システム制御工学A

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 システム制御工学A
科目番号 75107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「自動制御理論」樋口龍雄著(森北出版)ISBN978-4-627-72640-6/配付プリント
担当教員 犬塚 勝美

到達目標

(ア)システムに関する事項(意味,表現方法,制御的性質)を理解する。 (d)
(イ)フィードバック制御系の表現方法(ブロック線図)や簡単化の方法を理解する。(d)
(ウ)制御に必要なたたみ込み積分,ラプラス変換の制御工学的に重要な部分を理解する。(d)
(エ)システムの記述方法やその特性の表現方法を理解する。(d)
(オ)基本伝達要素の型,特性(ステップ応答,周波数応答),表現方法(ボード線図)などが理解できる。(d)
(カ)フィードバック制御系の安定の考え方,判断方法,安定度合が理解できる。(d)
(キ)制御特性の考え方(ステップ応答による過渡特性,定常偏差による定常特性)が理解できる。(d)
(ク)制御系の設計仕様や設計方法が理解できる。(d)

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
システムに関する事項を理解でき,その応用問題を解くことができる。システムに関する事項を理解できる。システムに関する事項を理解できない。
フィードバック制御系の表現方法や簡単化の方法を理解でき,応用問題を解くことができる。フィードバック制御系の表現方法や簡単化の方法を理解できる。フィードバック制御系の表現方法や簡単化の方法を理解できない。
制御に必要なたたみ込み積分,ラプラス変換の制御工学的に重要な部分を理解でき,応用問題を解くことができる。制御に必要なたたみ込み積分,ラプラス変換の制御工学的に重要な部分を理解できる。制御に必要なたたみ込み積分,ラプラス変換の制御工学的に重要な部分を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本工業規格(JIS Z8116)では,制御を「ある目的に適合するように,対象となっているものに所要の操作を加えること」と定義している。身の回りにあるもので制御を考えてみると,エアコンや冷蔵庫では温度を制御し,掃除ロボットでは動きを制御する。あらゆる工学にとって制御は不可欠なものであり,制御工学の知識を修得することは,エンジニアとしての可能性を広げることにもつながる。本講義では,制御工学の中でも古典制御理論を取り上げ,伝達関数の役割から制御系の安定性解析,フィードバック制御系の設計について教授する。
授業の進め方・方法:
注意点:
第四学年前期の「回路理論」を修得しておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論(システムと制御,システムの本質) システムに関する事項(意味,表現方法,制御的性質)を理解する。 (d)
2週 フィードバック制御系(構成,ブロック線図,フィードバックの効果,性能) フィードバック制御系の表現方法(ブロック線図)や簡単化の方法を理解する。(d)
3週 基礎数学(線形微分方程式,たたみ込み積分,ラプラス変換) 制御に必要なたたみ込み積分,ラプラス変換の制御工学的に重要な部分を理解する。(d)
4週 伝達関数(周波数伝達関数,伝達関数,周波数応答の表示) システムの記述方法やその特性の表現方法を理解する。(d)
5週 基本伝達関数の特性(比例,微分,積分) 基本伝達要素の型,特性(ステップ応答,周波数応答),表現方法(ボード線図)などが理解できる。(d)
6週 基本伝達関数の特性(一次遅れ,一次進み,むだ時間) 基本伝達要素の型,特性(ステップ応答,周波数応答),表現方法(ボード線図)などが理解できる。(d)
7週 基本伝達関数の特性(二次遅れ) 基本伝達要素の型,特性(ステップ応答,周波数応答),表現方法(ボード線図)などが理解できる。(d)
8週 安定性(安定条件,ラウス・フルビッツ安定判別法) フィードバック制御系の安定の考え方,判断方法,安定度合が理解できる。(d)
2ndQ
9週 安定性(ナイキストの安定判別法,安定度) フィードバック制御系の安定の考え方,判断方法,安定度合が理解できる。(d)
10週 速応性(時間特性と速応性) 制御特性の考え方(ステップ応答による過渡特性,定常偏差による定常特性)が理解できる。(d)
11週 定常特性(定常偏差) 制御特性の考え方(ステップ応答による過渡特性,定常偏差による定常特性)が理解できる。(d)
12週 フィードバック制御系の設計(設計仕様,ゲイン調整) 制御系の設計仕様や設計方法が理解できる。(d)
13週 フィードバック制御系の設計(直列補償,フィードバック補償,PID調節計) 制御系の設計仕様や設計方法が理解できる。(d)
14週 フィードバック制御系の設計(根軌跡法) 制御系の設計仕様や設計方法が理解できる。(d)
15週 前期の総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験中間試験課題合計
総合評価割合602515100
専門的能力602515100