コンピュータ工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 コンピュータ工学Ⅰ
科目番号 33213 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「図解コンピュータアーキテクチャ入門第2版」堀桂太郎著(森北出版)ISBN:978-4-627-82902-2、「CASLⅡ」福嶋宏訓著(新星出版社)ISBN:978-4-405-04644-3/ディジタル回路の教科書、および教材用プリント(電子資料)
担当教員 仲野 巧

到達目標

(ア)コンピュータの構成や動作が説明でき、設計できる。
(イ)組合せ・順序論理回路の機能が説明でき、設計できる。
(ウ)コンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)コンピュータの構成や動作が説明でき、設計できる。コンピュータの構成や動作が説明できる。コンピュータの構成や動作が説明できない。
評価項目(イ)組合せ・順序論理回路の機能が説明でき、設計できる。組合せ・順序論理回路の機能が説明できる。組合せ・順序論理回路の機能が説明できない。
評価項目(ウ)コンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。コンピュータアーキテクチャが理解できる。コンピュータアーキテクチャが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
情報化社会では、その中枢を担うコンピュータを理解することが必要である。そこで、パソコンを例に、コンピュータの動作原理とハードウェア全般について、最新の技術を学習する。また、簡単なマイクロプロセッサを設計し、シミュレーションで確認しながら動作を理解する。さらに、ユーザが論理回路を書き込むことができる素子(FPGA)の開発ソフト(QuartusII)を利用して組合せ・順序論理回路から基本的なコンピュータ回路までを設計しながら、コンピュータアーキテクチャを理解する。
 この科目は企業で組込みシステムの設計を担当していた教員が、その経験を活かし、ハードウェアの設計手法、コンピュータの動作等について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義でノートに書く代わりに、説明した内容を整理してパソコンでテキストにまとめ、電子的に提出する。
注意点:
ディジタル回路の単位を修得していることが望ましい。なお、ノートパソコンを利用した演習、学習レポート・課題の提出、および相互評価などを行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明(評価基準)、コンピュータの発展(1)、ノイマン型コンピュータ(2)、学習レポートの提出 コンピュータの発展とノイマン型コンピュータが理解できる
2週 演算アーキテクチャ(5)、制御アーキテクチャ(6):演算回路、制御方式 演算回路、制御方式が理解できる
3週 HAのシミュレーションとFPGAへの実装 HAのシミュレーションとFPGAへの実装ができる
4週 FAの設計とシミュレーション FAの設計とシミュレーションができる
5週 4ビット加算回路の設計 4ビット加算回路の設計ができる
6週 小テスト、まとめ 5回の講義の内容が理解できる
7週 コンピュータの基本動作 コンピュータの基本動作が理解できる
8週 レジスタ(カウンタ)の設計 レジスタ(カウンタ)の設計ができる
4thQ
9週 制御部:PC, ROM, DECの設計 PC, ROM, DECの設計ができる
10週 データパス部:レジスタ,セレクタ,FA4の設計 レジスタ,セレクタ,FA4の設計ができる
11週 4ビットコンピュータの設計 4ビットコンピュータの設計ができる
12週 小テスト、まとめ 5回の講義の内容が理解できる
13週 命令セットアーキテクチャ(3)、ハーバードアーキテクチャ(4):命令セットとアドレッシング、CISCとRISC 命令セットとアドレッシング、CISCとRISCが理解できる
14週 メモリアーキテクチャ(7)、キャッシュメモリと仮想メモリ(8):メモリの種類と構造、役割 メモリの種類と構造、役割が理解できる
15週 割込みアーキテクチャ(9)、入出力アーキテクチャ(11) 割込みと入出力が理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
基礎的能力502030100