電子回路B

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子回路B
科目番号 74243 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「本質を学ぶためのアナログ電子回路入門」阿部克也著(共立出版) ISBN 978-4-320-08630-2 /自作プリント
担当教員 杉浦 藤虎

到達目標

(ア)帰還増幅器の原理および特徴を説明できる
(イ)OPアンプを用いた代表的な演算回路の動作を解析的に説明できる
(ウ)発振回路の特性,動作原理を説明できる
(エ)変復調回路の特性,動作原理を説明できる
(オ)電子回路に関する基礎的な計算問題が解ける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目(ア)帰還増幅器,演算増幅器の回路特性を説明でき、解析ができる。帰還増幅器,演算増幅器の回路特性を説明できる。帰還増幅器,演算増幅器の回路特性を説明できない。
評価項目(イ)発振の原理を説明でき、解析ができる。発振の原理を説明できる。発振の原理を説明できない。
評価項目(ウ)変復調回路の原理を説明でき,解析ができる。変復調回路の原理を説明できる。変復調回路の原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 電気・電子回路の基礎的内容である交流の定常現象について,物理的概念を理解し,電圧・電流値等を導出できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
今日では、大規模集積回路LSIが電子回路の主役であるが、回路設計においてはブラックボックスでなく、内部を理解することが重要となる。そこでこの講義では、集積回路における電子回路の基礎となる、トランジスタ等の個別素子を用いたアナログ電子回路について学ぶ。電子回路Bでは演算増幅器、発振・変調・復調回路について学ぶ。4年前期の電子回路Aで得た知識を前提にし、電気電子工学実験IIと連携しながら進める。また、達成度目標の確認を目的として授業・試験とは別に自習課題を課すことがある。
授業の進め方・方法:
一つの単元終了後は,演習問題を通じて諸現象の理解を深め,応用力を養成する。
注意点:
電子回路Aの単位を修得していることが望ましい。授業内容は講義の進み具合により,多少追加、変更することがある。(自学自習内容)授業内容に該当する項目について必ず復習し,学習内容の理解を深めること。また与えられた自習課題は確実に解いておくこと。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修1

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 帰還増幅回路:負帰還,正帰還,ループ利得
帰還増幅器の原理を説明できる
2週 演算増幅器(OPアンプ)の性質:仮想短絡,差動利得=∞(復習:仮想短絡)
演算増幅器(OPアンプ)と理想OPアンプの特性を説明できる
3週 OPアンプの応用1:反転・非反転増幅回路,ボルテージフォロア(復習:反転・非反転の意味)
OPアンプを用いた基本・応用回路の動作を説明できる
4週 OPアンプの応用2:加減算回路,比較回路,積分微分回路(復習:回路特性について)
OPアンプを用いた基本・応用回路の動作を説明できる
5週 OPアンプの応用3:増幅回路における出力解析,演習(復習:回路特性について)
OPアンプを用いた基本・応用回路の動作を説明できる
6週 OPアンプの応用3:無安定マルチバイブレータ,演習(復習:動作解析の理解) OPアンプを用いた応用回路の動作を説明できる
7週 OPアンプの内部回路:回路構成,差動増幅回路,カレントミラー回路(復習:回路特性の理解)
OPアンプ回路の入出力特性を説明できる
8週 OPアンプの内部回路:オフセット電圧,入力電流,スルーレート(復習:回路特性の理解) OPアンプ回路の入出力特性を説明できる
4thQ
9週 発振回路;各種発振回路の解析(復習:発振回路特性の理解) 発振回路の特性,動作原理を説明できる
10週 発振回路;各種発振回路の解析(復習:発振回路特性の理解) 発振回路の特性,動作原理を説明できる
11週 発振回路;各種発振回路の解析(復習:発振回路特性の理解) 発振回路の特性,動作原理を説明できる
12週 変復調回路:振幅変復調(復習:変復調特性の理解) 振幅変復調回路の特性,動作原理を説明できる
13週 変復調回路:振幅変復調(復習:変復調特性の理解) 振幅変復調回路の特性,動作原理を説明できる
14週 変復調回路:周波数変復調(復習:変復調特性の理解) 周波数変調回路の特性,動作原理を説明できる
15週 総まとめ 講義の基本内容を理解し,説明・解析できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4

評価割合

中間試験定期試験合計
総合評価割合4060100
専門的能力4060100