到達目標
(ア)C言語の文法とC言語によるプログラミングの基礎から上級までを理解し、プログラム作成に利用できる。
(イ)アルゴリズムとデータ構造がプログラミングの要であることを理解する。
(ウ)アルゴリズムの概念を理解し、与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。
(エ)時間計算量、領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価することができる。
(オ)同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
(カ)基本的な探索,整列アルゴリズムを理解し、プログラムを作成できる。
(キ)各種アルゴリズムを理解し、応用プログラムを作成できる。
ルーブリック
| 最低限の到達レベルの目安(優) | 最低限の到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(不可) |
評価項目(ア) | C言語の文法とC言語によるプログラミングの基礎から上級までを理解し、プログラム作成に利用できる。 | C言語の文法とC言語によるプログラミングの基礎から上級までを理解する。 | C言語の文法とC言語によるプログラミングの基礎から上級までを理解できない。 |
評価項目(イ) | 基本的な整列・探索アルゴリズムを理解し、プログラムを作成でき、さらに,同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。 | 基本的な整列・探索アルゴリズムを理解する。 | 基本的な整列・探索アルゴリズムを理解できない。 |
評価項目(ウ) | アルゴリズムの概念を理解し、アルゴリズムが問題を解く過程を説明でき、さらに、アルゴリズムと効率・複雑さを理解し、基本的なプログラムの計算量を見積もることができる。 | アルゴリズムの概念を理解し、アルゴリズムが問題を解く過程を説明できる。 | アルゴリズムの概念を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
プログラムを設計するために重要なものは、アルゴリズムとデータ構造である。本科目では、まず、C言語の文法の重要な点を復習し、データの探索や整列のための基本的なアルゴリズムを学ぶ。そして、学習したアルゴリズムについて、実際にプログラミングすることで理解を深める。さらに、上級CプログラミングとしてC言語ならではの技法も身につける。本科目は講義と演習を交互に実施、プログラミング能力を身につけるものである。
授業の進め方・方法:
注意点:
プログラミングI, IIA, IIB を修得していることが望ましい。適宜ノートパソコンを持参すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスを用いた授業内容の説明,プログラミング環境の設定,アルゴリズムとは,評価方法 |
統合開発環境を設定し,使用することができる。アルゴリズムの概念を説明できる。アルゴリズムの処理時間を評価できる。
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2週 |
素数探索アルゴリズム:単純方式とエラトステネスの篩 |
素数探索アルゴリズムを理解し,改善したアルゴリズムのプログラムを作成できる。その処理時間を評価できる。
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3週 |
アルゴリズムの基本データ構造:配列,連結リスト,スタック,キュー |
アルゴリズムを処理するためのデータの構造について理解できる。
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4週 |
再帰アルゴリズム:概念とプログラムで活用 |
再帰アルゴリズムについて概念を理解し,プログラムを作成できる。
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5週 |
小テスト1 |
C言語の文法とC言語によるプログラミングの基礎を理解している。アルゴリズムが問題を解く過程を説明できる。
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6週 |
基本的な探索アルゴリズム:線形探索、二分探索 |
線形探索アルゴリズム、二分探索アルゴリズムを理解し、同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
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7週 |
基本的な整列アルゴリズム:選択法、挿入法、交換法 |
選択法、交換法、挿入法を理解し、同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
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8週 |
数値計算とニュートン法:方程式の解 |
数値計算で2次方程式の解を求めることができる。ニュートン法で方程式の解を求めることができる。
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2ndQ |
9週 |
ファイル出力とグラフ化:データをファイル出力しグラフ表示 |
データをファイルに出力でき,出力したデータをグラフ表示できる。
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10週 |
バイオリズム計算:年・月・日の計算処理と応用 |
バイオリズム計算のため,年,月,日の計算処理を行い,グラフ表示できる。
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11週 |
小テスト2 |
アルゴリズムによるデータ処理について説明できる。
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12週 |
空間フィルタリング:データを積和演算でフィルタリング処理 |
1次元データ,2次元データについて,積和演算でフィルタリング処理ができる。
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13週 |
ヒストグラム:1次元,2次元データのヒストグラム計算,判別分析法 |
1次元データ,2次元データについてヒストグラムを計算できる.判別分析法によって度数の分類を行うことができる。
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14週 |
状態遷移制御:状態遷移表,状態遷移図,状態遷移プログラム |
状態遷移表から状態遷移図と状態遷移プログラムを作成できる。
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15週 |
前期総まとめ |
C言語の文法と C言語によるプログラミンの基礎から上級までを理解し、プログラム作成に利用できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 3 | |
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。 | 3 | |
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。 | 3 | |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。 | 3 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。 | 3 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。 | 3 | |
評価割合
| 中間試験 | 定期試験 | 小テスト | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 40 | 20 | 20 | 100 |
専門的能力 | 20 | 40 | 20 | 20 | 100 |