通信システム工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 通信システム工学
科目番号 75245 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「通信方式」守倉正博 編著 (オーム社) ISBN 978-4274214738
担当教員 大野 亙

到達目標

(ア)信号の三角関数表示と複素指数関数表示の意味を理解し、オイラーの式により相互変換の計算ができる。
(イ)フーリエ級数展開の意味を理解し、簡単な信号波形のフーリエ級数展開の計算ができる。フーリエ変換の意味を理解し、簡単な信号波形のフーリエ変換の計算ができる。
(ウ)振幅変調(AM)の原理を理解し、信号の式、波形、変調度、スペクトル、電力効率等を求めることができる。
(エ)周波数変調(FM)と位相変調(PM)の原理を理解し、相互の関係を説明できる。FMとPMの信号の式、波形、変調指数、帯域幅を求めることができる。
(オ)ディジタル化における標本化・量子化・符号化の処理のあらましを説明できる。標本化定理を理解して必要な標本化周波数を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振幅変調(AM)の原理を理解し、信号の式、波形、変調度、スペクトルを説明できる。また、振幅変調の改善手法について理解し、説明することができる。振幅変調(AM)の原理を理解し、信号の式、波形、変調度、スペクトルを説明できる。振幅変調(AM)の原理を理解し、信号の式、波形、変調度、スペクトルを説明できない。
評価項目2角度変調(FM、PM)の原理を理解し、相互の関係を説明できる。FMとPMの信号の式、波形、変調指数、帯域幅を求めることができる。角度変調(FM、PM)の原理を理解し、相互の関係を説明できる。角度変調(FM、PM)の原理を理解できない。
評価項目3パルス符号変調の特徴、デジタル変調方式の特徴について、理解し説明することができる。パルス符号変調の特徴、デジタル変調方式の特徴について、理解することができる。パルス符号変調の特徴、デジタル変調方式の特徴について、理解することがない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 コンピュータを利用した情報の保持・変換・伝達のための概念を理解し,説明できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
情報通信においては情報信号を伝送しやすい形に変形して送信をする。本講義ではこの信号の伝送に関する重要な考え方である変調の概念を中心に扱う。伝送はアナログ伝送と、ディジタル信号に大きく分けることができるが、アナログ変調として”振幅変調(AM)”、”周波数変調(FM)”、”位相変調(PM)”について学ぶ。またディジタル変調については、代表的な変調方法であるパルス符号変調(PCM)、さらにデジタル変調方式について学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
(自学自習内容)授業内容に該当する項目について必ず復習し,学習内容の理解を深めること。また各項目について演習問題を出題するので,与えられた問題は確実に解いておくこと。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修6

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 情報通信システムの基本構成(復習:通信システムの概要) 情報通信システムの基本構成を理解できる
2週 フーリエ解析の復習(復習:フーリエ解析手法) フーリエ級数展開、フーリエ変換などの解析手法の計算をすることができる。
3週 振幅変調: AMの原理、変調度(復習:振幅変調の原理) AMの原理が理解できる
4週 振幅変調: AMのスペクトル、電力(復習:振幅変調の特性、電力の計算) AMのスペクトルを説明できる。また電力について計算することができる。
5週 振幅変調の改良:DSB,SSB、直行振幅変調、AMの演習(復習:AM変調の改良手法) 各種振幅変調の改良方法が理解できる。また、AMについての演習問題を解くことができる。
6週 角度変調:周波数変調( FM)と位相変調(PM)の原理、変調指数(角度変調の概念) FMとPMの原理、変調指数を理解できる。
7週 角度変調: FMとPMのスペクトル、帯域幅(復習:角度変調の特性、電力の計算) FMとPMのスペクトル、帯域幅が説明できる。
8週 周波数変調および位相変調:演習(復習:角度変調の概念、計算方法) FMとPMについての演習問題を解くことができる。
4thQ
9週 AD/DA変換: 標本化と標本化周波数、量子化、符号化(復習:AD/DA変換) 標本化と標本化周波数を理解できる。
10週 AD/DA変換: 量子化、符号化(復習:AD/DA変換) 量子化、符号化を理解できる。
11週 AD/DA変換に関する演習問題(復習:AD/DA変換に関する計算方法) AD/DAに関する各種問題を解くことができる。
12週 パルス符号変調:ベースバンド伝送、伝送路符号(パルス符号変調の発生プロセス) パルス符号変調に関するベースバンド伝送、伝送路符号が理解できる。
13週 デジタル信号に関する演習問題(復習:デジタル信号に関する計算方法) デジタル信号に関する各種問題を解くことができる。
14週 デジタル変調方式:線形変調方式、周波数変調方式(デジタル変調方式の概念) 線形変調方式、周波数変調方式について理解することができる。
15週 総合演習(復習:全範囲に関する内容) 総合演習を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合6040100
専門的能力6040100