工学実験ⅠA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学実験ⅠA
科目番号 32114 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「工学実験Ⅰ指導書」 豊田高専情報工学科作成 / 「カラー徹底図解 基本からわかる電気回路」 高崎和之 監修 (ナツメ社) ISBN;978-4816359286
担当教員 木村 勉,都築 啓太

到達目標

(ア)情報や電気回路についての基礎的原理や現象を実験を通じて理解できる。
(イ)基礎的原理や現象を理解するための実験手法、実験手順、実験データ処理法等について理解する。
(ウ)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・電子部品の取扱いに慣れ、安全に実験を行うことができる。
(エ)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の進め方について理解し、実践できる。
(オ)実験テーマの内容を理解し、実験・測定結果の妥当性評価や考察等について論理的な説明ができる。
(カ)実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解し、実践できる。
(キ)工場見学、ビデオ視聴を通じて、高専で学ぶ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)情報や電気回路についての基礎的原理や現象を実験を通じて理解し、それを応用することができる。情報や電気回路についての基礎的原理や現象を実験を通じて理解できる。情報や電気回路についての基礎的原理や現象について理解できない。
評価項目(イ)基礎的原理や現象を理解するための実験手法、実験手順、実験データ処理法等について理解し、詳細に説明することができる。基礎的原理や現象を理解するための実験手法、実験手順、実験データ処理法等について理解する。基礎的原理や現象を理解するための実験手法、実験手順、実験データ処理法等について理解できない。
評価項目(ウ)実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解し、他人にもわかりやすいレポートを作成することができる。実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解し、実践できる。実験ノートの記述、及び実験レポートの作成ができない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ④ コミュニケーション能力

教育方法等

概要:
マイコン(Raspberry Pi)を用いたシステム設計に向けて、基本的な実験の実施方法や各種デバイス、センサーの使い方を覚える。具体的には、実験・開発全体のおおまかな流れの把握、実験装置の取り扱い方、目的に沿ったデータのまとめ方、考察の述べ方を学ぶ。さらにセンサーの使用方法やモーター制御などについて学ぶ。これらを基にマイコンシステム設計コンテストを実施する。
授業の進め方・方法:
最初に実験についての理論、方法、まとめ方などについて説明する。また、実験中の安全についても注意する。
実験終了後は、ワークシートを作成し、教員のチェックを受けてから提出する。
注意点:
筆記用具、実験記録ノート、関数電卓、マイコン(Raspberry Pi)を持参すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
実験装置の取り扱いを学ぶ実験1:ウィッシュボード・ジャンパ線、テスタ・ディジタルマルチメータ
実験に対する心構えについて理解する。
ウィッシュボードを使った回路の実装方法およびテスタなどの測定機器の使い方を理解する。
2週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:オームの法則 オームの法則について理解する。実験結果をコンピュータを使ってまとめる方法について理解する。
3週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:分圧・消費電力 分圧・消費電力について理解する。
4週 実験装置の取り扱いを学ぶ実験2:ファンクションジェネレータ、オシロスコープ ファンクションジェネレータとオシロスコープの使い方について理解する。
5週 Raspberry Piによる電子回路実験入門 Raspberry Pi(ディジタルセンサ)を使った実験方法について理解する。
6週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:電力の整合と並列回路の分流 電力の整合と並列回路の分流について理解する。
7週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:回路シミュレータ 回路シミュレータについて理解する。
8週 PWM信号によるデバイス制御 PWM信号を用いたLEDとモータの制御について理解する。
2ndQ
9週 モータ制御に関する実験 PWM信号を用いたモータ制御について理解する。
10週 アナログセンサを用いた測定実験 アナログセンサの使い方について理解する。
11週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則について理解する。
12週 マイコンシステム設計コンテスト1 Raspberry Piを用いたシステムの設計についてアイディアを出す。
13週 マイコンシステム設計コンテスト2 Raspberry Piを用いたシステムの実装を行い、発表資料をまとめる。
14週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:ループ解析とテブナンの定理 ループ解析について理解する。
15週 電気回路(直流回路)の基本原理を確認する実験:ループ解析とテブナンの定理 テブナンの定理について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前13,前14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前13,前14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
専門的能力分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。1前3,前7
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100