過渡現象論

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 過渡現象論
科目番号 33214 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新インターユニバーシティー 電気回路Ⅱ 佐藤義久 編著 (オーム社)ISBN978-4-274-20903-1/プリント
担当教員 安藤 浩哉

到達目標

(ア)RL直列回路やRC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができる。
(イ)RLC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てることができる。
(ウ)RLC直列回路に関する微分方程式の解の意味を、減衰振動、臨界制動、過制動の場合に分けて説明することができる。
(エ)RL直列回路やRC直列回路やRLC直列回路の過渡現象をラプラス変換を用いて解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安 (優)標準的な到達レベルの目安 (可)未到達レベルの目安 (不可)
評価項目1RL直列回路とRC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができる。RL直列回路またはRC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができる。RL直列回路やRC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができない。
評価項目2RLC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができ、その解の意味を、減衰振動、臨界制動、過制動の場合に分けて説明することができる。RLC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて、減衰振動、臨界制動、過制動のいずれかの場合について解くことができる。RLC直列回路に関する回路方程式(微分方程式)を立てて解くことができない。
評価項目3RL直列回路やRC直列回路やRLC直列回路の過渡現象をラプラス変換を用いて解くことができる。RL直列回路やRC直列回路の過渡現象をラプラス変換を用いて解くことができる。RL直列回路やRC直列回路の過渡現象をラプラス変換を用いて解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
「過渡現象」は、スイッチを入れた時やスイッチを切った時に、電圧や電流が定常状態に落ち着くまでの変化のことである。本講義では、微分方程式を用いて、電気回路の電圧・電流の変化を解き、「過渡現象」について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講義では、まず、回路に流れる電流や各部の電圧の過渡現象に関する微分方程式を立ててから直接解く方法を学ぶ。次に、回路に流れる電流や各部の電圧の過渡現象に関する微分方程式をラプラス変換を用いて解く方法を学ぶ。
注意点:
微分や電気回路の基礎(キルヒホッフの電圧則など)が習得できているものとして講義を進める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスを用いた授業説明、1階線形常微分方程式の解き方(予習:1階線形常微分方程式) 1階線形常微分方程式に関する説明や計算ができる。
2週 定常解,過渡解,時定数,初期条件の意味(予習:定常解,過渡解,時定数,初期条件) 定常解,過渡解,時定数,初期条件に関して説明できる。
3週 コイルやコンデンサの電圧と電流の微分表現とその意味(予習:コイルやコンデンサの電圧と電流の微分表現) コイルやコンデンサの電圧と電流の微分表現に関する説明や計算ができる。
4週 RL直列回路の微分方程式の解き方,定常解と過渡解,時定数,初期値の与え方 RL直列回路の微分方程式の解き方,定常解と過渡解,時定数,初期値の説明や計算ができる。
5週 RC直列回路の微分方程式の解き方,定常解と過渡解,時定数,初期値の与え方 RC直列回路の微分方程式の解き方,定常解と過渡解,時定数,初期値の説明や計算ができる。
6週 電圧が複数回変わるような場合の過渡現象(RL直列回路,RC直列回路) 電圧が複数回変わるような場合の過渡現象(RL直列回路,RC直列回路)の説明や計算ができる。
7週 2階線形常微分方程式の解き方、減衰振動、臨界制動、過制動(予習:2階線形常微分方程式) 2階線形常微分方程式の計算や減衰振動、臨界制動、過制動の説明ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 2階線形常微分方程式の初期値 2階線形常微分方程式の初期値について説明ができる。
10週 RLC直列回路に関する過渡現象,特性方程式,固有角周波数,減衰振動,臨界制動,過制動 RLC直列回路に関する過渡現象,特性方程式,固有角周波数,減衰振動,臨界制動,過制動の説明や計算ができる。
11週 ラプラス変換と回路理論,基本関数のラプラス変換,ラプラス変換に関する基本的な定理の説明(予習:部分分数分解、ラプラス変換) ラプラス変換と回路理論,基本関数のラプラス変換,ラプラス変換に関する基本的な定理の説明や計算ができる。
12週 ラプラス変換を用いたRL 直列回路とRC 直列回路の過渡現象の解法と初期値の扱い方(予習:1階線形常微分方程式のラプラス変換) ラプラス変換を用いたRL 直列回路とRC 直列回路の過渡現象の解法で初期値を用いた計算ができる。
13週 ラプラス変換を用いた任意の時間に電圧が複数回変わるような場合の過渡現象の解法(予習:f(t-T)のラプラス変換) ラプラス変換を用いた任意の時間に電圧が複数回変わるような場合の過渡現象の説明や計算ができる。
14週 ラプラス変換を用いたRLC直列回路の過渡現象の解法(過制動、臨界制動の場合)(予習:2階線形常微分方程式のラプラス変換) ラプラス変換を用いたRLC直列回路の過渡現象(過制動、臨界制動の場合)の説明や計算ができる。
15週 ラプラス変換を用いたRLC直列回路の過渡現象の解法(減衰振動の場合) ラプラス変換を用いたRLC直列回路の過渡現象(減衰振動の場合)の説明や計算ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100