ディジタル回路ⅠA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ディジタル回路ⅠA
科目番号 32112 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎からわかる論理回路」 松下俊介 (森北出版) ISBN:978-4627828414
担当教員 平野 学

到達目標

(ア)ブール代数の基本論理演算の意味を理解し、基本法則を使った式変形ができる
(イ)論理式とベン図の関係を理解できる
(ウ)論理式とスイッチ回路の関係を理解できる
(エ)論理式と真理値表の関係を理解できる
(オ)主加法標準形と主乗法標準形を導くことができる
(カ)論理式、ベン図、真理値表の相互変換ができる
(キ)半加算回路と全加算回路を設計できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安
評価項目(ア)ブール代数の基本論理演算の意味を理解し、基本法則を使った複雑な式変形ができるブール代数の基本論理演算の意味を理解し、基本法則を使った式変形ができる。ブール代数の基本論理演算の意味を理解できず、基本法則を使った式変形ができない。
評価項目(イ)複雑な論理式とベン図、真理値表、スイッチ回路の関係を理解できる。論理式とベン図、真理値表、スイッチ回路の関係を理解できる。論理式とベン図、真理値表、スイッチ回路の関係を理解できない。
評価項目(ウ)主加法標準形と主乗法標準形を真理値表から導け、それらを用いて全加算器を半加算器を用いて設計できる。主加法標準形と主乗法標準形を真理値表から導け、それらを用いて全加算器と半加算器の論理式を導出できる。主加法標準形と主乗法標準形を真理値表から導けず、全加算器と半加算器の論理式も導出できない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
この講義ではコンピュータの仕組みを理解するため、新たに「ブール代数」と呼ばれる二値(真と偽、1と0)だけを扱う数学を学習する。まず、スイッチ回路、真理値表、基本論理演算(論理積、論理和、否定)、論理式について説明する。続いて、ブール代数での各種法則、ならびにドモルガンの定理による論理式の変形を習得する。ベン図と真理値表を用いた論理式の表現を学習し、最後に主加法標準形と主乗法標準形によって真理値表から論理式を求める、または逆に論理式から真理値表を求める方法を学ぶ。この講義はコンピュータの仕組みを理解するために必要な基礎数学を学ぶ講義であるため、演習問題のプリントを繰り返し実施する。
授業の進め方・方法:
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、アナログとディジタル、2値論理回路(「0」と「1」の世界)、ディジタルICの基礎 2値論理回路(「0」と「1」の世界)、ディジタルICの基礎を理解できる。
2週 ブール代数の基礎: 論理演算子(AND、OR、NOT)の優先順位、論理定数、論理変数、ベン図 論理演算子(AND、OR、NOT)の優先順位、論理定数、論理変数、ベン図を理解できる。
3週 ブール代数の基本法則(1): スイッチ回路による基本法則の理解、ベン図による基本法則の理解 スイッチ回路による基本法則、ベン図による基本法則を理解できる。
4週 ブール代数の基本法則(2): 式変形による基本法則の理解 式変形による基本法則を理解できる。
5週 ドモルガンの定理(1): AND演算とOR演算の相互変換、式変形とベン図による理解 ドモルガンの定理を理解できる。
6週 ドモルガンの定理(2): AND演算とOR演算の相互変換、式変形とベン図による理解 ドモルガンの定理を理解できる。
7週 中間試験
8週 真理値表: 2変数、3変数、4変数の真理値表、論理式からの真理値表の作成 2変数、3変数、4変数の真理値表、論理式からの真理値表を作成できる。
2ndQ
9週 完全系: すべての論理関数を表現できる最小の演算子の組、NAND と NOR の真理値表による理解 完全系、NANDとNOR演算を理解できる。
10週 ブール代数の性質、演算子: 双対の理、排他的論理和(XOR) 双対の理、排他的論理和を理解できる。
11週 主加法標準形と主乗法標準形(1): 2変数の論理式の最小項と最大項、真理値表からの論理式の導出、演習 2変数の標準形を導出できる。
12週 主加法標準形と主乗法標準形(2): 3変数の論理式の最小項と最大項、真理値表からの論理式の導出、演習 3変数の標準形を導出できる。
13週 主加法標準形と主乗法標準形(3): ベン図、真理値表、標準形による論理式の相互変換の演習 ベン図、真理値表、標準形による論理式の相互変換ができる。
14週 論理回路の設計: 半加算と全加算の回路、これまでに学んだブール代数の知識を使った加算回路の設計 半加算器と全加算器の真理値表と論理式を導ける。
15週 総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学基本的な論理演算を行うことができる。3前2,前3,前4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。3前5,前6

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
基礎的能力305020100