電子回路B

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子回路B
科目番号 74204 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「電気電子系教科書シリーズ12 電子回路」須田健二,土田英一著(コロナ社) ISBN 9784339011920/「定本 トランジスタ回路の設計」鈴木雅臣著(CQ出版) ISBN 978-4789830485
担当教員 及川 大

到達目標

(ア)電力増幅回路の回路構成と特徴を説明できる。
(イ)差動増幅回路の原理を等価回路により説明できる。
(ウ)負帰還増幅器の原理、および特徴を解析的に説明できる。
(エ)OPアンプの特徴を説明できる。
(オ)OPアンプを用いたアナログ演算回路を示しその動作を解析的に説明できる。
(カ)OPアンプを用いた増幅器を仕様に基づいて設計し、具体的に各定数の値を決定した回路図を示すことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
電力増幅回路の回路構成と特徴を説明でき,解析ができる.電力増幅回路の回路構成と特徴を説明できる.電力増幅回路の回路構成と特徴を説明できない.
差動増幅回路の原理を等価回路により説明でき,解析ができる.差動増幅回路の原理を等価回路により説明できる.差動増幅回路の原理を等価回路により説明できない.
負帰還増幅器の原理、および特徴を解析的に説明できる.負帰還増幅器の原理、および特徴を説明できる.負帰還増幅器の原理、および特徴を説明できない.
OPを用いた応用回路を解析できる.OPを用いた基本的な回路を解析できる.OPを用いた基本的な回路を解析できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
今日では、大規模集積回路LSIが電子回路の主役であるが、回路設計においてはブラックボックスでなく、内部を理解することが重要となる。そこでこの講義では、集積回路における電子回路の基礎となる、トランジスタ等の個別素子を用いたアナログ電子回路について学ぶ。電子回路Bでは電力増幅器、差動増幅器、負帰還増幅器、OPアンプを用いた回路について学ぶ。4年前期の電子回路Aで得た知識を前提にし、電気電子工学実験IIとの連携を密にしながら進める。また、達成度目標の確認を目的として授業とは別に試験とは別に自習課題の提出を行うこととする。課題の内容は授業中に指示する。
授業の進め方・方法:
主にパワーポイントを用いて授業を進める.スライドのプリントを配布するので,そこに書き込む形式の講義とする.
注意点:
電子回路Aの単位を修得していることが望ましい。授業後に復習し,学習内容の理解を深めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電力増幅回路:A級抵抗負荷増幅器の回路構成と電力効率 A級抵抗負荷増幅器の回路構成と電力効率を理解する.
2週 B級プッシュプル電力増幅回路:エミッタフォロワによる回路構成と電力効率の特徴 エミッタフォロワによる回路構成と電力効率の特徴を理解する.
3週 B級プッシュプル電力増幅回路:エミッタフォロワによる回路構成と電力効率の特徴 エミッタフォロワによる回路構成と電力効率の特徴を理解する.
4週 差動増幅回路の構成と等価回路:差動利得、同相利得、CMRR 差動増幅回路の構成と等価回路:差動利得、同相利得、CMRRを理解する.
5週 差動増幅回路の構成と等価回路:差動利得、同相利得、CMRR 差動増幅回路の構成と等価回路:差動利得、同相利得、CMRRを理解する.
6週 差動増幅回路の周辺:エミッタ電流源、カレントミラー回路、差動シングルエンド変換 差動増幅回路の周辺回路を理解する.
7週 負帰還増幅器の原理:負帰還、正帰還、開ループ利得、閉ループ利得 負帰還増幅器の原理を理解する.
8週 負帰還の効果:利得の安定化、雑音とひずみの圧縮 負帰還の効果を理解する.
4thQ
9週 演算増幅器(OPアンプ)と理想OPアンプの性質:イマジナリショート、差動利得=∞ 演算増幅器(OPアンプ)と理想OPアンプの性質を説明できる.
10週 OPアンプ応用回路1:OPアンプを用いた反転、非反転増幅回路、積分回路、微分回路 OPアンプ応用回路を理解する.
11週 OPアンプ応用回路2:加算回路、減算回路、高入力インピーダンス減算回路 OPアンプ応用回路を理解する.
12週 OPアンプ応用回路2:加算回路、減算回路、高入力インピーダンス減算回路 OPアンプ応用回路を理解する.
13週 OPアンプの内部回路:回路構成、オフセット電圧、入力電流 OPアンプ応用回路を理解する.
14週 発振回路;各種発振回路の解析手法 発振回路の原理及び解析手法を理解する.
15週 発振回路;各種発振回路の解析手法 発振回路の原理及び解析手法を理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験合計
総合評価割合4060100
専門的能力4060100