 100 |