応用電子工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用電子工学
科目番号 74201 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「電子物性工学」,奥村次徳 著(コロナ社),ISBN978-4-339-01850-9/「新版電子物性」,松澤剛雄,高橋清,斉藤幸喜 著(森北出版),ISBN978-4-627-77202-1
担当教員 杉浦 藤虎

到達目標

(ア)半導体の諸特性に関する初歩的内容を理解し,真性半導体と不純物半導体を説明できる。 (d)
(イ)pn接合の物理的メカニズムを理解し,エネルギバンド図やその動作特性について説明できる。 (d)
(ウ)光(電磁波)が固体材料に及ぼす効果を理解し,光学的な見地から材料の評価ができる。 (d)
(エ)電子の性質を踏まえ、電磁場中の電子の運動を理解し,数式で記述できる。 (d)
(オ)真空中に電子を取り出すための手法を理解し,デバイスの特性を説明できる。 (d)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)半導体に関する諸特性を理解し,真性半導体と不純物半導体とを説明できる半導体の基礎的な特性,および真性半導体と不純物半導体とを説明できる半導体の基礎的な特性,および真性半導体と不純物半導体とを説明できない
評価項目(イ)pn接合の物理的メカニズムを理解し,エネルギバンド図やその動作特性について説明できるpn接合のエネルギバンド図やその動作特性について説明できるpn接合のエネルギバンド図やその動作特性について説明できない
評価項目(ウ)電磁波や電磁場が固体材料に及ぼす効果を理解し,数式で記述できる電磁波や電磁場が固体材料に及ぼす効果を理解し,説明できる電磁波や電磁場が固体材料に及ぼす効果を理解し,説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期「電子工学」で学んできた内容を基礎として,ここでは主として電子の振る舞いを通して固体材料の物理的性質とその応用について学習する。まず,半導体の基本性質とpn接合の特性について学ぶ。次いで光と固体の相互作用などについて理解する。また,電磁場中での電子の運動やホール効果,金属から電子を真空中に取り出す手法についての理解を深める。さらに,電子材料の基本性質とそれを応用したデバイスの特徴を理解する。本講義では以上のような学習を通してエレクトロニクスへの造詣を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
電子工学を修得していることを前提として講義を進める。授業内容は講義の進み具合により、多少変更することがある。_x000D_(自学自習内容)授業内容に該当する項目について必ず復習し,学習内容の理解を深めること。また与えられた自習課題は確実に解いておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 真性半導体:導電現象,キャリアの種類,半導体中を流れる電流機構(復習:金属を流れる電流に関する演習) 半導体の諸特性に関する初歩的内容を理解し,真性半導体と不純物半導体を説明できる
2週 真性半導体:導電現象,キャリアの種類,半導体中を流れる電流機構(復習:金属を流れる電流に関する演習) 半導体の諸特性に関する初歩的内容を理解し,真性半導体と不純物半導体を説明できる
3週 不純物半導体:p形,n形半導体を作る不純物元素とその作用,不純物準位とフェルミ準位(復習:pn接合のIV特性) 半導体の諸特性に関する初歩的内容を理解し,真性半導体と不純物半導体を説明できる
4週 不純物半導体:p形,n形半導体を作る不純物元素とその作用,不純物準位とフェルミ準位(復習:pn接合のIV特性) 半導体の諸特性に関する初歩的内容を理解し,真性半導体と不純物半導体を説明できる
5週 pn接合:エネルギバンド図と整流特性(課題:拡散電位に関する演習) pn接合の物理的メカニズムを理解し,エネルギバンド図やその動作特性について説明できる
6週 pn接合:エネルギバンド図と整流特性(課題:拡散電位に関する演習) pn接合の物理的メカニズムを理解し,エネルギバンド図やその動作特性について説明できる
7週 光と固体:光と固体との相互作用,反射,吸収,光電効果(課題:材料の反射吸収に関する演習) 光(電磁波)が固体材料に及ぼす効果を理解し,光学的な見地から材料の評価ができる
8週 光と固体:光と固体との相互作用,反射,吸収,光電効果(課題:材料の反射吸収に関する演習) 光(電磁波)が固体材料に及ぼす効果を理解し,光学的な見地から材料の評価ができる
4thQ
9週 ホール効果:ホール効果とは,ホール効果の重要性(課題:ホール効果の演習) 電子の性質を踏まえ、電磁場中の電子の運動を理解し,数式で記述できる
10週 真空中の電子の運動:電磁場中における振る舞いと各種電子管(課題:電磁場中の電子の偏向に関する演習) 電子の性質を踏まえ、電磁場中の電子の運動を理解し,数式で記述できる
11週 真空中の電子の運動:電磁場中における振る舞いと各種電子管(課題:電磁場中の電子の偏向に関する演習) 電子の性質を踏まえ、電磁場中の電子の運動を理解し,数式で記述できる
12週 電子放出:金属からの電子放出(熱電子,光電子,二次電子,冷電子)(課題:電子放出に関する演習) 真空中に電子を取り出すための手法を理解し,デバイスの特性を説明できる
13週 電子放出:金属からの電子放出(熱電子,光電子,二次電子,冷電子)(課題:電子放出に関する演習) 真空中に電子を取り出すための手法を理解し,デバイスの特性を説明できる
14週 電子デバイスと集積化プロセス(予習:電子デバイスの特性) 半導体デバイスの諸特性に関する初歩的内容を理解し,説明できる
15週 総まとめ 半導体およびそのデバイスの性質を定性的に理解し,説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験合計
総合評価割合4060100
専門的能力4060100