電気電子工学実験ⅡA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気電子工学実験ⅡA
科目番号 74107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 オリジナルテキスト/プリント
担当教員 吉岡 貴芳,光本 真一

到達目標

(ア)電子回路の設計・製作、電子回路の諸特性測定のために必要な実践的知識とスキルを習得する。(c,d)
(イ)半導体素子など回路素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。(c,d)
(ウ)増幅回路等の動作について実験を通して理解する。(c,d)
(エ)過渡現象について実験を通して理解する。(c,d)
(オ)オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を理解し、実践できる。(c,d)
(カ)電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。(d)
(キ)実験テーマの内容を理解し、実験・測定結果の妥当性評価や考察等について論理的な説明ができる。(d,f)
(ク)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の進め方について理解し、実践できる。(d,f)
(ケ)実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解して実践し、期日までに報告できる。(d,f)

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(可)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)過渡現象や,半導体素子を用いた増幅回路の設計・製作の実践的知識とスキルを習得し、オシロスコープを用いた諸特性測定の方法を理解して実践できる。(c,d)過渡現象や,半導体素子を用いた増幅回路の設計・製作の基本的知識とスキルを理解し、オシロスコープを用いた諸特性測定の方法を理解できる。(c,d)過渡現象や,半導体素子を用いた増幅回路の設計・製作の基本的知識とスキルを理解できず、オシロスコープを用いた諸特性測定の方法を理解できない。(c,d)
評価項目(イ)実験データの記録を実験ノートに正確に記述し、実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価を正しく行い、実験・測定結果の妥当性評価や論理的な考察とともに作成した実験レポートを期日までに報告できる。(d,f)実験データの記録を実験ノートに記述し、実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価を行い、実験・測定結果の妥当性評価や論理的な考察とともに作成した実験レポートを期日までに報告できる。(d,f)実験データの記録を実験ノートに記述せず、実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価を行わず、実験・測定結果の妥当性評価や論理的な考察とともに作成した実験レポートを期日までに報告できない。(d,f)
評価項目(ウ)電気・電子系の実験を安全に行うための知識を習得し,実践できる。(d)電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。(d)電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得できない。(d)

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 電気・電子システム工学の基礎知識・技術が,ものづくりの現場や実験実習の中でどのように生かされているかを認識し,理論学習の出発点としている.
学習・教育到達度目標 A-6 電気・電子回路の設計および実験実習を通してものづくりに必要な実践的知識とスキルを身に付けるとともに,安全意識を身につけている.
学習・教育到達度目標 D-1 実験・研究内容を整った章立てに従い,分りやすい日本語で記述できる.
JABEE c 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
JABEE f 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力
本校教育目標 ④ コミュニケーション能力

教育方法等

概要:
主に電子回路に関するテーマについて実験を行う。実験項目は電子回路の分野における主要項目を一斉実験3テーマ、ローテーションで行う10テーマで行う。ローテーションテーマでは、実験で扱われる現象をよく観察・体験して、理論学習の出発点とすることを目指す。一斉実験のテーマは主としてバイポーラトランジスタを用いたアナログ増幅回路製作の実験であり、電子回路Aで学習する内容と連携する。
授業の進め方・方法:
一斉実験テーマを実施する週は,他の関連科目の進行状況に応じて変更される。
注意点:
ディジタルマルチメータを必要に応じて持参すること。必修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験説明:報告書の書き方説明、グラフの描き方と演習、安全配慮説明、レポート指導 報告書の書き方説明、グラフの描き方、安全配慮説明について理解できる。
2週 ローテーション実験テーマ フーリエ変換による信号解析について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
3週 ローテーション実験テーマ DSPによるデジタル信号処理について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
4週 ローテーション実験テーマ パソコンによるエミッタ接地増幅回路シミュレーションについて実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
5週 ローテーション実験テーマ 整流回路・平滑回路の特性について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
6週 ローテーション実験テーマ ディジタルメモリによる過渡現象の観測について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
7週 ローテーション実験テーマ トランジスタの温度特性と安定化回路について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
8週 ローテーション実験テーマ 光センサの特性について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
2ndQ
9週 ローテーション実験テーマ C++によるプログラミング演習について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
10週 ローテーション実験テーマ マイクロコンピュータの基本動作原理 について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
11週 ローテーション実験テーマ 各種センサの利用方法について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
12週 一斉実験テーマ CR回路の周波数特性について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
13週 一斉実験テーマ トランジスタ・FETの静特性について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
14週 一斉実験テーマ エミッタ接地増幅回路の製作について実験を行い、レポートにて結果と考察を報告できる。
15週 工場見学 これまでに学習した内容と関連させ工場や施設見学を行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能事実をもとに論理や考察を展開できる。3前12,前13,前14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前12,前13,前14

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
専門的能力100100