電磁気学ⅡB

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電磁気学ⅡB
科目番号 74244 科目区分 専門 / 選択必修2
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「やくにたつ電磁気学(第3版)」 平井紀光 著(ムイスリ出版)ISBN:978-4-89641-193-5/「演習電気磁気学(新装版)」 大貫繁雄・安達三郎 著(森北出版)ISBN:978-4-627-71132-7,教材用プリント
担当教員 野中 俊宏

到達目標

(ア)電気回路の知識を使って磁気回路中の磁束の値を計算できる。
(イ)磁束の時間的変化から誘導起電力の大きさを導出できる。
(ウ)インダクタンス(自己インダクタンスと相互インダクタンス)の定義を説明できる。
(エ)環状・無限長ソレノイドのインダクタンスの値を導出できる。
(オ)平行往復導線,同軸円筒導体のインダクタンスの値を導出できる。
(カ)磁気のエネルギーを理解する。
(キ)変位電流および電磁波の性質を概説できる。
(ク)積分系の法則とマクスウェルの電磁方程式(微分系)の関係を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)磁性体の特徴を,磁化曲線や透磁率およびその起源から説明できる。磁性体の特徴を,磁化曲線や透磁率の特徴を用いて説明できる。磁性体の特徴を,磁化曲線や透磁率の特徴を用いて説明できない。
評価項目(イ)自己・相互インダクタンスの物理的意味を説明でき,磁気エネルギーやインダクタンスの合成に関する問題を解くことができる。自己・相互インダクタンスについて説明でき,平行往復導線などの基本的な構造からインダクタンスを導出できる。自己・相互インダクタンスについて説明できず,平行往復導線などの基本的な構造からインダクタンスを導出できない。
評価項目(ウ)マクスウェルの電磁方程式から電磁波が発生する原理,電磁波のエネルギーの流れを説明できる。マクスウェルの電磁方程式の物理的意味を説明できる。マクスウェルの電磁方程式の物理的意味を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-4 電気磁気学の基礎的内容である静電界,静磁界の事象を理解し,それらに関する必要な諸量を,理論に基づいて計算できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
本講義では,まず磁気回路の知識を用いた磁束の導出方法を解説する。次に,ファラデーの電磁誘導の法則や簡単なコイルのインダクタンスの求め方について教授する。最後に,変位電流を取り入れた各種法則およびマクスウェルの電磁方程式を解説する。
授業の進め方・方法:
まず磁気回路の知識を用いた磁束の導出方法を解説する。次に,ファラデーの電磁誘導の法則や簡単なコイルのインダクタンスの求め方について教授する。最後に,変位電流を取り入れた各種法則およびマクスウェルの電磁方程式を解説する。
注意点:
基礎電磁気学,電磁気学Ⅰ・ⅡAおよび電気・電子工学演習Ⅰの単位修得を前提として授業を進める。授業内容に該当する項目について,参考文献「演習電気磁気学」で予め調べてくること。特に予習が必要な項目は授業内容に記載してある。また,授業内容に関連する課題を毎回提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 磁気回路:磁気回路のオームの法則,磁気抵抗(アンペアの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
磁気抵抗(アンペアの法則)を説明できる。
2週 磁気回路:磁気回路のオームの法則,磁気抵抗(アンペアの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
磁気回路を用いて磁束量を算出できる。
3週 永久磁石:強磁性体,磁化曲線
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
強磁性体,磁化曲線について説明できる。
4週 ファラデーの電磁誘導の法則:磁束の変化と誘導起電力(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる。
5週 誘導起電力:鎖交磁束が変化する場合,導体が磁束を横切る場合(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
鎖交磁束が変化する場合の誘導起電力を説明できる。
6週 誘導起電力:鎖交磁束が変化する場合,導体が磁束を横切る場合(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
導体が磁束を横切る場合の誘導起電力を説明できる。
7週 自己誘導作用と相互誘導作用,自己インダクタンスと相互インダクタンス(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
自己誘導作用と相互誘導作用を説明できる。
8週 インダクタンスの求め方(1):環状・無限長ソレノイド(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
環状・無限長ソレノイドのインダクタンスを説明できる。
4thQ
9週 インダクタンスの求め方(1):環状・無限長ソレノイド(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
環状・無限長ソレノイドのインダクタンスを導出できる。
10週 インダクタンスの求め方(2):平行往復導線,同軸円筒導体(アンペアの法則、ビオ・サバールの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
平行往復導線,同軸円筒導体のインダクタンスを導出できる。
11週 磁気のエネルギー,インダクタンスの合成
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
磁気のエネルギー,インダクタンスの合成を説明できる。
12週 変位電流:電束密度の時間変化
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
変位電流を説明できる。
13週 マクスウェルの電磁方程式(ガウスの法則、アンペアの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
マクスウェルの電磁方程式を積分形で説明できる。
14週 マクスウェルの電磁方程式(ガウスの法則、アンペアの法則)
今回の内容を復習し、次回の内容を予習すること。
マクスウェルの電磁方程式を微分形で説明できる。
15週 電磁波の発生原理とその性質
今回の内容を復習すること。
電磁波の発生原理とその性質を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気磁気エネルギーを説明できる。3後1,後2,後3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3後4,後5,後6
自己誘導と相互誘導を説明できる。3後7
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。3後8,後9,後10,後11

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合6040100
専門的能力6040100