システム制御工学B

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 システム制御工学B
科目番号 75202 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「はじめての現代制御理論」佐藤和也 他(講談社)ISBN:978-4-06-156508-1
担当教員 伊藤 和晃

到達目標

(ア)システムの状態空間表現を求めることができる。(d)
(イ)行列とベクトルの基本事項を理解できる。(d)
(ウ)状態空間表現と伝達関数表現の関係を理解できる。(d)
(エ)システムの応答と安定性を理解できる。(d)
(オ)状態フィードバックを設計できる。(d)
(カ)システムの可制御性と可観測性を理解できる。(d)
(キ)状態推定オブザーバを設計できる。(d)
(ク)最適レギュレータを理解できる。(d)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高次システムの状態空間表現を求めることができ,状態空間表現と伝達関数表現を相互変換できる。システムの状態空間表現を求めることができ,状態空間表現と伝達関数表現の関係を理解できる。システムの状態空間表現を求めることができず,状態空間表現と伝達関数表現の関係を理解できない。
システムの応答と安定性を理解でき,高次システムに対して状態フィードバックを設計できる。システムの応答と安定性を理解でき,状態フィードバックを設計できる。システムの応答と安定性を理解できず,状態フィードバックを設計できない。
高次システムの可制御性と可観測性を判別でき,状態推定オブザーバや最適レギュレータを設計できる。システムの可制御性と可観測性を理解でき,状態推定オブザーバや最適レギュレータを設計できる。システムの可制御性と可観測性を理解できず,状態推定オブザーバや最適レギュレータを設計できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本工業規格(JIS Z8116)では,制御を「ある目的に適合するように,対象となっているものに所要の操作を加えること」と定義している。身の回りにあるもので制御を考えてみると,エアコンや冷蔵庫では温度を制御し,掃除ロボットでは動きを制御する。あらゆる工学にとって制御は不可欠なものであり,制御工学の知識を修得することは,エンジニアとしての可能性を広げることにもつながる。本講義では,制御工学の中でも現代制御理論を取り上げ,状態空間表現の基礎から状態フィードバック,状態推定オブザーバ,最適制御について教授する。
授業の進め方・方法:
注意点:
授業内容に関連する課題を毎回提出すること。システム制御工学Aを修得しているものとして授業を進める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 現代制御とは(シラバス説明,状態空間表現の基礎) 現代制御の概要と状態空間表現の基礎が理解できる。
2週 状態空間表現(直流モータの状態空間表現,マス・バネ・ダンパシステムの状態空間表現) 直流モータの状態空間表現や,マス・バネ・ダンパシステムの状態空間表現が理解できる。
3週 行列とベクトルの基本事項(ベクトルの内積とノルム,行列式,行列の固有値,対角化) 行列とベクトルの基本事項が理解できる。
4週 状態空間表現と伝達関数表現の関係(状態空間表現と伝達関数表現の相互変換) 状態空間表現と伝達関数表現の関係が理解できる。
5週 状態変数線図と状態変数変換(状態変数線図の基礎と状態変数変換) 状態変数線図と状態変数変換が理解できる。
6週 状態方程式の自由応答(自由システムの応答と自由応答のモード展開) 状態方程式の自由応答が理解できる。
7週 システムの応答(状態空間表現の解と状態方程式の解の性質) システムの応答が理解できる。
8週 システムの応答と安定性(自由システムの漸近安定性,有界入力有界出力安定性) システムの応答と安定性が理解できる。
4thQ
9週 状態フィードバックと極配置(状態フィードバック制御による安定化法と極配置) 状態フィードバックと極配置が理解できる。
10週 システムの可制御性と可観測性(線形システムの構造・可制御性・可観測性) システムの可制御性と可観測性が理解できる。
11週 オブザーバの設計(オブザーバの構成とオブザーバによる状態推定) オブザーバの設計ができる。
12週 状態フィードバック制御とオブザーバの併合システムの設計(併合システムにおける制御性能) 状態フィードバック制御とオブザーバの併合システムの設計ができる。
13週 サーボ系の設計(状態フィードバック制御と定値外乱,サーボ系の構成) サーボ系の設計ができる。
14週 最適制御(最適レギュレータの設計) 最適制御の概要を理解できる。
15週 最適制御(最適レギュレータの設計) 最適レギュレータの設計ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100