電力工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電力工学
科目番号 75242 科目区分 専門 / 選択必修4
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない/必要に応じて、印刷物を配布する
担当教員 光本 真一

到達目標

(ア)電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題について簡単に説明できる(d)
(イ)水力発電の出力計算、ダム・水車の種類を理解できる。(d)
(ウ)火力発電所の仕組みと各熱サイクルの原理を理解し、熱効率の計算ができる。(d)
(エ)原子力発電の仕組みと原子炉の構成要素を理解する。自然エネルギー発電について簡単に説明できる。(d)
(オ)電力システムの基本構成や経済的運用を理解し、電力品質、高調波障害、直流、交流送電方式を簡単に説明できる。(d)
(カ)線路定数・等価回路を理解し、電圧降下が計算できる。(d)
(キ)分布定数回路の基本的な計算ができる。(d)
(ク)基本的な故障計算ができる。(d)

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(可)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題、各熱サイクルの原理、原子力発電、自然エネルギー発電について簡単に説明できる(d)。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題、各熱サイクルの原理、原子力発電、自然エネルギー発電について理解できる(d)。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題、各熱サイクルの原理、原子力発電、自然エネルギー発電について理解できない(d)。
評価項目(イ)電力システムの基本構成や経済的運用を理解し、電力品質、高調波障害、直流、交流送電方式を説明できる。(d)電力システムの基本構成や経済的運用を理解し、電力品質、高調波障害、直流、交流送電方式を理解できる。(d)電力システムの基本構成や経済的運用を理解し、電力品質、高調波障害、直流、交流送電方式を理解できない。(d)
評価項目(ウ)線路定数・等価回路、分布定数回路、故障計算を理解し、計算ができる。(d)線路定数・等価回路、分布定数回路、故障計算を理解できる。(d)線路定数・等価回路、分布定数回路、故障計算を理解できない。(d)

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 電気エネルギーの運用(発生,輸送,変換)に関する原理,実用化への問題と代表的な解決策を説明できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
電力工学は,電気・電子工学の重要科目の一つである。本講義は、水力、火力、原子力、自然エネルギー発電、電力系統の概要、送電線等価回路、故障計算を扱う。
授業の進め方・方法:
電力工学は、河川の水、化石燃料、ウランなどが持つエネルギーを電気エネルギーに変換し、需要者まで送り届ける機構であり、発電設備と流通設備(送電線・変電設備・配電設備)から構成される。本講では、電力システムの構成要素である発電設備と流通設備について、その原理や構造および設計に関する基礎知識を学習する。また、世界および日本のエネルギ-情勢、各種新エネルギーの現状と課題についても学習する。
注意点:
電気回路科目の単位修得を前提として授業を進める。(自学自習内容)授業内容に該当する項目について予め調べてくること。特に予習が必要な項目は授業内容に記載してある。また,授業内容に関連する課題を毎回提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題について(予習:環境問題) 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題について理解できる。
2週 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造(予習:水力) 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造を理化できる。
3週 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造を理化できる。
4週 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造 水力発電の各種発電方式、ダム・水路設備の構造を理化できる。
5週 各種水車の構造と特性、発電所の運用 各種水車の構造と特性、発電所の運用を理解できる。
6週 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算(予習:比熱) 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算が理解できる。
7週 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算(予習:熱力学) 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算が理解できる。
8週 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算が理解できる。
4thQ
9週 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算 火力発電の仕組み、各種熱サイクルの理論と効率計算が理解できる。
10週 原子力発電の原理と原子炉の構成要素、自然エネルギー発電の説明(予習:原子力) 原子力発電の原理と原子炉の構成要素、自然エネルギー発電について理解できる。
11週 電力系統の計画と運用、送配電線路の電気的特性(線路定数、電圧降下)(予習:交流回路計算) 電力系統の計画と運用、送配電線路の電気的特性(線路定数、電圧降下)について理解できる。
12週 長距離送配電線路の等価回路(予習:波動) 長距離送配電線路の等価回路について理解できる。
13週 長距離送配電線路(分布定数回路)の基本的な電気特性(予習:微分方程式) 長距離送配電線路(分布定数回路)の基本的な電気特性について理解できる。
14週 故障計算 故障計算の方法について理解できる。
15週 故障計算 故障計算の方法について理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4後11
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4後11
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4後11
電力システムの経済的運用について説明できる。4後11
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4後2
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4後6
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4後10
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4後10
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4後1

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100